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中年男女による30人31脚

2008-11-22 07:40:57 | 音盤ノート
渋さ知らズ“渋旗”地底レコード, 2002.

 今年12月、静岡に渋さ知らズが来るらしい。久しぶりなので観に行こうと思っているのだが、ためらわせる要素もある。まずメンバーが七人だけ。大編成+ダンサーで観たいよなあ。あと、会場が静岡のブルーノート。いや、この会場についてよく知らないのだけど、渋さ知らズと洒落たジャズクラブ(たぶん)は合わないという気がする。

 僕は三度彼らを目撃したことがある。最初は江古田BUDDYで、そのときは大編成で、聴く方がクタクタになるほどパワフルかつ長い演奏だった。あと、神田のディクスユニオンで、新作の宣伝のために小編成で演奏する姿を見た。まるでチンドン屋だった。三つ目は、横浜の野外のジャズフェスティバルで、大編成だった。このときは、子連れの知人が遠巻きに演奏風景を眺めていたが、ジミヘンの曲"Little Wing"が始まるや客席の最前列目指して駆け出していき、子ども(小学生ぐらい)が置き去りにされているのが印象深かった。僕が金を払ったのは江古田の一回だけで、あとはタダ見させてもらっている。

 怠惰なファンなので、録音は2004年の『渋星』までしか把握していないのだが、それ以前のアルバムで気に入っているのは2002年の『渋旗』である。音圧勝負で盛り上げる点はファーストから変わっていないが、このアルバムは「軽い」のが特徴である。テンポの早い曲が多いからだろう。重い図体で走り回っているかのような、メタボリックな体でありながら軽快という印象をもたらす。女声付きの“諸行でムーチョ”は馬鹿馬鹿しい歌詞で、勝井祐二や芳垣安洋、渋谷毅といった日本を代表する音楽家をわざわざ従えて歌うものかというクオリティだが、それがまたよろしい。

 この前後の『渋龍』『渋星』はかなりヘヴィだ。『渋龍』は別の意味で優れたアルバムだが、『渋星』はいかがわしさが減退し、まっとうなフリージャズのような感じがあるため、あまり聴いていない。この後、僕の個人的事情で聞かなくなってしまったが、まだ元気に活動しているようで喜ばしい。二度タダで観せてもらった負い目があるので、今度はお金を払って観ようと思っているのだが…(最初の段落に戻る)
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