相場の視点

2008年03月18日 23時13分50秒 | Weblog

            今朝の外資系証券14社動向(観測)2650万株売り/1800万株買い

昨日から完全に「金融危機」相場入りしてる訳ですが、ド緊張したNY株は思いの外クールで、ダウ195ドル安あっての21ドル高=極めてフツーでした。ベアーも30ドルを2ドルで買われちゃあ、で証券株は崩落しましたが、銀行・住宅金融など十分下げ渋っています。「日経平均がダウを4年ぶりに下回ったこと」を筆頭に、「PBR1割れが6割」「PBRが1.26倍」「配当利回りが1.97%」記録のオンパレードです。新興国みたいなニッポン、日銀総裁空席のニッポンでも、私達の方が金融危機は慣れてる筈です。

 

先日フィナンシャルタイムズに載ったコラムが話題になっている。「サブプライムローン問題に端を発した信用不安・収縮と相場の乱高下は、『連鎖共振反応』によるものと想定・統計上『あり得ないこと』が連続して起きているのが原因だ」というのだ。レバレッジなど過剰流動性は想定されておらず、したがってリクス管理などでも「ヘッジ」やそれの「外し」に全一斉に動くと、ぶっとんだ値付けになってしまい、反って管理不能に陥ってしまう、という皮肉。
Garbagenews 
フィナンシャルタイムズ

 

アメリカなどで起きている金融危機について、日本人なら「デジャヴ」(既視感)なんですよね。97年98年02-03年、どこそこの銀行がヤバイとか云ってたことが、正にアメリカで起こっている。1月のダボス会議で渡辺喜美金融担当相が「デジャヴ」だと言い切ったんだし、2月東京G7で福井総裁が置き土産に「危機回避のための包括的枠組み・日本からの提案」でも出していれば、何とかなった可能性だってある。G7に、国際金融界に貢献できたのに、しようとしなかった(この金融危機において、日銀総裁すら決められない情けない国だが)。何もしないからトバッチリもでかくなる。先日のベアスターンズ実質破綻だって、先立ってFRBの新設した「証券貸出制度」(MBSでも出せば国債貸したる)が実際は使えなかったんで、追い込まれた可能性がある。「FRBは、バーナンキは、この危機に対応出来ているのか?」という心配が。WSJアジア版は先月「今日の米国のサブプライム危機と日本の『失われた10年』との違いを決定づける要素が3つある。すなわち、危機の原因、問題の程度、政策担当者の(迅速な)対応である」と日米の危機の違いを強調したが、確かに迅速だが、起こってる危機は似ているようで。
市場参加者の行動様式と取引情報の透明性(日銀)