North of Hologon

photographed by Carl Zeiss lenses

Hologon検証(Hologon 16mm vs Super Wide Heliar III 15mm)

2015-07-04 17:04:11 | Hologon検証
コシナから超広角レンズSuper Wide Heliarの三世代目のモデルが春に発売されました。これまでのモデルはフィルムカメラ全盛の時代である1999年に発売され、Hologonに匹敵する画質ながら、そのお手頃な価格で大変人気がありました。ところがフィルムからデジタルカメラに主流が移行してからはSuper Wide Heliarとの相性はあまり良いとは言えず、周辺部分のカラーシフトや解像度低下が指摘されていました。このたび登場した三世代目はデジタルカメラ使用時でも画像周辺部の色被りの発生を防ぐべく、センサーへの入射光線角度を最適化した、とのことです。今回、この新しいSuper Wide Heriar IIIとHolgonを同じ条件で撮り比べてみました。(比べるまでもない、と予想できますが。。。)

三代目になってSuper Wide Heliarはレンズ全長が長くなってしまいました。これはデジタル対応のための光学系採用のためにはやむを得ないのでしょう。Hologonの小ささが際立ちます。


次にレンズ構成図の比較です。左から、Super Wide Heliar初代/2代目、3代目、Hologon 16mmです。Super wide HeliarはよりDistagonに近い光学系になったようです。


では、いよいよ同じ条件での撮影結果比較です。両方ともSONY α7Sで撮影し、補正は一切加えていません。まずはHologon 16mm F8の撮影結果です。

周辺光量と解像度がドスンと落ちて、なおかつマゼンダの色かぶりも確認できます。いつも通りのHologonとα7Sの組み合わせ通りの絵が出ています。

次はSupper Wide Heliar 15mm F4.5 絞りはHologonに合わせてF8としています。

すっきりクリアな結果です。周辺光量落ちもHologonよりはかなり少なく、解像度の低下も感じられません。画角は1mmの差があるのですが撮影結果ではほんの少ししか差がありません。

周辺部分の解像度を比較しやすくするように等倍で並べてみました。左がHologonで右がSuper Wide Heliar IIIです。

さすがにSuper Wide Heliarは周辺画質を改善するための新光学系をわざわざ新開発したのですからその効果は絶大ですね。Hologonはいつもながらちょっと悲しい結果です。

念のため、中心近くも並べてみました。同じく左がHologonです。

これを見ると、中心近くもSuper Wide Heriarの方が優秀ですね。

今回の検証でわざわざ撮り比べるまでもなくSuper Wide Heliar IIIが圧勝するのはわかりきった話でした。どのくらいの差があるのか、を確認したかったというのがありますが、実はそれ以外の検証も行う予定があります。Hologonの特徴はほとんど無いといわれる歪曲の少なさです。Super Wide Heliarも歪曲は感じられないので優秀だと思いますが、レンズ構成図からHologonよりは劣るのではないか、と予想しています。これを確認してみたいと思っています。また、デジタル(SONNY α7S)での撮影はHologonは完敗でしたが、ではフィルムだとどうなるか?というのも今後試してみる予定です。





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