人生の階段

人生の終わりが近づいた老婆の日々に寄せる日記

滂沱の涙

2016-10-18 20:36:49 | 読書
おそまきながら

なかにし礼の「翔べ!わが想いよ!」を

滂沱の涙と共に読みました、

ものすごい引き上げの体験や

母の姿に多くの人は

心を奪われるかと思いますが

私にもそんな中から

涙の山場がいくつもありました

姉が「死のう」と言い

弟が「いいよ」と返す場面

そしてたぶん多くの人は

見過ごすかも知れない

最大級の山場は

みんなには意外と思われる

かも知れないけれど

「芸術至上主義のD子」のことです。

歌を書く彼が「軽蔑する?」と聞いたら

すぐ「軽蔑する」と答えた彼女・・・

実はこの姿にこそ

涙が止まらなかったのです

これが「青春」というものでしょう、

これが「若さゆえの無知」

そして若さゆえの「失敗」・・・

今、D子はどこで何をし、

どんな老婦人になっているのでしょう

今は作家となった「なかにし礼」を

どう思っているのでしょう

そんなことを想像するとまるで

自分のことのように

涙が溢れるのでした。

この本はすさまじくも純粋無垢だった

若者の自伝であり

ある人生のあまりにも切実な

告白文学なのでした。
























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