ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

やっとシーズンイン:ラッセルはきつい!

2018年02月14日 00時48分24秒 | Weblog
深夜に寒さで目が覚めてしまった。
時計を見ると12時を少しまわった頃だった。

「さて、もう少し着込んで寝るか。それともついでに用を足してしまおうか・・・」
朝まではもたないと思い意を決してシュラフから抜け出したが、途端に更なる寒さに襲われた。
重い鉄の扉を開けたが、当然のことながら雪が吹き込んでくる。
「ズボッ ギュー」
寝る前に入り口付近の雪かきをしたとはいえ、積雪は軽く膝上まできていた。
明け方にはどれくらい積もってしまっているのだろうか。
不安な思いであったが、その思いをかき消すほど用を足したくて仕方がなかった。

スッキリしたところで小屋の周囲を歩いてみた。
参った!
完全に腰まで埋もれてしまっている。
「これ、絶対にまずいぞ。朝になって小屋から出られなくなる。」
震える体であったが、再度入り口周辺だけ除雪をした。
おかげで逆に体が暖まった。

朝起きるのは8時を予定している。
無理に早く起きることはない。
何故なら、この積雪ではオジカ沢の頭へも茂倉岳方面へも足を伸ばすことはおそらく無理であろうという推測によるものだ。
ついでながら、もし他の登山者が登ってくれていればラッセルが楽になるだろうという他人任せの考えもあった。
「他人任せ」については少々後ろめたさはあったが、早く出発してしまうと下山も早過ぎてしまうということになる。
焦らず10頃の小屋発とした。

まだまだゆっくりと眠れるなぁという安心感、そして除雪をしたという二重の安心感もあってか、ぐっすりと眠ることができた。

8時丁度に起床し、真っ先に入り口を確認した。

「ドッヒャ~! なんじゃこれは・・・」
人一人が何とか通れる幅はあったが、除雪をしておいた部分の両サイドには自分の背丈以上の雪が積もっていた。
「危なかったなぁ・・・。除雪しておいて正解だったね。」
これにはお互い苦笑いをするしかなかった。


外に出て山頂方面を確認した。
小屋のあたりではあまり感じることのない強風が見て取れた。
天候は問題ないが、積雪と風に悩まされそうな一日となりそうだった。

朝食を済ませメインの大型ザックを小屋にデポし、アタックザックのみでスタートした。
既に数人の登山者が先行しており、その分少しは楽になりそうだったが現実はきつかった。
持参しているギアはアイゼン、ピッケル、ストックのみで、ワカンは持ってこなかった。
トレースはあるものの膝上まで埋もれながらのいきなりの急登攀となった。


ほんの少しルートから外れればご覧の通りで、すっぽりと腰まで埋もれてしまう。
このまま山頂まで同じような状況であればかなり厳しい登攀となることは明らかだった。


「天気は文句なしなんだけどなぁ・・・」
大汗をかきながら登り続けたが、このようなラッセルは幸いにそう長くはなかった。
標高を稼ぐにつれ、埋もれるのは腰から膝上、そして膝くらいまでとなり足取りもかなり楽になってくれた。
おそらくは風のおかげであろうと思う。
標高が高くなるほど風が強くなり、その強風のせいで雪が飛ばされてしまったのだろう。


見上げればトレースの浅さがそれを証明していた。
「ここまで来ればもう大丈夫だろう。でも山頂から先の一ノ倉と茂倉へのルートがどうなっているのかはわからないなぁ。登ってから確認するしかないね。」


できることなら茂倉岳方面まで行ってみたい。
その思いは強くあるが、安全第一とするならば決して無理をしてはならない。
「行きたい・・・でもなぁ・・・」
そんなことをずっと考えながら登り続けていると、やっと肩の小屋が見えてきた。


このポイントから肩の小屋までは直線距離にすれば100mもないが、昨日のホワイトアウトの時は前方の左ルートではなく、右側の僅かに高くなっている部分の真下辺りでどうにもならなくなってしまった。
一日が過ぎ、今のルート上の雪面は比較的固いが、あの時はブリザードにも近い状況だったし、下山を決めたことは間違いではないと思っている。

雪山の恐ろしさと素晴らしさは、それなりには分かっているつもりだ。
問題は「それなりに」ということであり、すべてを知っている訳ではない。
もちろん無理にすべてを体験する必要など無く、やばいと思ったなら即諦めて下山すれば良いだけのこと。
それが長く安全に楽しむ最大のコツだろう。
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やっとシーズンイン:寒いけど美味しい?

2018年02月11日 01時07分34秒 | Weblog
バースデーケーキの完成!

見てくれは悪いが、心を込めて作ったバースデーケーキ。
雪山をイメージして作ったのだが、できればもう少し高さが欲しかったところだろうか・・・。


後はロウソクに火を灯し吹き消すだけ。
じっとしていた時間が長かっただけに体は完全に冷え切ってしまっていたが、楽しいひとときが過ぎて行く。

ではAM君、火を消して!

今日で28歳となったAM君。
ハッピーバースデー!!

「こんな雪山で誕生日を迎えるなんてもちろん初めてですし、それだけに本当に嬉しいです。思い出に残りますよ♪」
そりゃそうだろう。
たとえ12月が誕生月だとしても、そう滅多には雪山の中で迎えることはない。
少しでも喜んでもらえて嬉しい限りだ。


「美味いっす♪ 感激です!」

自分も1/3ほどいただいて食べてみたが、まぁ店の味にはほど遠いものの、最高の雰囲気の中で食べるケーキは美味かった。


この画像は小屋の外に出て吹雪の中で食べているAM君。
なんでまたこんな寒さの中でとも思ったが、せっかくなのでやってみたかったとのこと。
「ぶわぁ~さっみぃ~!!!」
と言いながらもお互い笑って外で食べた。

さて、ケーキも食べ終わったことだし、そろそろお酒と行きますか。

つまみは「軽さ」を優先してお互い乾物とした。
じゃぁ酒は?
これは全くの偶然だったが、二人ともバーボンを持参してきた。
小瓶に入った量は寝付けの酒としては適量で、お互いラッパ飲み。
ヘッドランプは消して、小さなロウソクだけの灯りで飲んだ。

「明日の天気はまずまずだけど、たぶんいきなりのラッセルかな?」
「おそらくはそうなりますね。」

ついさっき外へ出た時には、入り口のドアの前にこれでもかという程の新雪が積もっていた。
時刻はまだ20時だし、明け方までどれほど積もってしまうか心配であった。
できることならドアは閉めたまま眠りたかったのだが、鉄枠に鉄のスライド式のドアともなれば、冷え込みにより凍りついてしまい開かなくなってしまうかもしれない。
すきま風は入ってしまうが、やはり僅かの隙間を空けておくべきと考えた。
ましてや今後どれだけ降り積もるか分からないし・・・。
「出られなくなったら大変だしね」
二人とも苦笑いをするしかなかった。

酒で体も暖まってきた。
時間的には少し早いが就寝とした。

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食べたい物の方が食べられる

2018年02月04日 22時25分15秒 | Weblog
今日の昼間、雪山テント泊を実施するに当たっての計画を立ててみた。
具体的な日程を考え、次に食事計画を考えた。
二泊三日の予定であるため、一日目の朝食から始まり、三日目の朝食までの7回が実際に山中での食事計画となる。

毎回あれこれと無い頭を回転させメニューを決めるが、メインの夕食においては比較的簡単に決めることができている。
むしろなかなか決められないのが朝食と昼食の方だ。
先ずは「あれとあれにして・・・」という様に暫定的に決めてはいるが、その後は「まぁそれでいいか」ってな具合で、結局深くは考えずにいることが多い。

例えば、「一日目の朝食と昼食は途中のコンビニでパンとおにぎりがメイン」とする。
しかし、実際には購入した物すべてを食べきるかと言えば決してそうではない。
理由はいくつかある。
①食欲がわかない
食べなければなならない。食べないと体力がもたずハンガーノックになってしまう。
それは分かっている。分かってはいても体が十分に起きておらず食欲が今ひとつでない事が多い。
②途中で少し食べるだけで満足してしまう。
食欲がわかなければスタート前は無理には食べず、少し歩き出し体が起き出してからでもよい。
しかし、行動食を含めての食事となるため結果余ってしまう。
③違う物の方が良かった。
「食べたい味付けの物が売り切れていた」などの理由で、本当に食べたいと思っていた物、事前に購入を予定していた物が無く、別の物で間に合わせたことにより食欲が今ひとつとなってしまう。

大まかに考えればこの三点だろう。

個人の好き嫌いを含めれば更に細かな理由はあるのだが、強いて言えば「おにぎりよりはパン」だろうか。
山においては何故かパンの方が不思議と「食べたい」という思いになる。
パンであれば食感も大切で、「しっとり系」の食感が美味いと感じる。
あまり食欲のでない出発前の早朝でも「食べたい」という思いが徐々に出てくる。
そして味付けは、調理パン的なものよりもシンプルな物の方が好きだ。
(ジャム、マーガリン、ピーナッツバター味のコッペパンなど)
例外として「パンケーキ」も早朝からでも食べられる。

栄養のバランスは大切かも知れないが、たった数日間であればそうお堅いことばかり言ってはつまらない登山にもなりうる。
非常時でない限りは「食べたい物の方が食べられる」のは今までの経験が証明しているし、カロリーさへ摂取しておけば何とかなるというものだ。
今月末の八ヶ岳縦走においては、絶対にあそこの店のパンを事前に買っておこうと決めた。
あの店のピーナッツバターのコッペパンがやたらと美味いんだよなぁ~!
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やっとシーズンイン:HAPPY BIRTHDAY♪

2018年01月27日 00時06分05秒 | Weblog
餃子の次は「待ってました!」の肉団子の登場、ならぬ投入だ。


やっぱり肉系がないと今ひとつ鍋も盛り上がらない。
早く食べたいところだが、ここは熱が十分に通るまでしばしの我慢だった。


野菜は野菜で旨みが出ることはわかっているのだが、カロリーという点からみれば野菜だけではかなりの摂取不足となる。
今日一日で費やした分のカロリーを補い、明日に向けての英気を養うためにも肉類は欠かせない食材だろう。


「うまっ!」
つま先は寒くてたまらないが、体の中に熱さが染み入ってくるのがわかるほど熱々だ。



十分すぎるほど食べた。
体もかなり暖まったところで、いよいよお誕生日会で~す♪

計画の段階では、集めた雪を固めてそれをスポンジ代わりとし、ロウソクだけを立てればいいかな・・・なんて言ってはいたのだが、やはりここは山男同士、せめてもう少しだけ気持ちのこもった誕生日会をやろうと決めていた。(もちろん本人には内緒で・・・)

ザックから取り出したのはやや固めのスポンジケーキ。
できあいだが、さすがに焼くわけにはいかないね。
スポンジにホイップクリームをデコレーションして行く。

イメージも何もないのだが、何となく雪山っぽくしたいと考えていた。


この震えるような寒さの小屋でのケーキ作りだなんて、自分にとってもはじめてのことだったが、これがまた楽しかった。
「作って食べて、飲んで寝るだけ」のいつものパターンではない、とても新鮮な想いで楽しむことができた。
AM君、もう少しだから待ってておくれ。


おっ、いい感じに雪山っぽくなってきた・・・かな(笑)。


最後はカラフルなスプレーチョコをまぶしてロウソクを立てればできあがり。

本当はクリームの山をもう少し高くしたかったのだが、途中で崩れてしまい断念。
「だぁ-っ! 雪崩れが起きた!」などと冗談を言いながら出来上がった。

実をいえばこのスポンジケーキだが、ザックから取り出すまで不安だった。
今朝のスタート直後のプチ滑落の時に「やばい、崩れてしまったか・・・」
と、嫌な予感がしていたのだ。
AM君にはずっと内緒にしておきたかったので確認をすることもできなかった。
幸いに何ともなくて良かったが、そこのとをAM君に話すと「ありがとうございます」と言いながら大笑いしていた。

さて、ケーキも出来上がったし、あとはキンキンに冷えたシャンメリーを飲んで祝おうか。
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やっとシーズンイン:鍋奉行

2018年01月24日 20時10分42秒 | Weblog
明日の行動水も含めて先ずは水作りを開始した。
外には新鮮な(?)雪が止めどなく降り続いている。
無尽蔵の「水の素」をかき集め融雪した。


何度も経験はしているが、じっとしながらのこの作業はやはり寒い。
体を殆ど動かしていない状況であれば、身体内部からの熱の発生は期待できない。
つま先にカイロを貼っての作業となった。


AM君ももう慣れたもので、効率よく進めていた。
融雪による水作りにおいてはすべて任せられる。
これもひとえに俺の指導のたまものだろう(笑)。


写真を撮る際にはテーブルの上に置いたロウソクの灯りが乱反射にはなったが、これはこれで小屋内の暗さを引き出させている。
熱い珈琲で冷え切った体を暖めよう。
「まずはお疲れさん。 明日も頑張ろう!」

一息つき、いよいよ夕食作りとなった。
今年の雪山における夕食作りはAM君にチーフを任せることにした。
メニューは「鍋」であるが、何鍋にするか、具材はどうするか等々は彼に一任した。
頼んだよ、鍋奉行殿。 m(_ _)m


白菜、ニラ、ネギなどの野菜類を入れて煮込む。
自分は隣でただ見ているだけ。(ちょっとは手伝いもするが・・・)


ごまタンタン味のスープを入れ、挽肉を追加。
いい匂いが一気に小屋の中を埋め尽くし、同時に腹の虫が鳴き出しそうにもなった。
「こういう時のつまみ食いってのが美味いんだろうなぁ・・・」
などと言ってはいたが、口に入れるにはまだ早い。
もう少し煮込んでからでないと美味くはないだろう。


野菜類がまだ余っていたので追加した。
小屋内の温度は-12°だったが、これを食べれば間違いなくポカポカの体になってくれるだろう。


もう少し我慢。
どうせ食べるなら美味い方がいいに決まっている。
と思っていると、「じゃぁ餃子を入れますね」
おっ、遂に餃子の出番だ。
慌てて食べなくて正解だった。

実は肉団子もあるのだが、それは第二弾にとっておく。
第一弾が餃子というわけだ。

味見は鍋奉行殿にお任せした。
「どう?」
「たまらないっす!」




あっさり系の味も好きだが、雪山の中で食べる鍋はやはりこってり系の方が好きだ。

実に美味い。
食べ始めてすぐに汗をかくほどになってきた。
「八ヶ岳の時は何鍋がいいかなぁ・・・」
「任せてください。また作りますよ。」

2月には雪中テン泊で八ヶ岳に行く予定になっている。
テントで二泊なので、一泊目の夜はやはり鍋にしようと計画しているのだ。

次も頼むよ、鍋奉行様!
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