Talking Heads "Remain in Light" Sire, 1980.
ロックとファンクとアフリカ音楽を融合させた1980年代のロック名盤として知られているが、個人的にはその姉妹作"Life in the Bush of Ghosts"の方を気に入っている、とかつて書いた(参考)。このアルバムのレビューは大量に存在するので、内容についてはあれこれ述べるまでもないだろう。
ずいぶん前に読んだスティーブン・ピンカーの『言語を生みだす本能』(NHK出版, 1995)の、その第7章のタイトルはそのものズバリの「トーキング・ヘッズ:文を理解する心的プログラム」である。しかしながら、訳者解説は、本書がローリング・ストーンズなど1960年代のポップミュージックから採ったフレーズを散りばめていることを指摘しているものの、章タイトルにまでなったこのバンドには言及していない。
言及不要であると判断された、すなわち1980年前後のニューウェーヴ・バンドについて知識は、日本では大衆文化の教養にはなっていないということなのだろうか。それとも訳者の世代のせいだろうか。まあ、前者だろうな。トーキングヘッズって、都会のインテリ向けロックというイメージがあり、大衆的な受容を拒絶しているところがあった。ピンカーを読むような米国のインテリには通じるが、日本の読者にとっては何の含蓄も無い記号ということなんだろう。
ロックとファンクとアフリカ音楽を融合させた1980年代のロック名盤として知られているが、個人的にはその姉妹作"Life in the Bush of Ghosts"の方を気に入っている、とかつて書いた(参考)。このアルバムのレビューは大量に存在するので、内容についてはあれこれ述べるまでもないだろう。
ずいぶん前に読んだスティーブン・ピンカーの『言語を生みだす本能』(NHK出版, 1995)の、その第7章のタイトルはそのものズバリの「トーキング・ヘッズ:文を理解する心的プログラム」である。しかしながら、訳者解説は、本書がローリング・ストーンズなど1960年代のポップミュージックから採ったフレーズを散りばめていることを指摘しているものの、章タイトルにまでなったこのバンドには言及していない。
言及不要であると判断された、すなわち1980年前後のニューウェーヴ・バンドについて知識は、日本では大衆文化の教養にはなっていないということなのだろうか。それとも訳者の世代のせいだろうか。まあ、前者だろうな。トーキングヘッズって、都会のインテリ向けロックというイメージがあり、大衆的な受容を拒絶しているところがあった。ピンカーを読むような米国のインテリには通じるが、日本の読者にとっては何の含蓄も無い記号ということなんだろう。