広がる反対、急ぐ立法化「共謀罪」21日に閣議決定(2017年3月21日中日新聞)

2017-03-21 09:49:26 | 桜ヶ丘9条の会
広がる反対、急ぐ立法化 「共謀罪」21日に閣議決定 

2017/3/21 中日新聞

 政府は二十一日、「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案を閣議決定する。一般市民が処罰されかねない懸念が強く、市民団体や法曹界などで反対の動きが広がっている。自民、公明両党は党内に法案の問題点を指摘する声があるにもかかわらず、短期間で審査を終えた。今国会での成立を目指し、政府・与党は足並みをそろえる。

 「共謀罪」に関する野党の追及が国会で始まり、法案の問題が次々と明らかになるのを受け、二月以降から声明発表や街頭行動を本格的に展開する団体が相次ぐ。

 市民団体「共謀罪NO!実行委員会」は、「戦争させない・九条壊すな!総がかり行動実行委員会」と共同で署名活動を実施。戦前の思想弾圧を繰り返してはならないと訴え、街頭行動も始めている。

 自由法曹団など法律家六団体は「共謀罪法案に反対する法律家団体連絡会」を結成。政府の目的は「市民の監視、市民運動の弾圧としか考えられない」との声明を出した。映画人九条の会、日本ジャーナリスト会議など文化・言論団体も声明を出し、憲法が保障する表現の自由などが脅かされると訴えている。

 宗派を超えた宗教関係者でつくる「平和をつくり出す宗教者ネット」は緊急集会を開き、「内心の自由の蹂躙(じゅうりん)を見過ごせない」などとしたアピールを採択。三重県議会は今月「慎重な検討を求める意見書」を可決。自民党系の一会派と公明党系会派も賛成に回った。

◆自公、審査20日弱で了承

 自民、公明両党が与党政策責任者会議で、法案を了承したのは十七日。法案を巡っては、党内からも懸念や疑問が出されたが、安全保障関連法など過去の重要法案の事前審査と比べて、短期間だった。公明党は事前に勉強会をしていた。ただ、両党の部会での実質的な審査は、それぞれ五回。二月二十八日の審査開始から二十日足らずで了承した。

 安保関連法を巡って両党は合同の協議会を設け、集団的自衛権の行使を可能にする閣議決定前に十一回、法案化に向け十三回議論を重ねた。「国民の知る権利」を侵す恐れがある特定秘密保護法の事前審査でも、自公はそれぞれ通常の部会とは別に、専門のチームをつくった。

 議論を急いだ分、積み残された疑問も少なくない。法案は、組織的犯罪集団の活動として、犯罪を二人以上で計画し、うち一人でも資金の準備や下見などの実行準備をした場合に、処罰される。対象犯罪は当初の六百七十六から減ったが二百七十七に上る。

 自民党法務部会では、政府が法案の目的とする国際組織犯罪防止条約の締結がテロ対策にどう役立つのか、組織的犯罪集団の認定基準などについて疑問が続出。政府側の回答に議員が不満を示したまま、議論は打ち切られた。

 公明党の部会では、了承したその日でもまだ、出席議員から「対象犯罪を絞った理由を国民に説明できるのか」との意見が出た。

 刑法は犯罪行為が実行された場合に処罰するのが原則で、準備や計画段階での処罰は例外。法案が成立すれば計画か準備か曖昧な段階での処罰が一気に二百七十七増える。捜査側の判断基準が明確でなければ、誤認逮捕などの人権侵害を招きかねない。自民党議員からは「刑法の重大な変更。国会審議は相当厳しくなる」との指摘も出たが、部会での議論は深まらなかった。

 (高山晶一、大杉はるか)
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