本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

宇治川の流れ

2017-06-22 16:56:53 | 住職の活動日記

宇治橋から眺める山々の景色

とても風情がって好きな場所です。

しかし、

川というと潤沢に流れると

潤いをもたらす

一端荒れ狂うと

全てを押し流してしまう。

 

 

逆光でまっ黒くなりましたが

「宇治橋断碑」の複製です

宇治の歴史資料館にあります。

本物は宇治橋のたもと

「放生院」というお寺にあります

橋を管理していたので

通称「橋寺」とも「橋寺放生院」

ともよばれています。

 

 

断碑ですから、

完全に残っているわけではありません

 

 

それを活字に起こしてあります。

 

「浼浼横流 其疾如箭…」

(べんべんたるおうりゅう 

そのはやきことやのごとし)

という言葉で始まります。

『浼』ベンという聞きなれない文字

水が平らかに流れるさま、

『横流』とは

「洪水横流し天下に氾濫す」

と使うように、

水があふれ流れるという意味

そして、

その流れは矢のように早い

というように書いてあります。

 

大化2年(646年)に宇治橋は

僧・道登(どうと)によって

架けられたと断碑には記して

あります。

日本で一番古い橋ということです

が、この流れのはやい川に

橋を架けたということは

大変な難工事だったのでしょう。

弘法大師もそうですが、

昔のお坊さんはダムは作るし

橋を架けるし医薬には長けているし

井戸や温泉を掘り当てたりと

それはそれは万能な知識と智慧を

兼ね備えた方だったのです。

 

 

 

 

文化会館のホールには

宇治の流れを象徴しているのでしょう

その波の姿を形どった様な

モニュメントが展示してあります。

 

仏教には弁天様(弁財天)

という仏さまがいらっしゃいます。

普通は上半身裸で琵琶を持った姿

しかしながら、

古い時代の弁財天は手は六本あって

それぞれ武器を持った姿です。

川の流れを象徴した姿

琵琶を持っているのは

その流れのせせらぎの音を

象徴しているのでしょう。

その琵琶を持った姿から

芸事の神さまとなったようです。

 

本来は破壊と恵みの神

静かに流れれば豊かな恵みを

もたらしてくれます

そして、命の水ともなり

物を運ぶ大きな手段ともなりました

けれども、

自然の姿は恐ろしいもので

一端、大雨が降ると

河はあふれすべてのものを

押し流し破壊してしまいます。

 

水に関するところには

海でも川でも

弁天様をお祀りしたものです。

 

今では風光明媚な宇治川の流れ

ちょっと前までは

浼浼たる横流の川だったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« いよいよ、島津亜矢コンサー... | トップ | 進むか・後退するか 止まる... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

住職の活動日記」カテゴリの最新記事