まめだの落語日記

落語、講談、歌舞伎、文楽が大好きです。私自身の備忘録を兼ねてその日観た聴いた演目について書いていきます。

小正苑20回記念

2016-10-31 08:25:15 | 落語
2016年10月30日(日)19時開演
内幸町ホール
2,000円


小太郎さんと正太郎さんの二人会。
もう20回なんですね。

記念の会に、大ネタをネタおろし
するというのでやってまいりました。



ごあいさつ
春風亭正太郎  そば清
柳家小太郎   寿限無妖怪バージョン
柳家三三    元犬

仲入り

柳家小太郎   鰍沢
春風亭正太郎  芝浜



お互いがお互いに宿題としてネタ指定
をしてある中から自分で一つ選んで
ネタおろし。


指定演目をみると、鰍沢、仲蔵、御神酒徳利、
芝浜、などなど大ネタの数々。

鰍沢はお互いに同じ演目を指定してあり、
まさかの鰍沢かぶりもあるかも、という。

結果、正太郎さんはもう何年も宿題
になっていた芝浜でした。今日でやっと
呪縛から解き放たれるとホッとしたご様子。

元々噺巧者なお二人ですが、この難しい
両演目をシレっとこなしてしまって驚き。

この先、お二人の十八番の演目になって
いくのかどうか、楽しみです。




池袋橘家文蔵襲名披露興行9日目

2016-10-31 08:06:01 | 落語
2016年10月29日(土)
池袋演芸場
2,800円


今日は机の引き出しを整理しようと
朝から一念発起。開けて見ただけで
ほってある山のような郵便物の類を
一つずつ点検。

途中朝ごはんも食べたりしていたら、
もうすぐお昼なのね、という時間に。

なんとなく池袋の番組をチェックしたら、
とっても素敵な顔付け。大慌てで仕度して
出発。すでに11:45をまわっています。


橘家かな文  たらちね
柳家花ごめ  桃太郎
古今亭文菊  長短
小菊
春風亭柳朝  お菊の皿
入船亭扇辰  お血脈
柳亭燕路   千早振る
春風亭一朝  看板のピン

仲入り

口上   扇辰司会 藤兵衛 文蔵 一朝 さん喬

勝丸
柳家さん喬  そば清
桂藤兵衛   のめる
アサダ二世
橘家文蔵   寝床



いやぁ、密度の濃い寄席でした、本日。

文菊師匠の長短。長短の革命ではないかな。
こちらがイライラせずに楽しめる。
上手いです。

え、この季節にお化けですか?
でもノリノリの柳朝師匠。楽しかった。

お化けの後に冬の噺はできないですな、
と悩んでいた扇辰師匠はお血脈。これが
もうそんじょそこらのお血脈とは違います。
バツグンにクサい。でも最高に笑えます。

一朝師匠の看板のピンまで、皆さん
どうしたんでしょうというような熱演。

さて仲後のさん喬師匠は十八番のそば清。
そば清といえばさん喬師匠です、私メは。
理屈抜きの楽しさ。

本日のトリは寝床でした。披露興行、
今日で5回きたけど、偶然ネタかぶりなし。
大爆発の寝床で大笑いしました。


とにかくすごい日でした。
番組確かめた自分をほめてあげます。



らくだ亭

2016-10-27 08:03:47 | 落語
2016年10月26日(水)19時開演
日本橋劇場
2,500円


以前ニッショーホールでやっていたころは
よく来ましたが、ホール落語にとんと
行かなくなって以来かなり久しぶりです。

本日は雲助師匠が淀五郎をかけるので
何はともあれ参戦です。


立川笑二   道具屋
古今亭志ん輔 犬の災難
三遊亭金馬  ねぎまの殿様

仲入り

五街道雲助  淀五郎



淀五郎と言えば雲助師匠と一朝師匠が
双璧。どうしてもその話しになる。

「違うよね」と言いはしますが、
実は私はそう違うとは思っていない。

タイプや口調が違うから一見違う
ように見えるけど、若い人を育てて
いこうとする良心、思いやり深い
真心といったことどもは共通であり、
お二人の了見は同じだと思っている。

このお二人に弟子入りしたいと願う
人や、このお二人に噺を習いたい
という若手が多いと聞くけれど、
さもありなんと思います。


なかなか生でうかがう機会のない
雲様の淀五郎。素敵な素敵な高座を
ありがとうございました。







人形町噺し問屋

2016-10-26 08:03:23 | 落語
2016年10月25日(火)19時開演
日本橋劇場
2,500円


いつものとおり、ごあいさつには
間に合わず。

この会場にお引越しして2回目
でしょうか。1階ほぼ満席です。


三遊亭じゃんけん  狸の恩返し
三遊亭兼好     磯の鮑

仲入り

岡大介       カンカラ三線 
三遊亭兼好     宿屋の仇討ち



小痴楽さんでいつも聴いている磯の鮑。
出どこが兼好師匠というのは知って
いたけれど、師匠で聴くのはかなり
久しぶり。

当たり前ですが、まったく同じ。

生まれついて持っている江戸前感が
ある分、小痴楽さんの方が軽さが
あって粋。天賦の才ですね。

宿屋の仇討ちは、このごろ若い方の
ばかり聴いていたので、はしゃぎ
すぎないいい頃合に落ち着いた
出来栄えに感じました。


次回は11月28日(月)です。

神田松之丞独演会

2016-10-25 08:16:35 | 落語
2016年10月23日(日)14時開演
ノラや
2,000円(1D付)


狭い空間での独演会は最近では
希少価値。

しかし、お客様の層が大きく変化
している。男性が増えましたし、
お見かけしない方が大勢。

どんどんファン層が広がっているのかと。


珍しいはなしをかける、がコンセプト
な会らしいけど、本日は珍しく
ないはなしを、と言ってスタート。


天保水滸伝 潮来の遊び

仲入り

忠治山形屋



連日ハードなスケジュールで
お疲れのご様子。

きゃたぴらでかけた潮来の遊び
と久しぶりの忠治山形屋。

侠客物二席というラインナップでした。

忠治山形屋は国定忠治の男気が
描かれたダンディズムの物語。

講談らしい講談。

侠客物は松鯉先生はあまりおやりに
ならず、もっぱら愛山先生から教わっ
ているということ。

もっともっと継承していただきたいと
切に思いますわ、だって素敵ですから、
男のダンディズム。





池袋演芸場橘家文蔵襲名披露興行二日目

2016-10-25 07:58:48 | 落語
2016年10月22日(土)13時開演
2,500円


鈴本、末廣亭、浅草と30日間が過ぎ、
いよいよ池袋までやってきました
襲名披露興行。

ご本人、さぞやお疲れのことと
思います。


橘家門朗   元犬
柳家花ごめ  壺算
林家木久蔵  看板のピン
小菊
古今亭菊志ん 風呂敷
入船亭扇辰  目黒のさんま
ホームラン
五明楼玉の輔 宮戸川
林家正雀   掛け取り

仲入り

口上 扇辰司会 玉の輔 文蔵 正雀 馬風

翁家社中
鈴々舎馬風  漫談
アサダ二世
橘家文蔵   文七元結


襲名披露興行っぽくない、ほんわか
ムードの本日の池袋。客席もほんわか。

ほんわか過ぎて文七元結で携帯が
鳴ったりして。

もう掛け取りがかかる季節なんですね。
そうかと思うと目黒のさんまもかかる。
季節が入り乱れています。

トリネタは文七元結。文蔵師匠の文七は
デフォルメされていない、素のままの
人間がでてくる。

子別れであれ、文七であれ、主人公は
ろくでなしであり、同時に思いやりに
溢れてもいる。これを許さないし、
また許しもする女の度量も描かれる。

こんなバカバカしくもあり得ない人情の
世界に私は憧れて、また寄席に行きたく
なる。


成金

2016-10-24 08:47:52 | 落語
2016年10月21日(金)19時半開演
ミュージックテイト
1,000円


歌舞伎観劇の後に成金は辛いかなぁ
と思ったのですが、予約してあった
ので、とにかく参戦しました。


笑福亭羽光  手水廻し
春風亭昇也  時そば

仲入り

春風亭昇々  鈴ヶ森
桂宮治    寝床



本日は全員古典。
それぞれの個性が光りますね。

なんというのでしょう。
本寸法じゃないからなのかな、
個性が際立つのですよね、成金
メンバーって。

久しぶりにトリの宮治さん、
ご自身楽しんだ仮名手本忠臣蔵
のマクラから、歌舞伎つながりで
義太夫に凝った大家の旦那の噺、
寝床へ。

大暴れな寝床。この芸風な方が
宮戸川通しとかどう演じたのか、
観たかった。。。






仮名手本忠臣蔵第一部 大序~四段目

2016-10-24 08:34:51 | 落語
2016年10月21日(金)11時開演
国立劇場


国立劇場開場50周年の企画。
仮名手本忠臣蔵が全段通しで
上演されるというもの。

こんなチャンス、生きてる間に
二度とないと判断しました。
ですので、毎月参戦します。


大 序 鶴ヶ岡社頭兜改めの場
二段目 桃井館力弥使者の場
      同   松切りの場
三段目 足利館門前の場
      同   松の間刃傷の場
      同   裏門の場
四段目 扇ヶ谷塩冶館花献上の場
      同   判官切腹の場
      同   表門城明渡しの場



落語でもおなじみの四段目、
判官切腹の場。観劇するというより
固唾を呑んで見守るという感じの
心持ちでした。

長丁場、途中でだれるかな、と心配
していたのですが、ぜんぜんそのような
ことはなく、非常に楽しみました。

「とわや」とか「高島や」とか声を
かけるおじさんたちって、三階席に
いらっしゃるんですね。

多分しょっちゅう来るからでしょうか。

そんな発見も面白かった久しぶりの
歌舞伎観劇でした。


きゃたぴら寄席~天使のおもてなし第二夜

2016-10-24 08:26:31 | 落語
きゃたぴら寄席

10月20日(木)13時半開演
連雀亭
1,000円



神田松之丞  天保水滸伝 潮来の遊び
一龍斎貞寿  祐天吉松 飛鳥山親子の出会い
宝井梅湯   関東七人男 妙善の強請


講談だけのきゃたぴら、しかも侠客物三題と
講談ファンにとっては垂涎の寄席。

梅湯さんは二度目です。関東七人男は初めて
うかがう物語。まだ物語を運ぶのに精一杯
な印象。






天使のおもてなし第二夜

10月20日(木)19開演
連雀亭
1,800円

夜はらくごえん主催で天使のおもてなしです。

実は第一夜は主催者の私が本業でうかがえず、
出演者の皆様、お客様にご迷惑をおかけして
しまいました。申し訳ございませんでした。


第一夜の演目は次のとおりです。

月亭天使   初天神
神田松之丞  トメ
春風亭正太郎 そば清

仲入り

座談
月亭天使   七段目



第二夜は万難を排してまいりました。
あたりまえですが。


第二夜の演目は次のとおりです。
第一夜は古典中心、第二夜は新作中心
となりました。


月亭天使  まんじゅう以外ぜんぶ嫌い
笑福亭羽光 アニメ小僧
瀧川鯉八  長崎

仲入り

座談会
月亭天使  ラクゴが町にやったきた



座談では「幸せについて」語るのかなぁ
と思っていたら、なんと天使さんの魅力
について。

その魅力とは「手がとどきやすい」。
失礼にも程がありますね。

楽屋で散々セクハラされた天使さん。
ごめんなさい、人選ミス?

でも楽屋からは笑い声が絶えなかったから、
人選ミスではないのかと。

私は個人的に、やっと鯉八さんの長崎が
聴けて超ハッピー。

また傑作が生まれましたね。


行き届かないことが多かった今回の
「天使のおもてなし」です。

ご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。


















末廣亭十月中席夜の部(主任:三遊亭笑遊)

2016-10-24 07:54:23 | 落語
10月19日(水)19時入場
1,500円



19日で本業の山場を越えましたので、
かねて行きたかった末廣亭の中席へ。

ところが本日は遊雀師匠お休みで
笑遊師匠が代バネです。

ゆるーい笑遊師匠で笑ってストレス
解消できるし~、と参戦です。


柳家蝠丸   左甚五郎 笑う生首?

仲入り

三遊亭円馬  試し酒
三遊亭笑遊  子別れ下


高座に上がるなり、マクラも振らず
本題へ。本日の笑遊師匠は端っから
別人のよう。

しらずしらず噺にグイグイひき込まれ、
おっかさんが亀ちゃんを叱る場面で
なんと涙腺が崩壊してしまいました。

おっかさんと子供の二人の気持ちが
真に迫ってきて。

私メ、何十回となく子別れ下を聴いて
まいりましたが、泣いたことは一度も
なく、私メの琴線に触れる噺ではないと
自認していたのですけど。

噺が終わってもしばらく放心状態。
すばらしい一席

これだから寄席ってやめられません。