KISSYのひとりごと

日々感じたこと、ドライブ日記やDVDのレビューなど…徒然なるままに綴っています。

国民の声はペンよりも強し~「東京新聞」の「反省文」に思う

2012-06-21 18:30:17 | 原発問題

 今月15日、福井県知事を交えた関係閣僚会合によって関西電力大飯原発の再稼動が決定されようという緊迫した情勢のなか、1万人を超える人たちが首相官邸を取り囲み抗議と怒りの声を上げました。

 「しんぶん赤旗」は、この行動を「大飯再稼働許すな 官邸1万人包囲」と翌日の1面トップで報道(→こちら)。ところが、「在京大手メディアは、「朝日」が1段見出しで、ほかは「読売」「毎日」「東京」「産経」も、NHKをはじめとしたテレビ各局も、黙殺しました」(「しんぶん赤旗」21日付)。

 当日はマスコミ各社が現場に駆けつけていたとのこと。そのマスコミがなぜ報道しないのか? ツイッターにはマスコミを批判する書き込みが相次いでいます。

「これだけ大規模な集会をどうしてメディアは報道しないのか。どのメディアも中立ではないのが残念」
「首相官邸前に1万2千人集まった抗議集会を日本のマスメディア全てが黙殺した」
「取材に来ないのはたんに取材に来ないってだけだけど、撮りまくってんのに流さないって、端的に言えば検閲だよね」
「あんなに沢山(たくさん)のカメラはなんの為だったんだろうね。報道しないんなら、あの場所の分、抗議の人が官邸正面に来れたのに」
「首相官邸を1万人が包囲するなんて、日本の現代政治史に残る出来事だと思うが、在京の新聞・テレビには見えないらしい」
「なんだ、まともなのは赤旗だけか!」
「赤旗しか報じてないってどういうことよ」
「私は共産党支持者ではないがたまたま赤旗新聞に不思議な記事を見つけた。大飯原発稼働反対で首相官邸前に11000人規模のデモがあったようだが大手5紙もテレビ局も一切の報道がなかったが何故か? 国家権力による報道の自由の規制か? ここは北朝鮮?」
「メディアが沈黙した時、権力は暴走する!」
「赤旗だけが報じるこの国のマスコミ異常」

※青字の部分は「しんぶん赤旗」21日付より引用しました。私がRTした投稿もありますね^^

 インターネットの動画投稿サイトYouTubeには、当日の動画が投稿されています(→こちら)。最後には撮影者が思わず泣いてしまうほどの感動的な動画です。私も拝見していてこみ上げてくるものがありました。再生回数はすでに10万回を突破しています。

 「再稼動反対」の声を黙殺したマスコミ批判が広がるなか、「東京新聞」が当日の行動を報道しなかった「反省文」を紙面に掲載しました(21日)。

 「再稼動抗議デモの不掲載について」と題された「反省文」は、読者応答室長名で「応答室だより」という形で掲載されています。これによると、「再稼動決定前夜のデモは当然報じるべきでした」「掲載に圧力がかかったわけではありません」「連絡ミスで、当日、現場に出向いた記者がいなかったのです」とのこと。

 もともと「東京新聞」は、五大紙(「朝日」「読売」「毎日」「産経」「日経」)と比べると、政府発表を垂れ流すのではなく、それに疑問を投げかける報道が少なくなかったメディアのひとつです。「連絡ミス」で報道できなかったという点ではジャーナリズム失格ですが、「反省文」は多少なりともジャーナリズムとしての良心が残っていることをしめすものかもしれません。

 さて、「異例」ともいえる「反省文」が掲載されたのには理由があります。「反省文」には、こうあります。「本紙の翌十六日朝刊には、このデモを報じた記事や写真はなく、読者の皆さんから左記に代表される批判が百件以上寄せられました」(「反省文」の左には読者から寄せられた批判と抗議の声が掲載されています)。世論がメディアを動かしたのです。

 先に引用したツイッターの書き込みにもあるように「メディアが沈黙した時、権力は暴走する」・・・このことを私たちの先人は70年前に経験ずみです。「ペンは剣よりも強し」という言葉がありますが、「国民の声はペンよりも強し」と実感しました。

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