黒船が来た

2010-09-07 | 授業記録
5年前に作製したデジタルコンテンツを活用して、黒船来航の場面を提示。
何もない海のど真ん中に突然黒船が現れる。

子どもたちも「おっ!」と思う。
大砲の音も、迫力があった。

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誰が乗っていたのか?
何をしにきたのか?
当時の日本人(江戸幕府)はどう思ったか?
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などを確認していく。


アメリカ合衆国の使節ペリーが、日本の開国を求めて
来航してきたことを教科書で確認。
しかし、教科書の黒船資料は黒くて不気味さは目立つが、情報量的には寂しい。
この黒船と相対した陸地の様子を資料集で確認。

武装しながらも混乱している様子をおさえた後
学習課題を設定する。



「元寇」を想起して予想を立てる子が多かったのは
(ある意味)心強かった。
「神風に頼る」など、ちょっと笑ってしまった。

その後、いよいよ追究活動へ。

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江戸幕府がペリーへの返事を延ばしたのは、
開国派と鎖国派が激突して、答えを一つに
しぼれなかったからです。
江戸幕府はどんな意見の板挟みにあったのでしょう。
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と、発問した。

鎖国派と開国派がどんな意見をそれぞれ持っていたのかを
考えさせた。
児童一人一人に広い視野から
「黒船来航」の意味を考えさせたいと思った。


開国派の意見も鎖国派の意見も同時に考えさせることで、
当時の江戸幕府の苦悩も分かると考えた。
殆どの子どもたちが、両者の意見を考え、発表できた。
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■鎖国派
→キリスト教徒が増えてしまう
→農民が江戸幕府の言うことを聞かなくなる
→江戸幕府が弱くなる

■開国派
→文化が入ってこなくなる
 (日本は今までいろいろな外国の文化を学んできた)
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
など、今まで習得してきた知識を活用して発表する子が多く、
嬉しく思った。

その葛藤の中で、江戸幕府は「開国」したことを確認し、
二つの条約(不平等条約)をおさえる。
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米を使って、「関税自主権」がないことの大変さ
刀を使って、「領事裁判権」がないことの悲惨さ
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を確認。


このあたりで残り時間が数分(涙)
やはりデジタルコンテンツが余計だった。

最後に、開港した横浜村の、開港前と開港後の様子を提示。
ぐわっと変化したことについて子どもたちは驚く。
本当はにぎわう横浜の街の資料をじっくり読み込ませたかったのだが、
時間が足りず終了(涙)

不平等条約が強調されてしまい、子どもたちに
「開国は駄目だった」というネガティブな気持ちだけを持たせたくなかったが、
この二つの資料を同時に出したことで
「文化の発展」についても直感的に理解ができ、次時にうまくつなげることができた。

「横浜村」の資料を準備していて、良かった・・・・と安堵した。


45分で授業をしっかりおさめるのは本当に難しい。
それだけ自分の授業に、ムリ・ムラ・ムダがあるのだろう。
反省だ。
こうやって考えると、
半年近く社会科の授業をしているが
「満足に教えきった!」と言い切れる授業を何回しているだろうか?
ブログを読み返してみると殆どできていないのが現実。。
なにより子どもたちに申し訳がない。
もう少しで1年の折り返し、
歴史学習は三分の二を過ぎようとしている。

頑張らなくてはならない!
と改めて気合いを入れる。




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