ひと日記

お気に入りのモノ・ヒト・コト・場所について超マイペースで綴ります。

Summer-weight cashmere blazer 

2010-06-12 04:00:00 | 白井さん


 入梅前。まだ湿度も気温も高くはないが、陽射しの眩しさには夏を感じる。そんな日の為に大人の男のワードローブにはこの一着が必要なのだろう・・・今日の着こなしの主役、サマーカシミアのブレザーだ。

   

 平織りのカシミア生地はブルー。ネイビーよりも一段明るい青と柔らかそうな質感の生地にはえもいわれぬ上質感が漂っていた。些か生意気な言い様だが、惚れ惚れするほどの良い生地だった。白井さんも殊にお気に入りのご様子だったが、一番気に入っておられた点は“パッと見てカシミアだとは判らないところ”なのだそうだ。『判らないのが良いんだよ。』と仰って笑っていた。白井さんならではの言葉だ。

 “サマーカシミアのブレザー”と聞いて私が思い出したのは、今から約2年前に銀座・天神山Iさんのブログ“今日の着こなし”に登場した白井さんの写真だ。白井さんには確認しなかったが、まず全体の雰囲気、そして7㎜ステッチ入りのシングルブレスト・3パッチポケット、プレーンの純銀ボタンといた点を見比べると、まず同じブレザーと思って間違いないだろう。更に、組み合わせたギャバディンのパンツもまた然りではないか。

 2年前にIさんが撮った白井さんの写真は、ブレザースタイルのエッセンスが詰まっている私のバイブル・・・“夏、ブレザーはこう着こなすべし!”という一枚だ。

 『夏物の生地で柄物ってなかなか良いモノが無いんだよね(苦笑)。これから先(の季節)はブレザーばっかりになるよ(笑)。』

 この日、白井さんは高らかに宣言されていた(笑)。ブレザーは着る人の遊び心と品位をバランス良く両立させる優れたアイテム。その着こなしは無数に存在し、洒落者を魅了し続ける。昔も、今も、これからも。

  

 珍しくアップでの撮影を御所望された白井さん。この日信濃屋さんに男性美容の方が、飛び込みの営業なのだろうか、訪れて眉毛を整えていったそうで、アップはその確認の為なのだとか(汗)。スタッフのY木さんの眉も何故かキリっとしていた(汗)。

 

 ネクタイはルチアーノ・バルベラ(伊)。この配色のレジメンタルストライプは一見何処にでもありそうなのだが、実はそう簡単には見つけられない逸品だ。臙脂が極めて濃く、ゴールドの輝きも余分な華美を排した上品な色だ。ブリオーニ(伊)のペッシェ氏という方が、白井さんのこのネクタイを見て『これ、ローマの色ですよ!』と言ったのだとか。ローマっ子も黙る、否、唸らせる深い臙脂なのだ。

  

 シャツはフライ(伊)。名前は久しぶりの登場となったが、恐らくフライはこれまでで一番登場したシャツ・メーカーの一つだと思う。特に今日のシャツはフライで一番良い生地を使って仕立てられた一枚だそうだ。写真では分かり難いかもしれないが、きめ細かく非常に目が詰まっている極上のシャツ生地だ。それ故、色は白、ミルキーホワイト(エクル)、ごく薄いサックスの3色しか展開されていないそうだ。因みに今日はエクル。ちょっと触らせていただいたがもの凄い滑らかな触り心地で、そのような極上の生地を昔の人は“絹ポプ”と呼んでたそうだ。左前身頃には“T.S."のイニシャル入り。

  

 靴はエドワード・グリーン(英)。ロンドンのバーリントンアーケードで購入された品だ。白井さんにとってはこの季節が大好きなタッスル・スリップオンを登場させる時期だ。但し、白井さんはこのメーカーの靴の形についてはあまりお好きではないようだが。

 

 今日は黄色いソックスを。Fugeeのオーナー、鞄職人・藤井さんのアシスタント・Kさんは、白井さんに初めてお会いした時、その着こなしに驚かれたのはもちろんだが、その時白井さんが履いていた“黄色いソックス”に度肝を抜かれたそうだ(笑)。

 『黄色のソックス!!なんて素敵なの!』

 因みにKさんは女性だ。実に女性らしい視点・価値観である。 



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