インドで、製薬会社に臨床試験の被験者を斡旋するビジネスが急成長中だ。新薬の効果を確認するには、患者が他の薬剤の投与や治療を受けていないことが条件となるが、2人に1人が1日1ドル以下の暮らしをしているインドでは、医療の恩恵を受けられない人々は山ほどいる。そうした患者が、いわば無料の薬を投与してもらえるのだと誤解し、臨床実験に次々と参加している。大手製薬会社が、先進国では合意がなければできない臨床実験データを、インドで安易に手に入れている実態をBBCの報道番組がリポートした。
調査を進めるうちに、被験者が薬の副作用や危険性を十分に説明されていないことが明らかになってくる。
また副作用で寝たきりになった患者も登場し、一家の働き手を失った家族は困窮を訴える。番組は最後に、世界には被験者ピラミッドが形成されつつあり、貧困という理由から第三国の患者が危険な人体実験にさらされている実態を放置している責任は、先進国側にあることを訴える。
番組では、ジョンソン&ジョンソン、グラクソ・スミスクライン両社のインド支部が取材に応じ、臨床実験に不備があったことを認め、インド当局も今後見直しが必要であるという認識を示した。
~Drug Trial : The Dark Side~ (原題)制作:イギリス/2006年
調査を進めるうちに、被験者が薬の副作用や危険性を十分に説明されていないことが明らかになってくる。
また副作用で寝たきりになった患者も登場し、一家の働き手を失った家族は困窮を訴える。番組は最後に、世界には被験者ピラミッドが形成されつつあり、貧困という理由から第三国の患者が危険な人体実験にさらされている実態を放置している責任は、先進国側にあることを訴える。
番組では、ジョンソン&ジョンソン、グラクソ・スミスクライン両社のインド支部が取材に応じ、臨床実験に不備があったことを認め、インド当局も今後見直しが必要であるという認識を示した。
~Drug Trial : The Dark Side~ (原題)制作:イギリス/2006年