ばんえい競馬とは
ばんえい競馬とは、一般的に知られる平地の競馬とは違った、完全に独自の競馬です。
「ばんえい競馬」とは、「輓曳競馬」と書き、「輓→輓馬」=ソリを引かせる馬のこと言い、「曳→曳行」=引っ張って進むことを言います。
このように、ばんえい競馬とは「馬が荷物を引く」ことを競技の形にしたもので、元々は草競馬などのイベントとして行われていたところからきています。
これだけを聞いても想像もしづらいかと思いますので、まずは実際の競技を動画で見ていただいた方が早いかと思います。
実際に見てみるとその馬の大きさに圧倒されます。
北斗の拳のラオウの愛馬「黒王」を彷彿とさせる存在感ですね(笑)
平地競馬とばんえい競馬の違い
- 参加する馬は「輓馬(ばんば)」と呼ばれ、体重は1t近くあります。通常の競馬におけるサラブレッドの体重の約2倍はあります。
- レースのクラスや性別、年齢によってそれぞれの馬は460kg~1,000kgの重りが乗せられたソリを引いて走ります。平地競馬でもハンデ戦がありますが、大体50kg~60kg程度ですから、平地競馬に比べるとばんえい競馬は重さの桁が一つ違いますね。
- レースでは、騎手は馬の背中ではなくソリの上に乗ります。ただし、パドックでは背中に乗って周回します。
- コースは直線のみで、全てダートコースの200mで行われます。途中に障害となる山が2ヶ所に設けられております。第1障害は高さ約1mで、第2障害は高さ約1.6mとなります。第2障害までいかに早く辿り着き、駆け引きをし、息を入れながら障害を駆け上ってゴールを目指すかがカギとなります。
- 1回の競走の所要時間は約1分半~3分弱程度です。タイムだけ見ると通常の競馬とそこまで変わりませんね。ただし、条件によっては1分を切るレースや、4分を超えるレースもあります。
- 馬場状態は平地競馬の「良」や「重」などではなく、砂の馬場水分によって発表されます。水分1%未満の重い馬場だと時計がかかり、水分3%を超える馬場だと軽くなり、時計がはやくなります。
ばんえい競馬が行われている競馬場は、全国で帯広競馬場の一箇所のみです。
>帯広競馬場(ばんえい競馬)の詳しいコースデータはコチラ
競走の構成
ランク付けや競走の格付けに関しても平地競馬と似てはいるものの、完全に独自に構成されております。
ランクは「2歳」「3歳・4歳」「3歳以上」のそれぞれで実地されます。
「3歳以上」のばん馬については、5歳以上の全馬と、3歳・4歳で一定上の賞金額の馬からなります。また、重賞競走には「4歳限定」というものもあります。
これは、馬の力のピークが6歳以降にあることが一般的とされているため、馬の力が重要となってくるばんえい競馬では3歳馬ではまだ力の伸びしろが大きいことが理由として挙げられます。
ただ、ばんえい競馬では賞金が多いと重量も増えていくため、3歳時に多く勝った馬がその後苦戦する傾向もよく見られます。
重賞競走の格付けは、平地競馬の「GⅠ・GⅡ・GⅢ」に相当するものとして「BGⅠ・BGⅡ・BGⅢ」と呼ばれます。
ばんえい記念
正式名称「農林水産大臣賞 ばんえい記念」というばんえい競馬の中では一番有名なグランプリがあります。
これは、年度のばんえい競馬最強馬を決めるグランプリレースです。
ここでは全レース中最大で唯一の1tがばんえい重量として設定されています。
ばんえい競馬の存続危機
ばんえい競馬の公営競技化は1947年に北海道の地で始まり、今でも道内でのみ行われいます。
2006年までは1年かけて4競馬場を転戦し、馬も関係者も全員道内各地を転々とするジプシー開催でした。しかし赤字が嵩み、旭川市、岩見沢市、北見市は競馬運営から完全撤退を決め、ばんえい競馬は窮地に陥ります。
しかし地元財政のバックアップやファンの署名活動、ソフトバンクグループの支援などで2007年より帯広競馬場での単独運営で存続となったのです。この年より「ばんえい十勝」の愛称が付けられるようになりました。
今現在でも経営の厳しさは依然としてありますが、ばんえい競馬のファンや支援する団体・企業によって存続に向けて対応が続けられております。
筆者もばんえい競馬の一ファンとして、より多くの人にばんえい競馬のオモシロさを伝えていき、応援し続けたいと思います。
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