忘備録の泉

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非正規地方公務員(1)

2017-07-01 08:58:03 | Library
行政に求められるニーズが複雑・高度化している一方で、財政上の点検から定員・定数の削減を行う中で、いわゆる臨時・非常勤職員を中心とした「非正規地方公務員」の課題がある。
まずは言葉の定義から理解していきたい。

「非正規地方公務員」とは
そもそも「非正規地方公務員」という言葉自体が法律用語でないために、その定義は明確ではない。
一般に民間労働者において「非正規労働者」という言葉がよく用いられる。
民間では、おおまかには「正社員」に対する言葉として、「非正社員」一般を指している。
公務員については、民間の「正社員」に当たるものは「常勤職員」といえる。
そのような概念の下で、「常勤職員」でないものは、論理上すべて「非常勤職員」ということになる。

「職員」とは
そもそも「職員(公務員)」とは何か。
法律上の定義はないが、行政事例等で示されるのは、次の3つの要素である。
①地方公共団体の任命権者によって任命されていること。
「その人」を職員として任用する場合は職員となり、単に「その仕事」を委嘱するのであれば職員とはならない。
②地方公共団体の事務に従事すること。
③原則として、地方公共団体から給与又は報酬等を受けていること。
無給の場合であっても、法令上公務員として定義されるもの(たとえば保護司など)もある。

「常勤」とは
勤務時間法制に拠りつつ、そこでフルタイムとして定められた時間を割り振られて勤務することとされている職員を「常勤職員」としている。
ちなみに、1週間の勤務時間は、かつての週44時間、週40時間を経て、1日7時間45分・週38時間45分(平成21年4月から)となっている。

制度の変遷
戦前の制度の下での仕組みを引き継ぎつつ、次のような経緯を経ている。
(1)嘱託制度
公務員法(昭和25年の地公法)制定以前から長く存在したもので、本来、主として特殊技能者、学識経験者を活用することを趣旨としていた。
その後官吏の定員不足を補う場合など、幅広く利用されるようになったが、嘱託が権限外の事項にまで広がったりして、その濫用の弊害が著しくなり、昭和23年3月、「嘱託制度の廃止に関する政令」(政令56号)により廃止された。
(2)臨時職員制度
嘱託制度の廃止に伴い、暫定的な制度として、「臨時職員制度」が設けられた。
臨時職員制度では、職名を限定し、また、分限関係の規定を整備するなど従来の嘱託制度の弊害を防ぐよう配慮された。
昭和24年6月、人事院規則8-8(臨時職員制度の廃止)の制定により廃止された。
(3)非常勤職員制度
臨時職員制度の廃止に際し、常勤の臨時職員については定員内の職員として任用することが可能となった。
非常勤の臨時職員については、人事院規則8-7(非常勤職員の任用)が制定され、これによる任用がされた。
この人事院規則8-7は、昭和27年人事院規則8-12(職員の任免)による新任用制度の確立と同時に廃止され、非常勤職員の採用に関しては、現在の人事院規則8-14(非常勤職員等の任用に関する特例)によるものとなった。

(つづく)
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