羊の歌

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感じたこと。・・・思いのままの手記

「iPad」(多機能携帯端末)人気の思わぬ伏兵

2010年06月13日 08時31分00秒 | 社会

 「iPad」(多機能携帯端末)が発売されて、その売れ行きはすこぶる好調だという。何と言っても、も、電子図書機能で、実際の本を買うより、とてつもなく安い価格で、ダウンロードでき、ページもめくって本が読める。出版業界が右往左往するほどの革命的な出来事で、読書にもデジタル化の波が押し寄せてきた感がする。私のような、どちらかと言えば、読書は、たとえ積読が多くとも、書棚にたくさんの本を並べておきたい者にとっては、さほど気にもならないのだが、よく考えてみれば、本がデジタル化すると、書棚にたくさんの本を並べる必要もなく、書棚という家具も必要ない。書斎の姿が一変するほどの大きな変革になるのかもしれない。

 ところで、驚いたことがある。本をスキャナでコピーして、デジタル化し、それをインターネット上で売っている者が出て来たという。著作権法すれすれの、いや、明らかに違法であると、日本著作権協会は言っているが、売っている者に言わせれば、注文者から委託を受けているだけだから、違法ではないと主張している。法律的なことは、よく分からないが、「頭のいい者」がいればいるものだ。一冊100円だそうだ。「iPad」(多機能携帯端末)でも、安い価格でダウンロードできるそうであるから、書店は、まさに驚異だ。本が売れなくなる事態が生ずる。

 時の流れ、生活様式の変化は、私たちの身のまわりに大きな変化をもたらす。商売のありようも大きく変わってくる。大手スーパーなどで、酒類の販売ができるようになってから、酒屋が衰退してきている。24時間営業のコンビニが増えて、近所の「小売店舗」がたちゆかなくなった。これも、考えてみれば、致し方のないことなのかもしれない。それこそ、極端に言えば、奈良時代や平安時代に繁盛した商売であっても、現代社会には、成り立たないのは、あまりにも自明のことではある。地代の変化に応じて、生活様式も変化し、そこに生ずる商売の姿も変わってくるのは、当然と言えば当然のことである。「書籍の電子化」が書店の経営を脅かすのも、すぐそこのことになるのかもしれない。
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