すずのりのぼやき節

政治への苦言!!

  安倍政権は「言葉のすり替え」で国民を欺くな!

2017-02-13 09:20:03 | 政治に対する私見
トランプ大統領との日米会談で一定の成果を挙げ得意満面の安倍首相だが、その足元ではなんとも危なっかしい国会審議が続いている。稲田防衛大臣は「戦闘があった」という南スーダンからの現地報告を「衝突があった」と答弁し、戦闘を衝突に言葉をすり替えた。「戦闘」を認めるとPKO参加5原則に違反することになり、自衛隊の引き揚げにつながりかねないとの懸念からすり替えたのだろうが、これは事実隠蔽のまやかしだ。
 10日の朝日夕刊・素粒子でも「いつか戦死は衝突死と呼ぶか」とからかっていたが、衝突死ではまるで交通事故死のようではないか。

 国会といえば「共謀罪」をめぐる議論も実に危うい。「共謀罪」という法案はこれまで何回も廃案になり、戦前の治安維持法を連想しかねないからだろうか、ここでも「言葉のすり替え」が!
いわく「テロ等準備罪」。テロ行為に対して未然に防げるよう準備しておくための法案…このように説明されれば誰も反対しにくいだろう。案の定、14日朝のNHKニュースは自局の世論調査結果を報じていた。テロ等準備罪を必要と答えた人が40%を超えて最も多く、必要なし派ははるかに低い少数派だった。法案名変更大成功、安倍政権はしてやったりだろう。

 安倍政権は言葉のすり替えが得意なようで、私が舌を巻いて感心したのは、長年耳になじんできた「武器輸出三原則」という武器輸出の規制原則をいとも簡単に閣議決定で呼称変更してしまったことである。2014年4月1日から「防衛装備移転三原則」に変えてしまったのである。
「武器」という文言を「防衛装備」に言い換え、「輸出」を「移転」にすり替えてしまった。なんとも巧妙ではないか。武器輸出などという強面の表現は、広く深く国民に浸透させたくないという意図が透けて見えるのだ。

 もうひとつ、自民党改憲草案第二章のタイトルを「戦争の放棄」から「安全保障」に変えていること。安倍首相は「草案を作ったのは私ではない」といっているようだが、彼は草案を起草した「憲法改正推進本部」の最高顧問に名を連ねているのである。これも言葉のすり替えである。

 自民党の河野太郎議員が冒頭の「戦闘現地報告」の再調査を強く望み、報告文書を公開させたこと…自民党にも彼のような良識ある議員がいたことが救いである。




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