フッフッフの話

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「病者の祈り」

2012-12-29 20:21:04 | 
 曽野綾子著 「晩年の美学を求めて」の”碑文は祈る”の中。
ニューヨーク大学・リハビリテーション研究所の壁に、
一人の患者の作った詩が書かれていて、それを人々は「病者の祈り」と呼んでいる。

大事をなそうとして
 力を与えてほしいと神に求めたのに
慎み深く従順であるようにと
 弱さを授かった
より偉大なことができるように
 健康を求めたのに
より良きことができるようにと
 病弱を与えられた
幸せになろうとして
 富を求めたのに
賢明であるようにと
 貧困を授かった
世の人々の称賛を得ようとして
 権力を求めたのに
神の前にひざまずくようにと
 弱さを授かった
人生を享受しようと
 あらゆるものを求めたのに
あらゆることを喜べるようにと
 いのちを授かった
求めたものは
 一つとして与えられなかったが
 願いはすべて聞きとどけられた
神のみこころに添わぬ者であるにも
 かかわらず
心の中の言い表せない祈りは
 すべてかなえられた
私はあらゆる人の中で
 もっとも豊かに祝福されたのだ

千両は真っ赤に色づいている。小鳥も突いていない。

コメント
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