【=29 -3-】 観ないでおこうと思っていたのについつい観てしまった、予告編を見ている限りでは戦争の悲惨さや無常観を描こうとする映画ではないようだと感じていたにもかかわらず。
封切りの日、観に来ているのはやはり男ばっかり。
しかもどっかで観客同士が喧嘩までしていた、好戦的な人が多いのだ、きっとこういう映画観に来る人は・・・自分のことはさておき。
ウサマ・ビンラディン暗殺を遂行した米軍特殊部隊「NAVY SEALs」。国家の最高機密作戦に従事する、過酷な訓練を通過できたわずか数%の精鋭で組織される対テロ特殊部隊である。彼らの新たなミッションは、誘拐されたCIAエージェント救出。しかし事件は世界規模のテロ計画の入り口だった……。
Navy SEALs(ネイビーシールズALs)というのはアメリカ海軍の特殊部隊だそうで、自分は海兵隊と混同していたようだ。
国家の最高機密作戦に従事する、過酷な訓練を通過できたわずか数%の精鋭で組織される対テロ特殊部隊ネイビーシールズは、いかに凄いのか、国家と国民のために働いているのか、NAVY SEALsの全面協力のもと、現役兵士が出演、作戦、最新鋭の兵器や技術、すべてが本物、そのうえあのトム・クランシーが企画協力までしているという、アメリカとアメリカ軍のもの凄く力入っている、かなりプロパガンダ的な、非常に大掛かりなPR映画だった。(まるで関西電力が製作する「原子力発電所はこのように安全で国民生活には必要なものなのです」的)
原題はAct of Valor(勇気ある行為)だし。
アメリカって凄~いっ!アメリカって正しい~ぃ!アメリカ軍ってすてき~ぃ!よ~しっ、僕も(わたしも)アメリカ軍に入ろう!ってか?
ちなみに、この映画には物語というものはなかった。
「テロと暴虐に相対して闘ったすべての者に捧ぐ」
この言葉の対象となる者は、アメリカとアメリカの同盟国だけにいるのではなくて、逆にアメリカを世界最大のテロ組織だと思っている反対の立場の人たちにも存在する。
暴力で平和は訪れない、暴力は暴力の連鎖を産み出すだけだ、報復の応酬が生み出すのは、絶望の泥沼でしかない。
平和を求めるなら、こんな戦士が必要なくなるには、とにかく憎悪の連鎖を断つしかない。
だいたい最初の暴力はそもそも誰が・・・なんだし。
なんで観ちゃったのだろう、俺は・・・。
思想より身体が動いてしまいますね。
ほんとうにかなりプロパガンダ的な映画でした。
いや、もはや映画ではないかも知れませんね。
私も観るつもりはなかったのですが、観てきました(笑)
体感型でリアルさはありましたが、確かに、アメリカ凄いぞ!は見せ付けられた感はありますね。