ひとみの目!

神戸市会議員
人見誠のブログです。

フランス視察〜リヨン・アクセレラ〜

2015-11-13 23:44:32 | 日記
次に化学と環境のクラスター「アクセレラ」でお話をお伺いしました。

アクセレラは、企業・研究所・大学が集積したところで、300の企業体が集まる団体。

創立者はアルケマ社、エンジ社、ソルベイ社など世界規模の化学製品の会社で、300社中、企業が234社、研究所が53か所。

ローヌ・アルプ州のクラスターで、化学製品の生産量はフランス1位、エコビジネス・エコテクノロジーではフランス2位の規模で、これらの産業に5万人近くの人が従事している。

「リサイクル可能資材、環境効率性、工業用資材・製品、複合化・軽量化、リサイクルと環境」の5つの戦略テーマがあり、300社はいずれかのテーマに関係している。

中小企業の技術革新、イノベーションプロジェクトを支援している。

50%は公費で、50%は加入費で運営している。

政府からの共同プロジェクト開発や、企業からの研究依頼、リヨン市等からの協力依頼によるプロジェクトを行なう。

プロジェクトが決まれば、企画をして正しい方向に進むよう導いていくのがアクセレラの仕事で、3〜5年程度フォローする。

また、ウェブやイベントなどを通じて成果を紹介したり、セミナーや情報交換会などの企画ミーティングを数多く開いている。

2005年に設立してから10年で225のプロジェクトのフォローをしてきた。

1プロジェクトの平均予算は300万ユーロで、予算総額約7億にのぼることになるが、それらはすべて政府から資金が出る。

事例としては、リヨン市からの依頼による南部のケミカルバレーで発生している排熱エネルギーの再活用策のプロジェクト、グルノーブルの都市などの依頼による都市排水の品質管理のプロジェクトなどがある。

プロジェクトによって、各企業のテクノロジーにあわせてチームを編成する。

その他に、加入者同士の交流やセミナー・研修の実施、大企業との出会いの場の提供、世界に向けたビジネス開発をするためのパートナーリサーチなどを行なっている。

海外ビジネスのターゲットは、モロッコ、ドイツ、ブラジル、中国などを希望している加入者が多く、加入者の意向によりブース出展や企業紹介などを行なう。

創立者は大企業だが、それをベースに中小企業が恩恵を受けられるようにするのがアクセレラの仕事。

国からの資金がだんだん少なくなってきており、これからはクラスター自身で資金を獲得していく必要がある。

プロジェクトによっては、新しく企業が立ち上げられることもある。

プロジェクトはイノベーションのみで、技術開発ができればアクセレラの役割は終了し、売り込みはしない、

といったお話でした。

アクセレラは、政府や地方自治体などからリサイクルやエネルギー効率向上等の委託を受けて、課題解決のイノベーションを行っており、それに神戸や日本の企業との連携の可能性はあるのではないでしょうか。

また、産業・企業の育成方法の一つとして、アクセレラのような方式は参考になるところは多いのではないかと感じました。







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フランス視察〜在リヨン領事事務所〜

2015-11-12 23:32:59 | 日記
11月3日はリヨンへ移動し、まず在リヨン領事事務所の小林龍一郎事務所長にお会いし、リヨンの概況についてお伺いしました。

お忙しい中、昼食をとりながらのお話でした。

リヨンはフランス第二の都市。

2015年1月1日にリヨン大都市共同体とローヌ県の一部を統合し、「リヨン・メトロポール」という行政体になっている。

2016年1月1日には、リヨンのあるローヌ・アルプ州と西隣のオーベルニュ州が合併し、「オーベルニュ・ローヌ=アルプ州」になる予定である。

そうなれば、フランス全GDPの10%を稼ぐフランス国内第2位の経済地域が誕生し、欧州6位の経済規模の地域になる。

フランスは中央集権国家で、飛行機・TGV・高速道路等がパリから放射線状に結ばれているなど、すべてパリ中心で地方から地方に行きにくい。

リヨンの持つ可能性を伸ばすためには、パリを経由させない交通ハブとなることが重要。

「オーベルニュ・ローヌ=アルプ州」となれば、人口約770万人、GDP2,270億ユーロの規模になり、

「リヨン・メトロポール」は、人口約220万人、GDP約590億ユーロの規模がある。

「オーベルニュ・ローヌ=アルプ州」の域内には、クラスターもいくつかある。

日系企業も147社進出しており、若い社長の会社も数社来ている。

もっと日本も注目してほしい。

リヨンは古い体質・風土があり、仲良くなるまで時間がかかるところがある。

しかし、フランスはパリ一極集中で、パリ以外は遅れているので、リヨンに来ると歓迎される。

もっとも、フランス人は日本好きだが、日本人がフランスを好きなほどではない、

といったお話でした。

小林事務所長はとても精力的で熱意のある方でした。

中国が経済成長しリヨンの経済界なども中国に関心が向く傾向がある中、「長期的に付き合うなら日本」といろんなところに飛び込んで日本の売り込みをおこなっているという主旨のお話もされていました。

2014年に久元神戸市長がリヨンを訪れ、神戸の医療産業都市の取り組みなどでリヨンとも連携したいと意欲を示していることに、小林事務所長も1つでも多く具体的に何かを進めたいと応じていただきました。

小林事務所長のような方がおられ、とても心強く感じました。

小林事務所長の力もお借りして、神戸とリヨンの連携が少しでも進むよう働きかけていきたいと思います。

*参考:在リヨン領事事務所 ホームページ http://www.lyon.fr.emb-japan.go.jp/jp/index.html


右列真ん中が小林龍一郎事務所長

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フランス視察〜ユネスコ日本政府代表部〜

2015-11-11 23:26:45 | 日記
さらに、「ユネスコ日本政府代表部」でお話をお伺いしました。

ユネスコは1946年11月に設立され、ユネスコ憲章の前文には「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない」とあり、教育・科学・文化・コミュニケーションの各分野での国際協力を幅広く展開している。

日本は1951年7月に加盟しているが、戦後初めて加盟した国際機関である。

現在、日本は米国に次ぐ2番目の分担金を拠出している。

ユネスコ日本政府代表部は外務省の出先機関で、2年に1回開かれる総会、毎年春と夏の2回開かれる執行委員会、各分野ごとの様々な会議等への出席や、日々の情報収集・意見交換などを行なっている。

各国も代表を出しており、ユネスコ別館に各国代表がそれぞれ部屋を持っている議員会館のようなところもあるが、日本政府代表部は別の建物の中にある。

それは、各国代表との交渉内容などが漏れたりしないようにするためでもある。

ユネスコには、国際ルール、規範づくりの役割と途上国における開発のための役割がある。

ユネスコは、

現在アメリカがパレスチナの加盟を受けて分担金(約80億円)の支払いを停止していることから、いかに少ない予算で効率的効果的に運営するか、

2015年以降の新たな目標について、学校にいけない5,800万人の子供をいかに0に近づけるかなど教育が重要という議論になっているが、その内容をどうするか、

持続可能な文化財保護に向けた取り組み、

などが当面の課題となっている。

グローバル化の進展に伴い、教育格差の拡大、文化の破壊、災害・環境・気候変動などの諸課題に対応するため、ユネスコの役割はますます大きくなっている。

神戸には、震災復興発展の情報共有を積極的に行ってほしい。

また、ユネスコ憲章に示されたユネスコの理念を実現するため平和や国際的な連携を実践する学校「ユネスコスクール」というのがあり、日本が加盟校数世界最多(939校)となっているが、兵庫県は少ないのでできれば加盟校を増やす取り組みを進めてほしい、

といったお話でした。

神戸市もデザイン都市を推進したり、国際貢献を行なっていくにあたっては、ユネスコの目的や役割も踏まえて行なっていく必要もあると思います。

また、国際都市神戸として国際人材育成も重要であり、ユネスコスクールへの加盟だけがすべてというわけではありませんが、神戸市内では市立葺合高校だけが唯一の加盟校であり、加盟をもっと進めていってもよいのではないでしょうか。

*参考:ユネスコ日本政府代表部 ホームページ http://www.unesco.emb-japan.go.jp/htm/jp/indexjp.htm

    ユネスコスクール ホームページ http://www.unesco-school.mext.go.jp/







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フランス視察〜モンマルトル観光協会〜

2015-11-10 23:55:57 | 日記
その後、モンマルトルで「モンマルトル観光協会」の方とお会いしました。

モンマルトルはパリの中でも一番高い場所にあり、石畳の坂道、長い階段、風車小屋にパリの眺望という風情が残っており、毎年1,200万人もの観光客が訪れています。

中心にあるテアトル広場には似顔絵やパリの風景画を独自のスタイルで描くアーティストがたくさん集まって毎日絵を描いているなど、芸術家の街でもあります。

そのモンマルトル地区と神戸の北野・山本地区とはまちの高台に位置し、住宅地に観光客が訪れる魅力があるという共通点から、2005年に友好交流協定を結び交流が行われています。

2015年の「インフォラータこうべ・北野坂2015」が開催された際には、モンマルトル観光協会の方々が神戸に来訪されました。

モンマルトルには今日もブドウ畑が残り、毎年10月の第2週末に、その年のぶどう収穫を祝って3日間に渡って盛大なお祭りが行われているが、その時に日本酒など神戸の特産物等をセールスするブースを設けてはどうか、

神戸のカップルにモンマルトルで結婚式を挙げてもらうことはできないか、

モンマルトルのあるパリ18区の区長は日本語が話せるので、もっと幅広い交流ができるのではないか、

などたくさんの提案をいただき、意見交換ができました。

神戸の北野には北野美術館などはありますが、モンマルトルに比べると芸術性は弱いのではないでしょうか。

モンマルトルと歴史の違いはありますが、北野でも若い画家を支援するなど建物や街並みだけではない、より神戸らしく魅力的な観光地になるよう取り組みがあってもいいのではないかと感じました。

また、結婚式の提案はおもしろいと思いました。

神戸や北野もウェディングに力をいれていることから、神戸や北野で結婚式を挙げたカップルにハネムーンもかねてモンマルトルでも結婚式を挙げてもらい、パリ18区の区役所で結婚証明書を渡すといったことや、逆にモンマルトルで結婚式を挙げたカップルに神戸や北野でも結婚式を挙げてもらうといったことができるのではないかと感じました。

モンマルトル地区とのさらなる交流発展に取り組んでいきたいと思います。







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フランス視察〜ユネスコ本部〜

2015-11-09 22:50:11 | 日記
その後、ユネスコ本部で創造都市ネットワークにおける「デザイン都市・神戸」への期待と課題についてお伺いしました。

神戸市は2008年にユネスコ創造都市ネットワークのデザイン分野で加盟認定がされている。

ユネスコ創造都市ネットワークは、2004年にユネスコが採択したプロジェクトで、文学・映画・クラフト&アート・デザイン・メディアアート・食文化の創造産業7分野から、世界でも特色ある都市を認定するもの。

文学、映画、音楽、芸術などの分野において、都市間でパートナーシップを結び相互に経験・知識の共有を図り、またその国際的なネットワークを活用して国内・国際市場における文化的産物の普及を促進し、文化産業の強化による都市の活性化及び文化多様性への理解増進を図ることを目的としている。

ユネスコでは15年おきに目標を決めており、今は2030年に向けた目標の策定作業をおこなっている。

加盟11都市に関する目標もあり、その役割を果たすことはユネスコにとっても、加盟各都市にとっても重要。

また、2016年10月にエクアドルのキトで第3回国連人間居住会議(ハビタット3)が開催される。

国連人間居住会議は、途上国で急速に進展する都市化に伴う課題をはじめ人間居住に関わる課題解決のために、各国政府、地方公共団体、NGO、国際機関等の代表者が一堂に会する正式な国連会議。

第3回国連人間居住会議(ハビタット3)では、1996年に行われたハビタット2からの20年間に進められてきた各国の取組実績をもとに、急速に進展する都市化を成長に結びつけることにより、幅広い人間居住に係る課題の解決に向けた国際的な取組方針「ニュー・アーバン・アジェンダ」が取りまとめられる予定になっている。

今は、それに関する情報収集も行っている。

また、2015年12月に中国の杭州で創造都市ネットワーク全部対象になる会議があり、それには地方自治体や専門家などの参加も予定している。

もうすぐ加盟69全都市にメールを送る準備をしている。

この会議には加盟69都市だけでなく他都市の招待も考えているので、参加は重要。

その会議では、2015年5月の「ユネスコ創造都市ネットワーク会議金沢2015」以降、何をやったかや、やりたいことの提案のプレゼンテーションをいくつかの都市に行ってもらい予定だが、神戸市からは具体的な提案がないので入っていない。

ユネスコでは、都市間の意見交換や交流の場面の提供はできるが、何をするかはその加盟都市次第、

といったお話でした。

最後に言われた言葉がユネスコ創造都市ネットワークの本質のところだと感じました。

神戸がどのようなデザイン都市になるかは、神戸の次第。

ユネスコから指示を待っていても何も出てこず、神戸市が主体的・能動的に取り組みを行なう必要があります。

デザイン都市・神戸のシンボルであり“創造と交流”の拠点「KIITO(デザイン・クリエイティブ・センター神戸)」からの広がりをいかに作っていくかが課題になっていますが、ユネスコ創造都市ネットワークの会議でもプレゼンテーションできるような取り組みを市全体一緒になって取り組んでいきたいと思いますし、そのことが神戸の魅力発信、神戸に活性化につながると思います。




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