昔、中学生だった頃
ふざけ男だった私は 根暗で大人しい女子生徒に冗談を言ったり ちょっかい出したり
して フレンドリーで明るい人間をを気取っていたのだ。
ようするに 暇人だったんだな・・・
まあ、正直な所 人は顔形じゃないと思っていたので 許容範囲が広かったのだ。
大体、中学生の分際で、結婚する相手じゃなし 恋愛と言っても
デートするか交換日記、若しくは 長電話するくらいだろう・・・
だから、男女の差無く ふざけた事を言っては笑わせて
楽しんでいたのだ。だって 一日一膳、人類は皆、兄妹って言うじゃない。
或る日 放課後・・・俺の許容範囲外のB子に
私:「お前の好きな奴は 誰や? このクラスに おるっちゃろう?教えろ!」
B子 「・・・・」
私:「隠すこたあ なかろうが 誰や? 誰にも言わんけん!」
B子 「・・・・」
私:「何を、だまっとるとかってWWWW」
B子「・・・・」
こちらをジット見つめるB子・・・
静まり返った教室
(しっ しまった!やぶ蛇だっつ! 俺は今、なんと言う失態を
犯してしまったのか!今迄、こやつが他の男子と喋っているのを見た事が無い!
するってえと一方的に、それも親しげに話しかける 俺をご指名する確立が高く
なるって事じゃねえかっ!
もし、こいつに告白でもされたら 如何、処理するつもりだっ?!
思いつめられて 無言電話でもされたら 如何するつもりだ この馬鹿タレがっ)
なっ、何だ この、ねっとりとした空気は・・・ハッきり言って 俺好みの女子は
数人は居るのに 何が悲しゅうてB子と、この様な雰囲気になり
神経をすり減らさねばななんのだ!
お前(俺)は 大馬鹿タレで世界一の暇人だっ!
B子、口を開こうとする
私:「ままま 待った!よ・よ・よそう!言うな!何も言わなくていいから!
言わない方がいいよ!言わないで下さいっ!人に喋ったら
願いは叶わないっていうやんかっ!」
ETみたいに ゆっくりと 私の方向に指を差し指差呼称しようとするB子
(うわァい!やっちまった・・・トンデモない事をやらかしてしもうた!)
私は髪の毛が逆立ち 指差された方向から、飛びのき クラス男子Cの
机を叩いて 「そ そうか こいつが好きなんだな!頑張れよ!応援しとるぞ」と
ズッコケながら、
なんでも、なかった暗がりの部屋が突然怖くなり 急ぎ足で飛び出すような気持ちになり
背筋を凍らせながら 逃げ去ったのである。
妖怪を置き去りにして・・・
(妖怪って ドブスという意味じゃないですよ 怖かったと云う意味)
ps酷い奴だなんて 思わないでね これでも 傷つけぬように振舞った
武士の情けなのだから・・・