hiyamizu's blog

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東野圭吾『夢幻花』を読む

2017年08月27日 | 読書2

 

 東野圭吾著『夢幻花』(PHP文芸文庫2016年4月18日PHP研究所発行)を読んだ。

 

 裏表紙にはこうある。

花を愛でながら余生を送っていた老人・秋山周治が殺された。第一発見者の孫娘・梨乃は、祖父の庭から消えた黄色い花の鉢植えが気になり、ブログにアップするとともに、この花が縁で知り合った大学院生・蒼太と真相解明に乗り出す。一方、西荻窪署の刑事・早瀬も、別の思いを胸に事件を追っていた…。宿命を背負った者たちの人間ドラマが展開していく“東野ミステリの真骨頂”。第二十六回柴田錬三郎賞受賞作。

 

PHP研究所の紹介サイト

 

 

 この作品は2013年5月PHP研究所から刊行

 

 

私の評価としては、★★★★(四つ星:お勧め)(最大は五つ星)

 

 面白いが、抜群ではない。しみじみとすることも、深く感動することもなく、驚愕の事実もない。しかし、ついつい、すいすい読み進めてしまう。とくに引っかかるところがないし、引っ張られるように読み進めてしまう。東野圭吾の本は読みやすい。この本はその典型だ。

 

 この本は、残忍なMM事件の描写で始まったが、その後、とくに厳しい場面もなく、楽しく読める。

 若者たちが挫折し、それでもなんとか過ごしているうちに、再生に向けて歩き出そうとして行く姿が微笑ましい。

 

  

東野圭吾の履歴&既読本リスト

 

 

登場人物

 

蒲生真嗣:江東区木場在。元警察官。

蒲生志摩子:真嗣の妻

蒲生要介:37歳。警視庁犯罪抑止対策室の室長。真嗣の長男

蒲生蒼太:東大阪市の大学院の物理エネルギー工学第二科の博士課程。真嗣の次男

矢口綾子:真嗣の妹。日本橋の老舗の料亭に嫁ぐ。

 

秋山周治:正隆の父、梨乃の祖父。西荻独居老人宅強盗殺人事件の被害者。72歳。自然界に存在しない植物を作り出す仕事をしていたが、引退し花を育てていた。

秋山正隆:周治の息子。梨乃の父

秋山素子:正隆の妻、梨乃の母

秋山梨乃:正隆の娘。大学生。高円寺在。オリンピック候補・水泳選手を挫折。周治の花のブログをアップ。

 

鳥井佳枝:尚人の母。秋山正隆の妹。

鳥井尚人:大学を中退しバンドでプロを目指していたが、22歳で自殺。梨乃の従兄。

鳥井知基(ともき):次男。大学1年。梨乃の従弟。

 

大杉雅哉:尚人のバンド仲間。

伊庭孝美:中二で蒼太と出会う。代々医者の家系で、母は薬剤師。

白石景子:バンドの新メンバー。実際の名前は・・・。

工藤アキラ:アマチュアバンド用の店の店長。かっては有名なミュージシャン。

 

早瀬亮介:西荻窪署の刑事、巡査部長。捜査本部の所轄メンバー。妻とは4年前から別居。

早瀬裕太:亨介の長男でが別居。中学生。秋山周治に万引きの疑いを晴らしてもらった。

石野:西荻窪署の刑事、捜査本部の所轄メンバー。

 

柳川:警視庁捜査一課刑事。秋山周治殺人事件の捜査本部のメンバー。

 

福沢民郎:久遠食品研究開発センター 室長。6年前まで秋山周治が勤めていた。

日野和郎:久遠食品研究開発センター 副室長。秋山周治と共同で研究していた。

 

小関(こせき):梨乃のスイミングスクールのコーチ

 

日下部真一:捜査一課長・蒲生意嗣が指揮をとってMM事件の被害者。建設会社勤務

日下部和子:MM事件で刺殺される。真一の妻。1歳の長女・志摩子は無事だった。

田中和道:MM事件の犯人。

 

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