その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

おきなぐさ

2012年04月30日 | Weblog

 

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おきなぐさ

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伸びた茎の先に暗褐色の花が下を向き一輪咲きます

花びらに見えるのは六枚の萼です

外側には白い毛が生えています

果実は白く長い羽毛状で、これを老人の白髪に

見立てて名前がついたそうです

乱獲されて激減して、現在では絶滅危惧種に指定され

保護育成に尽力されている人が各地にいます

花も素敵ですが花後も球状になる

銀色のめしべが楽しめます

俳句の晩春の季語にもなります

「名所やいつの世より翁草」 乙由

「翁草父母のくらしを忘れゐし」 増田宇一 

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土曜トピックス 28

2012年04月28日 | Weblog

 

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土曜トピックス 28

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今週はまた久しぶりに右左の話

「つむじの話」

日本人には左巻きが多いらしい

俗につむじが左巻きというのは

少々おつむが弱い人のことを指しますが

これはネジを左に回すと緩むことから来ているのですが

頭の働きが緩いという意味で言われるようになったようです

実は日本人は世界で最も左巻きが多い民族といわれています

ヨーロッパ人の左巻き比率は10~20%

中国人は30~35%、韓国では40%ですから

日本人は実に48%約半数が左巻きなのです

従って日本人はおつむが弱いかというとそんなことはない

つむじの巻き方と頭の良し悪しは何も関係はないのですね

又わざと人の逆の行動をとるようなことを

「つむじ曲がり」とも言いますが

正真正銘の「つむじ曲がり」も日本人には多い

日本人でつむじが真ん中にある人は22%しかいない

右寄りが49%左寄りが29%で

約8割がつむじがどちらかによっているそうです

不本意ながら日本人の特徴は

「左巻きのつむじ曲がり」なのだそうです

ちなみに、つむじは皮膚にある「走向線」とよばれる線が

集まった場所を中心にして

渦巻き状態で毛が生えることによって生じます

つむじが額近くや首筋に近い場所など

おかしな位置に見られる人もたまにいるそうです

犬や猫は額の真中につむじがあります

牛などは肩や足に位置しています

毛の生える動物には必ずありますが

それが一つとは限らないというから

つむじがずれる位置にあっても二つ三つあっても

心配することはないのだそうです(笑)

あなたはどっち巻きでどこにありますか?

 

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マムシグサ

2012年04月27日 | Weblog

 

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マムシ草

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 サトイモ科の多年草

上方から鳥の足に似た葉を出し花をつけます

花は縦に白い縞模様の走る仏焔苞(ぶつえんほう)に

包まれて見るからに不気味

その姿から名がついたそうです

ウラシマソウ・ユキモチソウなどが仲間です

有毒植物ですが根は薬用にされています

 

こんな異様な形の花も歳時記では四月の季語です

「一つ横向きみな横向きて蝮蛇草」 池上撨人

「陽おもてにうかと出でたる蝮蛇草」 大石悦子

 

 写真は上から

イシモチソウ・・ウラシマソウ・・マムシグサ

 

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山吹

2012年04月26日 | Weblog

 

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山吹

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日本原産でいたるところで見られる花で

中国まで分布しています

観賞用に広く栽培されて園芸品種で

実をつけない八重咲き

ヤマブキとは別属のシロヤマブキなどがあります

万葉集には十七首の歌が詠まれていますが

源氏物語にも20ヵ所以上に登場するなど

古くから和歌や文学によく取り上げられる花です

 

「ほろほろと山吹ちるか滝の音」 芭蕉

「山吹の三ひら二ひら名残りかな」 阿波野青畝

「山吹の一重の枝の重なりぬ」 高野素十

 

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ケマンソウ

2012年04月25日 | Weblog

 

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華鬘草(ケマンソウ)

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ケシ科の多年草

中国原産で江戸時代に渡来したそうです

観賞用として庭に植えられ、花の形が仏殿にかける華鬘に

似ていることからついた名前だそうです

薄紅色のふくらんだ袋状の花が一列に並んで

一歩に傾く姿が鯛を釣り上げたような形から

タイツリソウとも言われます

又葉っぱの形がボタンに似ていることから

ケマンボタンとも呼ばれます

 

 

俳句の四月の季語となっています

「ほとこにも九品の別や華鬘草」 清水基吉

「鯛釣り草たのしき影を吊り下げて」 山田みづゑ

 

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イカリソウ

2012年04月24日 | Weblog

 

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イカリソウ

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日本各地の山地の樹の下に自生してるのを見かけます

鉢植えやお庭で育てているのもこの時期に見かけます

花の形が船の怒りに似ていることからついた名前で

花を見るたびによくつけたものだと思うのと

どうしてこんなんに似てる必要があるのだろうと

花の不思議さを感じますが種類も数種類あります

花が白い「ヤチマタイカリソウ」

淡い黄色の「キバナイカリソウ」

花の形が梅に似ている「バイカイカリソウ」などがあります

 

俳句季語の晩春の花です

 「錨草山に咲き出て海の色」 高橋悦男

「錨草生れかはりて星になれ」 鷹羽狩行

「錨草ゆらゆらと春深むかな」 杉田りゆう

 

 

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春竜胆

2012年04月23日 | Weblog

 

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春竜胆

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湿地帯に春になると青紫の美しい花を咲かせる春竜胆

花冠が五つに裂けた鐘状で、裂片の間には副片があります

花の奥は白く濃い紫の斑点にがあります

高山の湿地帯で咲くタテヤマリンドウは

ハルリンドウの変種とされています

曇りや雨の日は花が閉じてしまい

陽の光に敏感な花で青空がよく似合うようです

俳句の晩春の季語にもなっています

「春りんだう入日はなやぎてもさみし」 安住敦

「息つめて春りんだうの咲くという」 岸田稚魚

「野の病舎春りんだおうの瑠璃そよぐ」 古賀まり子

 

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土曜トピックス 28

2012年04月21日 | Weblog

 

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土曜トピックス 28

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今日のお話は「紫の季節」

このブログでは歳時記に書かれている季節の花を

実際に写してきて花を見ながら

季節を感じていただこうと開設しました

冬から春へと季節が変わって来ていますが

ふと夏を思わせるほどの天気にも出会うようになりました

花の色の月別の統計によると

紫の花の占める割合は夏に向かって次第に多くなります

花はなぜ、その季節に、その色でなければ

ならないのかいつも不思議に思います

紫の花の始まりは「スミレ」ですね

生物季節資料によると、スミレの開花前線は

西日本の南岸を三月上旬に出発して

関東平野を三月下旬、みちのく野山を四月に通り

根室や帯広方面で五月中旬に咲くそうです

又紫といえば「藤の花」

藤の開花前線は、西日本の太平洋岸を四月中旬に

東北は五月中・下旬に五月末には津軽海峡を渡り

オホーツク海岸にたどり着くのが六月後半だそうです

「アヤメ」は

日本の南岸を五月上旬に出発して

北海道には六月ころ

北海道の詩人「松岡繁雄」さんは

「六月」という大の作品にも書いています

「青いクレヨンを握れ 子供たちよ・・・・」と

日本の紫はスミレや藤の色ですが

中国の紫や英語圏のパープルはかなり赤みがあります

日本では赤い花として表現される

百日紅の花中国では「紫薇」と書かれています

またライラックの花も紫ですが

中国では紫丁香とよばれ、気によって色合いが違いますが

赤紫のものが多いですし白いライラックもあります

宝塚歌劇の「スミレの花咲くころ」の元歌は

カジノ・ド・パリのシャンソン「リラの花咲くころ」ですが

そこで歌われている花は白のライラックが歌われています

しかもそれをさらに元をたどると

オーストリアの「白いニワトコの花がふたたび咲くとき」だとか

花の色にまつわる話は尽きませんね

 

 

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あけびの花

2012年04月20日 | Weblog

 

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あけびの花

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右巻きの蔓をほかの植物に

絡ませながらせいちょうするアケビの

花がポチポチと咲き始めました

「木通の花」「通草の花」「山女の花」

「花通草」などと書きます

あまり目立たない花ですが。一度目にすると

あぁこんなところにも咲いてる

場所を覚えておいて秋に実のなる頃に

などと思いながら秋までには忘れてしっている

俳句歳時記の晩春の季語です

「山みちの翳り心地に花通草」 加藤三七子

「すぐ開かぬもののしづけさ花通草」 加藤知世子

 

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風信子(ヒヤシンス)

2012年04月19日 | Weblog
 
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風信子(ヒヤシンス)
 
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幕末の日本にやってきたこの花
 
ギリシャ、レバノン、シリアが原産地
 
観賞用に花壇や鉢植えにされています
 
和名を「風信子」「夜香蘭」「錦百合」といいます
 
ヒヤシンスを音訳した字を当てて読んだのが「風信子」
 
子供のころは学校で水栽培の経験のある方も
 
多いかもしれませんね
 
花の色も最近また増えてカラフルになってきました
 
花の色もそうですが香りがよいのも特徴ですね
 
我が家の庭もやっと花が揃ってきました
 
 
俳句では初春の季語ですが
 
今年は随分と花が咲くのが遅れました
 
「淡き香は風のおとづれ風信子」 文扶夫佐恵
 
「一筋の縄引きてありヒヤシンス」 高浜虚子
 
 
 

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