本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

手なれ、観なれ、心なれ

2017-05-16 21:54:57 | 住職の活動日記

鳳凰大学、

書道クラブの最初の練習日、

今日は新しい新入生も入部です。

休みがちな私にとっても

まあ、新入生のようなものですけど

最初に入部したときは

第一回目から休んでしまい、

今日の講義はとても参考になりました。

 

単純なことながら、

筆の持ち方、墨の磨り方、

終わってからの後始末の方法など

やはり最初から出席しなければ

いけないとつくづく思い知らされます

 

「手なれ、観なれ、心なれ」

 

やはり文字には手で書いてみて

筆になれ、文字に慣れてくる

そして、いい作品をよく見る

そして書いてみると

また作品の良さが解ってくる

そうすると、自分の心が

表現できるような文字になる

ということです。

 

なれるという字も

「慣れる」もあれば「馴れる」も

あります。

『慣』は「手なれた手つき」と

経験を重ねてうまくできるようになる

つめり、なれる、ならう、習熟する

ということです。

『馴』は動物がなつくということで

馬偏が付いているのでしょう。

 

見なれるも、

「見る」ではなく「観る」

でなければいけません、と

見るは、目に入ってくるものを見る

ということで、

観るは、念を入れてみる、とか

明らかに見る、ということです。

昔の字は「觀」を書きます

くさかんむりに口を二つ書いて

その下に隹(とり)を書きます

鳥が餌を探してしっかり見ている

という字だそうです。

 

筆も一日2時間練習したとして

1週間が限度でしょう。

といっておられました。

なんと、そんなに練習するのか?

ちょっと驚きでしたが、

私なんぞ、家での練習もなく

行った時にちょっと書くくらい

うまくなるわけありません。

しかし、

クラブに身を置いているというだけで

見る文字が気になるものです

 

まずは、手なれ、観なれです

習うより慣れろ

ということもありますので

筆を持って書いてみるということが

一番なのでしょう。

 

経典も同じことで

まずは

文字に慣れていくということです。

難しいと頭から退けるのでなく

まずは文字に親しむ

そして気になった言葉を調べてみる

なんだかそうこうしているうちに

つながりも見えてきて

またまた興味も深まっていく

 

読んで、書き写して、また読んで

さらに戻って読み直してみる

すると案外つながりも見えてきて

はっと、驚くことがあります。

そうだったのかと!

眼目というか主題というか

 

変な喩ですが

交響曲にしても主題があり

ベートーベンの第五も

有名なフレーズが形を変えて

繰り返し繰り返し出て来るものです

 

経典も同じで

主題が分かるとその表現として

色々な形で喩が出てきたり

また元に戻ってと、

お経を読んでみると

繰り返しの言葉がよく出てきます

口伝えに伝わったから

口調として繰り返しも多いのですが

そこにも主題というものが

見えてくるものです。

 

そこに身を浸していくというか

慣れるということが大事なのです

 

あらためて、

一からの出発ということを

思知りました。

 

 

 

 

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