29Lib 分館

図書館・情報学関連の雑記、読書ノート、音楽ノート、日常生活の愚痴など。

真の味噌カツとスパゲティ・イタリアンを求めて

2017-11-06 21:16:32 | チラシの裏
  先日、日本図書館情報学会に行ってきた。会場は名古屋にある椙山女学園大学である。かつては名古屋の三大お嬢様大学とされていたが、そのうちの一角だった愛知淑徳大学はすでに共学化してしまっている。僕が卒業した丹羽高校からも、当時の同級生が何人か椙山大に進学していった。そういえばあの娘はきれいだったなあ、今はどうしているんだろうとか思いながら、初めてそのキャンパスに入った。

  学会への来場者はかなり少ないように感じた。やはり名古屋は人気が無いのかな。「来年の沖縄大会に向けて多くの会員は旅費を貯金している」という噂が(僕の半径1m以内で)流れたほど。僕もお金を貯めるために、コメダに通うのを我慢してコンビニでコーヒーを飲むことにしよう。今回の学会は、観たい発表二つが第一会場と第二会場とで同時間帯にバッティングしている(薬袋vs.安形、鬼頭vs.宮田とか[敬称略])ということがあって、聴講者としては不完全燃焼感が残った。これはしようがないことだけれども。僕も発表者の一人だったが、予稿に書いたこととほとんど変わっていないのでそちらを参照。

  今回の問題は食事である。会場のある東山線の星ヶ丘駅周辺は予想していた以上にこじゃれた街だった。このため「スパゲティ・イタリアン」が出てきそうなさびれた喫茶店を見つけられなかった。これは鉄板に溶き卵を敷いてナポリタンをのせるという名古屋の喫茶店の定番メニューなのだが、撲滅すべき下世話な名古屋食とみなされているようで、まともなパスタ屋には置いていない。僕は19歳で愛知県を出るまで、鉄板にのったスパゲティこそお店でしか出てこない高級品であり、皿にのったやつはワンランク低いものだとずっと思い込んでいた。故郷にしかないB級料理であるとわかったときの悲しみといったら‼。しようがなく、パスタメニューの豊富な(でもイタリアンはない)喫茶店でカレーを食べた。

  夜も味噌カツをおいてそうな店を探して栄駅まで移動しなければならなかった。矢場とんが全国的な知名度を持つようになってしまったがために、定食メインメニュー型の「わらじトンカツ」が味噌カツの標準であるかのように世間では思われている。けれども、名古屋人が思い浮かべる味噌カツの真の姿は、おじさんがたむろするような飲み屋で出てくる「みそだれに漬けた串カツ」である。星ヶ丘駅周辺には、そのようなおっさんが気軽に入れるような飲み屋の選択肢が多くなかった。

  というわけで星ヶ丘駅周辺の食事は楽しめなかった。関東に帰る直前に名古屋駅の地下街で見つけた店でイタリアンを食べることができたのだが、旅行者向けに「鉄板ナポリタン」と名称をわかりやすく変えていた。なお、名古屋の昔ながらの喫茶店では、焼きそばも鉄板+溶き卵で出てくる。たまに食べたくなるんだよなあ。
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