無駄無駄庵日記

釣って釣られて釣れ釣れ日和。
無駄を重ねて日が暮れる。

大晦日

2009年12月31日 | 無駄無駄庵日記

米国では90年代をナインティーズと呼び、では2010年代を迎えるにあたって過ぎた2000年、00年代をなんと呼ぶかが話題になっているとか、、、。ともあれ立っていても、座っていても、寝転んでいても、とにかく大晦日であり、明日は新年であります。

        <去年今年貫く棒の如きもの   高浜虚子>

さて,我が家での年用意は注連縄を飾り、カレンダーを掛けかえれば一応怠りなくお正月を迎えることができる、という状態まで漕ぎつけました。で、そのカレンダーですが、例年は釣り具店で散財してオマケに貰う魚拓カレンダーを掛けるのですが、今年はこれ、灯台のカレンダーです。

               表紙の灯台。島根県出雲日御碕灯台。明治36年4月1日。

12月例会のカワハギカップが荒天で中止になったとき、お世話になった上野渡船で貰ったものです。財団法人「日本航路標識協会」の名があります。

               北海道石狩灯台。明治41年1月1日。

これを掛ける理由は、灯台下暗しを意識したわけではありません。ましてや先行きを照らしてもらおうなどとも思っていません。いわば、立ち続けていること、その姿がそのもの気に入っただけなのです。ただなる建造物でありながら愚直というのか、信念というのか、品格といってもいいかもしれませんが、そんなことを感じ取ったわけです。

               京都府経ケ岬灯台。明治31年12月25日。

ノマセ釣りに、マダイ釣りにと出かける度に遠望するだけで、あの経ケ岬の灯台がこんな洒落た容をしているとは思いませんでした。ずっしりと岬の中腹に立ち、まさにこの地に根付くという感があります。

        <大年や沖遥かなる波しぶき  新藤 涼子>

さて、今年も余すところあとわずか。いい年だったのか、よう釣れてたまらぁ~ん、という年だったのか、いや、そうでもないでと渋顔の一年だったのか、ともあれ諸々のコトやモノをリセットすべく新たな年を迎えることになります。方々、良いお年をお迎えください。遥かなる波しぶきに心身を洗われながら、、、、。

 

 

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得正のカレーうどん

2009年12月30日 | 無駄無駄庵日記

数日前、家内と「OSAKA光のルネサンス」へ行ってきました。

大阪、中之島を中心に東、西、中央、河川の各エリアに会場が設けられ、今年で7年目とか。へえ~という感じです。知りませんでした。神戸のルミナリエはあまりの人の多さに引き返したことがありましたが、果たして、とりあえずの目的の御堂筋のライトアップが見えてきました。淀屋橋の交差点、足早にすれ違うのは勤め帰りの人たち。その中に混じってそぞろ歩きの二人連れやおばさん達のグループがカメラを持って記念撮影をしています。

  
淀屋橋の交差点から見た光景。御堂筋の銀杏の木に電球を巻き付けて、光の柱が本町まで続いています。

      
この光柱は銀杏の葉まだ少し残っていて、それが光に映えて綺麗でした。 

              
このように、御堂筋の路側帯や横断歩道で立ち止まり、写真を撮っているとガードマンに叱られます。                            

                            
少し南に下がるとブルーの光柱。本町に辺りにはピンクのもあるとか。

     
東西の細い通りの木々もライトアップ。喧騒を離れ,二人で静かになにも話さず歩くにはピッタリの雰囲気です。この車はとても人気があり、横に立って記念撮影をする人が途絶えません。家内もそのうちの一人でした。

さて、何時までもこの辺り、一か所をぶらついていても仕方がありません。他のゾーンではスノーマンやローズガーデン、砂の美術館などなどコンサートも含めて多彩に催されているはずです。それにお腹もすいて来ました。「大阪屋台ほんまもん」というのもあるようなので、ガードマンに訊いてみました、が、ナナなんとそれらの催しは25日、クリスマスでお終い、もうやってませんというのです。

あれまっ、です。いや、それはあのガードマンの勘違いかもしれんで、と家内が言うので他のガードマンにも訊いてみましたが、やはりおなじ答えです。こうなると寒さが身に沁みます。夜風が冷たく感じます。

得正のカレーうどんを食べて帰りました。余談ながら、ここのカレーうどんはB級グルメの筆頭ですぞ。あちこちにフランチャイズ店があって、それぞれで微妙に味が違うのです。いつも行くのは大阪駅前ビルの地下店。この日もカツカレーうどん。旨いね、美味しいねなどと言いながら、少しずつ気分がほぐれていったのでありました。

 

 

 

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どうしたら、メバルが

2009年12月28日 | 無駄無駄庵日記

また、悩みが増えました。メバル釣りのことです。ここ最近のシーズンというか、何年もというか、冬場にメバルを釣りに出かけてよかったよかったということが全くありません。

そんな不満というか、不安を解消すべく、12月25日、友人の坂本さんとメバルを狙いに須磨の仙正丸へ行って来ました。潮の合間をみてガシラも狙うとのことです。午前6時30分。クジを引いて釣り座が決まり、坂本さんが右舷トモ。ボクがその横。絶好の位置取りなのかどうか、鉢伏山の稜線が薄明るくなったころ、12名を乗せて船が千守突堤を離れました。

   日が昇りかけて、いいナギです。揚々とメバル釣りの始まりです。

 まずはメバル狙いです。須磨沖の水深40m。「底を5m切ってください」という船長のアナウンス。シラサエビの出来るだけ小さいのをハリに刺し、アタリを待ちます。で、さっそくミヨシの方から竿が曲がり始め、でも釣れたのはアジ。やがて、ボクにも坂本さんにもアジ。もっとタナを上げないとダメです。

再び船が潮上に戻って、今度は初めから5m切ってアタリを待ちます。オモリが瀬に当たってフワッと竿先が浮いたとき、グンッと魚の反応。これはメバルです。違いありません。リールをゆっくり巻いて23cmほどのを取り込みました。でも、後が続きません。坂本さんに放流サイズが食いついて、二人ともこのポイントはそれっきりでした。

   いいメバルが釣れて、こんなウマヅラも釣れて、でも、、、、。

それっきりだったのは、船が塩屋沖、垂水沖のポイントを幾つ流しても同じでした。正確にはボクだけ同じ、アタリはあるのですが、ハリにかかりません。坂本さんも他の人たちもポツポツと釣り、 ついに前半戦は終了。ここでガシラ狙いです。

   坂本さん、どう、と言う感じでメバルを計7匹。 ガシラだって、ネ、、、、、これも計7匹。

    ガシラは引きがなく重いだけと言いますが、その重さを体で感じる、楽しむのがガシラ釣りの醍醐味です。この日釣った8匹のうち多くのガシラが仔を孕んでいました。

ガシラはけっこう釣れました。エサは冷凍イカナゴ。底を取り、竿を上下させ、底の底、つまり岩と岩の隙間を探り、仕掛けを落とすとほとんどの確立でガシラが食いついきます。で、これを弾みに後半のメバル狙いへと期待を膨らませたのですが、どうにもあきませんでした。船中の最高は18~27cmのメバル13匹、同サイズのガシラ9匹。釣る人は釣っているのです。う~ん、どうしたらメバルが釣れるのでしょう、、、、、。

             

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びっくりマダイ!

2009年12月25日 | 無駄無駄庵日記

お天気の回復待ちだった白石グリのマダイ釣り、23日になってようやく船が出ることになりました。出掛けたのは塚本さんとボク。船宿は西舞鶴の秀吉丸。舞鶴道を北上するにしたがって雪が残っていました。港に着いたのが午前9時。出船は10時。今日は乗り合いです。祝日ですし、待たされたタイ釣りですから多いのかなと思っていると、ボクラを入れて6人とのこと。ラッキーです。余裕でタイ釣りが楽しめそうです。

 博打岬を外海へ出て、、、、遠くの山々に雪が残っています。

 経ヶ岬の辺りも山に雪。でも寒くはありません。

ポイントの白石グリまで約1時間。たまに大きなウネリが押し寄せる程度で波高そのものはたいしたことがありません。この時期なら凪といっていいでしょう。アンカーが入って、水深は90mほど。釣り方はテンビンフカセ。ハリス6号を15mとって4本バリ。ハリはタイバリの12号。大物を期待した仕掛けです。

釣り座は皆でジャンケン。塚本さんが勝抜けて左舷のトモ。ボクはその並びの胴の間。ミヨシに大阪からの釣り客。右舷も同じような並び。やあやあと挨拶を交わして釣り開始。まずは底取り。オモリが底に着いてリールのカウンターは95m。わずかに左舷トモ方向に流れるぐらいで、ほとんど潮が動いていません。ハリスの長さ分底を切り、エサを降り出し、誘いをかけます。

 有馬から来た人。小さいで、と言いながら、笑顔で写真を撮らせてくれました。この日はこのサイズ(30~40)cmがほとんどでした。

最初にアタリを出したのが塚本さん。上げたのは40cmほどのマダイでした。次に、ボク。これは30cmほどのをダブル。ホイホイという感じです。他の人も次々とマダイを取り込み、釣り開始20分ほどで全員がマダイを釣りあげました。潮の動きの割には幸先良しです。今日はイケるで、という感じです。

 これが噂の「レッドロッド」。グラス素材のムーチング。この竿を使いだしてから塚本さんの快進撃が始まったのです。ハリスもハリもレッド。すべてがマダイ仕様なのです。写真はマダイとハマチのダブルですが、上バリにマダイ、下バリにハマチ。通常はその逆なのです、、、、?

ところが、このあとハマチが釣れ出し、タイは釣れるものの確率はガクリと落ちて、でも不思議に釣れるのは左舷の3名が圧倒的に多く、タナを変えても効き目なしです。おまけに、ハマチの引きは無鉄砲に走り回るだけで妙味がありません。マダイはさすがに魚族の王様、思慮深いというか、哲学的というか、本能で走り回るハマチに比べて頭脳で抵抗するという感じです。やはり、マダイ釣りは沖釣りの華、ハリスを手繰り寄せ、青白かった魚影が反転し鮮やかな紅色が見えたときは心躍るものがあります。

                90cm。

太陽が顔だし、照ったり曇ったり、防寒着もいらないくらいに温かく、サイズに不満があるもののタイにハマチにチダイなどが釣れ盛り、やがて待望の夕まず目。でも、ドカンッと来たのはミヨシに座った人でした。長竿が船べりから曲がってまさに臨戦態勢。取り込んだのは90cmの大マダイ。なんともビックリです。これが釣りたくて来たのです。偶然が左右するのか、持って生まれた星の輝きが弱いのか、ともあれ彼の釣り人に感嘆の拍手を送るだけでした。この日の釣果は数を稼ぎました。マダイはチダイ混じりに25匹ほど。ハマチは14匹。塚本さんも同じくらいで、でも、そう、90cmのマダイを前に、ハイ、ありがとうございました、という1日でありました。

 

 

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白い船

2009年12月22日 | 無駄無駄庵日記

このところの寒波で釣りの予定が狂ってしまいました。21日は数人で白石グリのマダイ釣りを、と意気込んでいたのですが中止になって、23日に変更。でも、その23日、明日もあまり天候がよくありません。いまのところ波高は2,5mとか。出れるのかな、、、。

それならば、北西の風に強い加太湾で一勝負と21日に出かけた人もいて、出るには出たのですが、仕掛けを2度入れたところで、船のエンジン故障であえなく帰港。同じ日に、経ヶ岬でヒラメを狙うという人たちもいましたが、それもアウト。う~ん、冴えないニュースばかりですが塚本さんから素敵な絵が届きました。

           
             冬は青空弟が見た白い船

白い船と白いホテル。憧れますね。停泊中の船はルミナス神戸2。フランスの客船「洋上の宮殿」と言われたノルマンディー号をイメージして作られた船です。総トン数4778t。全長106m。日本最大のレストラン船です。いつも乗る須磨、明石あたりの乗り合い船の標準的な大きさは全長が20m、15~6tぐらい。クラブでも記念総会でこの船を使おうという話がでるのですが、豪華過ぎるのかハナシは時に立ち消えになっています。

句はこの絵にボクが付けたもの。世界一周船の旅、とまでいかなくても大きな白い船で旅をするというのは「弟」ならずともボクの憧れの一つです。釣りに出かけられず冴えない気分もこの絵のような白い船を思うと明るくなります。そんなとき、井上陽水の「はるかなはるかな見知らぬ国へ  ひとりでゆく時は船の旅がいい、、、、」という歌を口ずさむのですが、残念、ボクはみごとな音痴、、、、なのです。

 

 

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いい笑顔です

2009年12月20日 | 無駄無駄庵日記

北風が強く寒い日が続いています、、、、という書き出しで新宮のワイルドキャットのキャプテン、服部さんからメールが届きました。地形的に北西の風には強い地域、少々のことでは波高で停船ということにはなりません。近況とともに釣果写真が添えられているのですが、なんとも言い難い良い顔の釣り人が写っていますので、本文とともに転載しました。

「ワイルドキャットはがんばってます」
北風が強く寒い日が続いていますが、ワイルドキャットはがんばって釣りにでています。12月17日はブリ狙いのキャスティングで勝浦沖から二木島沖まで走りまくりました。遊木沖でサンマの群れを追うブリのナブラを発見して70~80cm、6,0㎏を5本。19は強風の中で深場釣り。浦神沖でアマダイ、30~40cm2匹ほかいろいろ。やっと本格的な冬らしい天候になってきた感じで、ブリもアマダイ、キダイも年末年始は面白くなりそうです。

 ブリです。そして、いい顔です。よしっ、獲ったぞっ、という臨場感が出ています。

 アマダイです。いいサイズなのでしょうが、なぜか小さく見えます。

で、ぜひ見ていただきたい笑顔がこの写真です。ボクも魚を持った釣り人の写真を数えきれないほど撮らせて貰っていますが、こんなに嬉しそうなカットはそうありません。いい瞬間です。これを見てください、この無邪気な笑顔を見てください。ハリにエサを付けて魚を釣る、そんなシンプルな行為がこんな素敵な笑顔を生むのです。釣りの原点、そんな笑顔です。服部さんに、この釣り人にありがとう、です。
ワイルドキャットのホームページは wildcatfishing.com です。

 

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覚醒、大魔神!

2009年12月18日 | 無駄無駄庵日記

北風がビューッと吹いても、太陽がジリジリと照りつけてもひたすら釣りには出かけます。釣れるのか、釣れないのかはたぶんに魚まかせなのですが、情報収集も釣りには欠かせません。

浅井さんからメジロ(ブリの手前のサイズ)釣りに行って来ました、という連絡がありました。以下がその釣行記です。


「覚醒、大魔神!」
12月6日のクラブ例会「カワハギカップ」の中止は残念でしたが、出船前に今井相談役が船長と話していた会話が耳に付いて離れませんでした。いわく、「日ノ岬沖のトフでメジロが釣れてるで。」

で、12日に薬師寺さんと荻尾さんとで美浜港の仲政丸に行って来ました。朝5時に10人で出船。気温は温かいですが、海上は強風でうねりがあります。

                青物は凪より波のある方がよく釣れるとか聞きますが??果たして、、、、。 

6時前に釣り場に到着。まだ回りは真っ暗ですが、多くの釣り船が集まっています。船長の入念なポイント設定の後、錨を入れます。今回の仕掛けはテンビン仕掛け。ハリスは12号の3ヒロにヒラマサバリ13号の1本バリ。クッションゴムは3,5mmのを1m。オモリは100号です。エサはオキアミ。

              それにしても、波がスゴイ。この日、大阪はぽかぽかと温かな日和。船上の浅井さんからメールを貰ったときは電車の中。うとうとと眠りかけていました。

「ちょっと早いけどやってみよか!」と船長の合図で仕掛け投入。水深は40m。テンビンを底から6m上げたところが棚とのこと。釣り始めても強風はやまず、船は揺れに揺れます。しかも私の釣座は右舷みよしでよけいに激しく揺れ、寝不足と船酔いで3投目の仕掛けを海に入れた段階で船べりにうつ伏せになってしまいました。

「この仕掛け上げたらキャビンで横になろ」と朦朧とした意識の中で思ったとき、隣の薬師寺先輩から「当たってるで!!」の声。はっ!と我に返るとと80号の愛竿が満月のようにしなっているではありませんか。ハッシと竿を掴み取り、リールを巻きにかかります。「おっ、重い!」久方のメジロの引きです。しかも良型の感触。

こうなると釣り人は現金なもの、さっきまでの船酔い幽霊状態から一気に覚醒。埴輪から変身した大魔神の形相でやりとりを始めます。オマツリ回避のため、ごりごり巻いてテンビンを掴み、ハリスを手繰り寄せます。船長のタモに入った獲物はあと少しで80cmの76cmのメジロでした。

地合のようで船中あちこちでメジロが上がります。船長はタモ取りのため走り回っています。私もポンポンと2匹目、3匹目を釣りあげました。「今日は爆釣か!」と思いましたが、世の中それほど甘いものではありません。日の出とともにアタリも遠のき全く釣れなくなってしまいました。

                 船は揺れて、船酔い、それでも竿を出すが、魚の反応はなし。こんなときこの釣り人は何を思い、何と格闘しているのでしょうか。自身への問でもあります。

となると、相変わらずの強風、高波。船酔いがぶり返してキャビンへもぐりこみ竿納まで寝てました。結局、釣れたのは朝の地合だけで私が寝てる間は全く釣れなかったようです。
この日の釣果は船中メジロ20本。竿頭は4本。私は2番手で3本でした。ここ最近の釣れ具合からすると控えめな結果ですが、型が良いので十分なお土産になりました。

     

今回船酔いで大変な釣りでした。朝の地合で寝てしまっていたらボーズになっていたことを考えると「やっぱり釣りは、地合を釣らなあかんね。」   by 浅井愁星

 

 

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魚見聞録③ カワハギ

2009年12月15日 | 無駄無駄庵日記

 夏の子海の子あの子にこの子
 もぐりでもぐりで何をみた
 鳴らない口笛吹いている
 かわはぎ坊やを今日もみた
 ふしぎにさみしい顔をみた

挙げたのは、サトウハチローの詩「夏の子」の冒頭。夏の浜辺で無邪気の遊ぶ子供たちをちょっとセンチメンタルに詠んでいる。「鳴らない口笛」とは、カワハギのおちょぼ口のこと。エサを齧り、微妙に吸いこみ、絶妙のタイミングで吐き出す、あのおちょぼ口のこと。釣り人にとってはチクショーという感じだが、ハチローは愛おしさでいっぱいになったのだろう。リフレインのリズムが心地よく、この詩は直ぐに覚えてしまう。

               とある日の釣果。ツ抜けです。頑張ったほうです。

ところで、カワハギの旬は夏である、と言えば、えっ、冬じゃないのと怪訝な顔をされるかもしれない。マダイは産卵が春で、春が旬。イサギの産卵は初夏で、初夏が旬。カワハギの産卵は夏なので、夏が旬ということになる。

産卵は藻場や砂地の海底で行われ、オス一匹に数匹のメスという、ハーレムというかテリトリー社会を作っている。雌雄の区別は背鰭で見分け、第1~3軟条がひらひらと糸状に長く伸びているのがオス。ちなみに釣りあげたとき、体色が黒っぽいのと妙に白っぽいのとがいる。はっきりとわかっていないが、班紋の色がいろいろにあるのは、カワハギの心理状態やテリトリー内での力関係の現れ、とされている。

   熱心にアタリを取って、、、、 ハイ、良型です。ニッコリ笑顔は植田さん。

黒っぽいのは力が強く、白っぽいのはテリトリー内で非力なカワハギ。釣りあげられ、より黒っぽくなるカワハギは「こら、オッサン、なにすんねん」と人間おも威嚇しているのだろう。そんなカワハギはきっとハーレムの王様。角を振り立て、美女カワハギを訪ねては子作りに励む、といってもその瞬間は3秒ほどで終わるらしい。メスは卵を砂の中に隠し、近づいてくる外敵を追い払い、オスは次のメスのところへ長く伸びた鰭をひらひらとなびかせながら、泳ぎ去る。

  黒いのは、ボス。白いのは、気弱なパシリ?

 う~ん、泳ぎ去るのか。なんだか薄情、という感じだがそれはハーレムの掟。オスは子孫を増やし後世にカワハギ一族を残す使命を背負っているのだ。長いひらひらの鰭は引かれて伸びた後ろ髪。残したメスへの絆、愛の証なのかもしれない。
ま、それはともかく、手元の魚類図鑑によると、孵化した稚魚は1年でおよそ15センチ。2年で20センチ。3年で25センチほどに成熟し、30センチぐらいが成長の限界とある。だとしたら、成長ははすこぶるはやく、その割には身が引き締まっていて、1年を通して旨い魚だ。

12月。木枯しが吹くころカワハギ釣りが佳境を迎える。砂場で生活していたカワハギは水温の低下とともに、エサの宝庫となった岩礁帯に集まってくる。もともと、あまり動き回らない魚だけれど、食欲は旺盛。なんでも食べる。ヒトデも齧るとか。食べた栄養は冬を越し、春を迎え、来るべき夏の産卵に向けて肝臓に蓄える。だから、冬場は肝が太る、パンパンに太る。

  肝は旨いし、尿酸値も気になるし、、、、、。今井さんです。

その肝パンを狙って竿に凝り、仕掛けに注意を払い、エサに気を遣って、タタキ釣り、タルマセ釣り、ハワセ釣りなどカワハギフリークが苦心惨憺、東奔西走する悩ましくも楽しいシーズンがまたもやって来た。そう、これはもう、カワハギの旬がどうというより、釣り人の旬なのであります。

注:この「魚見聞録」は2008年4月より月一回の連載で、「週刊釣場速報」に掲載したものです。このブログでも同じペースで紹介して行きます。   (文と写真・南村) 

 

 

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ボクは誰,,,?よろしくお願いします。

2009年12月12日 | 無駄無駄庵日記

ボクはタイムシです。いえ、主にタイの口の中に寄生しているのでそう呼ばれてるのですが、本名、つまり、和名は「タイノエ」です。漢字で書くと、「鯛の餌」。学名はRhexanella verrucosa(レキサネラ・ベルコーサ)です。どうぞよろしくお願いします。

 顔です。携帯のストラップにしても、ね、どう、カワイイでしょ。

とはいえ、このブログでは2度目の登場です。最初は「沖釣一番・11月例会・ウタセエビで、、、」でタイムシとして紹介されました。その時はメインではなく、なんだろうこの生き物は??的な扱いだったのですが、今回はメインです。嬉しいような恥ずかしいような気分でどんなことになるのかワクワクしています。

人間、そう、ヒトの分類は動物界=脊索動物門=脊椎動物亜門=哺乳類=サル目=真猿亜目=狭鼻下目=ヒト上科=ヒト科=ヒトへとやっとこさで辿り着くのですが、分類のややこしさではボクも負けてはいません。ボクは、節足動物門=大顎亜門=甲殻網=エビ亜網=エビ下網=フクロエビ上目=ワラジムシ目=コツブシ亜目=ウオノエ科=タイノエです。

おおざっぱに言って、人間と大差ありません。いや、その言いようは無理があるかもしれませんが、真っ当に生まれたはずの人間が人間とも思えない所業に明け暮れる世の中、ボクは生まれながらにしての寄生虫、云わば、大手を振って正道を生きているのです。

 すみません、正道だなんて、生意気なことを言って。メインということなので舞い上がってしまいました。

ボクたち寄生虫と宿主の関係には一つのルールが存在します。寄生に夢中になって宿主の栄養分吸いすぎて、宿主を殺してしまわないことです。また、相性というものもあります。誰でもよいわけではありません。とてつもなく長い時間をかけて築き上げられた法則です。でも、たまに、ひ弱な宿主だとボクにその気がなくても死んでしまうことがあります。また、相手が小さなうちに寄生するとボクの成長にしたがって、宿主の顔が変形してしまうことがあります。アクシデントです。自然界の突発事項です。果たして、宿主が死ぬとボクラも生きては行けません。そんなときは次の宿主を探さなければなりません。

では、ここで問題です。ボクラはどのようにして宿主の口の中へ入るのでしょうか。

①相手のスキを見て、エラや口から入る。
②エサのフリをして喰われる。
③寄生することを宿主と交渉する。

 大きさは2~4cmほどです。ごらんのように全身象牙色です。そんなこちこちに硬くありません。このたくさんある足でタイの口中にしがみついて暮らしています。それはそれで、けっこう疲れます。脚筋力が要るのです。お腹の白いところ、、、メスはここに子を宿します。卵胎生なのです。

正解は②番です。ただ、エサのフリをしなくても、喰ってくれることもありますが、要は、飲み込まれる途中で鍵吻を使って口中に取りつくのです。一瞬が生死の分かれ目。飲み込まれるとアウト。まさに「鯛の餌」となってしまうわけです。そうではなく、ボクラは相手の体液を吸ったり、エサのおこぼれを頂戴したりしてスクスクと大きくなって行くのです。「鯛の餌」ではなく「鯛を餌」にして暮らしているのです。

ああ、実はボクラの生態はそんなに詳しく知られていません。でも、宿主の口中では夫婦で暮らしていることが多いのです。大きいほうが妻。小さいのが夫。エサとして喰われた時、宿主の口中に仲間がいないときは、まず妻、メスとして暮らし、後から入って来たのが夫、オスとして暮らしてゆきます。ある状況下において雌雄が決定されるのです。

 この写真を撮られたのはタイの口から取り出されて半日以上経っています。でも、ね、元気でしょ。ここはどこ?あんたは誰?という感じですが、歩いています、生きています。生命力の強さも寄生虫として暮らすための必要条件です。

夫婦仲はすこぶる良く、子沢山。ですから、ボクラのことを「鯛の福玉」とか「福玉」と呼んで「鯛の九つ道具」の一つに数え、物に不自由せず、福禄を得る縁起物として扱われることもあります。寄生虫でありながら、幸せ者です。誉れです。あのアニサキス君のように人間に害を与えることもありません。タイを釣ったときは口の中を覗いてください。ボクラを見かけたらそっと取りだし、海に帰してください。残ったタイには正真正銘、福を授けておきます。そしてまた、次の宿主を探す旅に出掛けます。いずれ、小さな儚い命を住み慣れた宿主のもとで全うしたいのです。踏みつぶしたり、投げつけたりせずに、どうぞよろしくお願いします。

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沖釣り一番・12月例会「カワハギカップ」

2009年12月08日 | 無駄無駄庵日記

6日はクラブの12月例会。大引の上野渡船で「第8回・カワハギカップ」を行う予定でした。予定でした、というのはあろうことか、風波とも手に負えないほど強く、高く、現地にて解散ということになってしまいました。今年最後のクラブの行事、なんとか出船したかったのですが、勇気ある撤退です。

  で、まあ、せっかくだからということで、その場にいた人たちで記念?の写真を撮りました。皆の顔がにこやかなのは、停船の無念さを払拭したからでしょうか。

午前6時。それぞれが今しがた来た道を引き返えして行きます。でも、こんなに早く家に帰っても何もすることがありましぇ~ん。で、泉南の田尻漁港で開かれている朝市へ塚本さん、久保さん、村上さんの4人で寄ってみることにました。美味しい肴が並んでいるに違いありません。

 朝市は毎週日曜日の開催とのことで、すでに多くの人が集まっています。空には月が残っていますが、夜が明けきりました。売り買いの開始は午前7時です。

ボクは初めてですが、久保さん、村上さんは何度か来たことがあるようです。彼らの後を付いて行きます。露天は魚がメインなのはその通りなのですが、野菜、果物、衣類、う~ん、あと何があったかな~、とにかく売れるモノはなんでも、買えるモノはなんでもあります、という感じでテント張りの店が並んでいます。ただし、ぶらりぶらりというのではなく、いくらか速足で見て回るのはめぼしいモノは直ぐになくなるからです。

 露天の裏が直ぐ田尻の港です。温かな煮込みが湯気をあげて、いいですね、この風景。

ボクが最初に買ったのは、タチウオ。メーターオーバーが900円。高いかのか安いかのか判りませんが、とりあえずゲットしておきました。タイにハマチにヒラメにカレイ。多種多彩に並んで、おお、ありましたありました。「大阪産(おおさかもん)」と書かれた小旗というか、レッテルというか、そんなのがアナゴやタコの売り棚に置かれています。

 
  「大阪産(もん)」とは魚介類に限っていうと、大阪湾で採取され、大阪湾内の港に水揚げされたモノをさします。もちろん、農産物、畜産物なども基準があって、条件を満たしたモノに付けるロゴマークが写真の小旗やレッテルなのです。大阪ブランドということです。「泉タコ」などはその代表的な存在です。左下のはモキチガニと書いてありました。味噌汁仕立てでいい味がでるとのことです。これも「大阪産(もん)」です。

旨いモノばかりが並んでいて、困ってしまいます。タコにメバルにガシラ、舌平目も旨そうで、そうそうアナゴも買ったし、これは10匹ほど盛られて、500円。安いンと違いますか。

次になにを、と歩いて(速足で)いますと、樋口さん、杉本さんに出会いました。宮野さんもいます。彼はアナゴの天麩羅を注文して、でも視線は別のところにあるようです。

  左上、樋口さん、杉本さん。宮野さんは天麩羅より売り子さんに気がいっています。下は久保さん、後ろ手の中身が気になります。塚本さんも、何を買い足したのでしょうか。

行きつ戻りつ、あっちへうろうろ、こっちへうろうろ。カワハギも売ってましたが、いずれ釣りにでかけますから、それには手を出しません。アナゴ捌きの手際の良さに見惚れ、タコが生簀よりはいだして、ボクはついに皆を見失いました。と、「帰るよ!」と携帯がなって、慌ててしまい、これだけは買うと決めていた、「泉ダコ」を買いそびれてしまったのです。でも、まあ、天候の不運はあったものの、それはそれで充実した一日ではありました。

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俳句をどうぞ

2009年12月05日 | 無駄無駄庵日記

月に一度の第3土曜日、俳句のラジオ番組を持っています。発信局は「FM宝番」。番組の名は「たからづか土曜散歩道」。リスナーから送られてきた俳句を番組のパーソナリティー、吉藤美也子さんと楽しく喋り、ときに批評するというものです。2000年の9月開局以来続いているのですが、俳句に目を通すのは番組が始まる30分ほど前なのです。知らない言葉が出てくるとオタオタします。

  ボクの右が吉藤さん。瀬戸内、岡山の出身。魚の話題で盛り上がることがあります。  

以前、「鍋壊し」というのが俳句に出てきました。前後の文脈から察するとどうやら食べ物らしいのです。でも、その正体が判りません。なんだろう。知らない、判らない、すみません。ということで番組みを終えてしまいました。

正体は「カジカ」でした。淡水のカジカではなく、北国の海に棲む「カジカ」でした。味噌仕立ての鍋にして、野菜類を放り込み、食う。あまりの旨さに、鍋の底を突いて、食う。で、「鍋壊し(鍋破)」ということですが、後の祭りでありました。

では、先日の番組に送られてきた俳句を少し紹介しましょう。

  <マスクする子に先生の紙芝居     鹿の子>
  <見覚えのある字の手紙かりんの実  美也子>

先の句は先生と生徒の心の通い合いが温かく素朴に俳句になり、二句目のは、ふと、不思議に思った書体の主を懐かしく思い浮かべた、ということになります。手紙の主はかりんの実のような人だったのかも知れませんね。

       
          冬薔薇の夕暮れ時の明るさよ  森 有子

      
           まなざしの透きとおってゆく冬木立    森 有子

この二つの句はリスナーではなく、ボクの俳句仲間の句です。寂しさの募る、冬。そんな冬の夕暮れの一瞬の明るさの中の優しさ、葉を落した木々に向ける静謐な眼差し。いいな、と思います。

 

 

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かるた絵展で、ほっ

2009年12月03日 | 無駄無駄庵日記

ボクの友人に加藤亮太郎さんという人がいます。彼はイラスト作家。日本の童話や昔話の挿絵を書いたり、神戸市波止場町の「TEN×TEN」で自身の作品の常設展を持ったりしています。今年の春先にはボクの俳句に絵をつけてくれました。俳句とイラストのコラボです。京都市今出川の町屋で「加藤亮太郎イラスト工房展・俳句編」という作品展を開き、多くの人で賑わいました。

11月の終わり、そんな彼が、「つれづれかるた絵」という個展を神戸の海岸通にある「@gallery黄金舎」で開きました。

作品の大きさはハガキサイズです。通常のかるたと同じように絵かるたと文字かるたに別れています。そう、「い」「犬も歩けば棒にあたる」というようなスタイルです。ただ、彼の場合はその文字で始まる言葉は彼が考えた、というより、たとえば、「あ」とか「こ」とか「ひ」とかから感じた言葉(の断片)が書かれています。このあたりがユニークなのです。

                 

「ほ」で始まる言葉は、「ほっと、ひととき」と続き、コーヒーを飲んでる女性の絵が、「あ」で始まるのは「ありえへん、こんなこと、、、。」と続き、ポートタワーのてっぺんに巨大なカモメが長閑に止まっている絵が描かれています。

          

展示スペースは小さいのですが、その小さな「空間」も今回の加藤さんのテーマの一つなのでしょう。先の「ほ」で始まるものが「ほっと、ひととき」という言葉とそれに伴ったイラストを生み、その作品を見た人がいくつかのイメージを拡げてゆく。小さな発端がいわば大きく、深く人の心に染みてゆく。そんな試みの場としては、5~6人も入れば満員という小さな場こそが相応しいのでしょう。

       

             右が加藤さん、左は偶然一緒になった坂本さん。坂本さんは釣り仲間。数日前、鍵庄へウマヅラハギを釣りに行ってきたとのこと。「アカンやった」といいながら、リベンジに誘われました。

作品は素朴でどこかに懐かしさの漂うタッチです。色遣いも大胆あり繊細ありで、小さな作品ながら、ボクはじっくり見るというより、パッと見てパッと感じる、そんな楽しみ方をしてきました。

 

 

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