まめだの落語日記

落語、講談、歌舞伎、文楽が大好きです。私自身の備忘録を兼ねてその日観た聴いた演目について書いていきます。

大阪松竹座七月大歌舞伎

2017-07-12 07:54:44 | 歌舞伎・文楽
2017年7月9日(日)16時 夜の部
2017年7月10日(月)11時 昼の部



<夜の部>

舌出三番叟

   中村鴈治郎
   中村壱太郎

通し狂言 盟三五大切
  
   源五兵衛  片岡仁左衛門
   三五郎   市川染五郎
   小万    中村時蔵
   八右衛門  尾上松也
   菊野    中村壱太郎



今回の大阪行きの眼目は「盟三五大切」
を拝見することでした。

仁左衛門丈の当たり役、でももうこれで
最後になるのではないか、という友人の
ことばで遠征を決心しました。

源五兵衛は小万を愛して愛して愛し抜いて
殺してしまう。お金を騙し取られたこと
よりも自分以外の男を愛していたことに
逆上する男。

歌舞伎の殺しの場面は様式美の世界。
それは美しい芸術そのものです。

仁左衛門丈の美しさ、所作の美しさ、
魂の美しさ。すべてがリアルに舞台の
上で表現されることのすごさ。

言葉で表すことは到底できないのですが、
夢幻の世界へいざなっていただいた
役者さんたちに、感謝しかありません。



<昼の部>


夏祭浪花鑑

  団七  市川染五郎
  お梶  片岡孝太郎
  徳兵衛 尾上松也
  お辰  中村時蔵
  礒之丞 中村萬太郎
  琴浦  中村壱太郎


幕見で拝見しました。松竹座の幕見席は
舞台が歌舞伎座より小さいので観易い。

「夏祭浪花鑑」も殺しの場面が大きな山場。

小金が欲しいばかりに悪事を働き、娘夫婦
にとって大事な人々に迷惑をかける義父を
仕方なく殺す団七。

昼の部も夜の部も人間の業が引き起こす悲劇。
歌舞伎の演目はこうした悲劇的な結末のもの
がとても多くて、それが私を沼へと引きずり
込むのです。



夜の部、昼の部と堪能して大満足で東京へ。