イラク市民レジスタンス連帯委員会・広島 (Hiroshima Committee in Solidarity with Iraqi Civil Resistance)

IFC(イラク自由会議)連帯の様々な取り組み、全交(平和と民主主義をめざす全国交歓会)広島などの活動情報を発信します。

イラク政策批判 by フィリス・ベニス

2007-10-02 18:26:47 | Weblog
※アメリカの政策研究所のフィリス・ベニスさんが、ブッシュ政権のイラク長期占領策動を批判しています。民主党が取り込まれつつあることがわかります。強力な反戦運動こそがこの状況を突破します。10・27イラク占領を終わらせる国際反戦行動を大きく成功させましょう。


(以下日本語訳:イラク市民レジスタンス連帯委員会訳)


ペトロイアス以後:議会は惑わされ、国民はだまされる

2007年9月13日 フィリス・ベニス  政策研究所

 「イラクで誰でも殺せるわけではない」−デビッド・ペトレイアス将軍は2007年9月13日に全米公共ラジオで、イラクが「思慮深い者の戦争」であることが何故必要であるのかを説明して言った。

※※※※

 まだ聞いていなかった人たちのためだが、ニューヨークタイムズ紙上に並外れて力強い社説の対抗ページの記事を書いて、ブッシュ政権が戦略と占領に「勝利している」と主張する宣伝を非難した、イラクで軍務についている7人の兵士のうちの2人が、今週始めにイラクで戦死した。



 近年、どの引退する将軍も、米軍を去った後になってやっとイラク戦争を批判してきた。自分より下の階級の同僚たちの勇気に匹敵するだけの現役の将軍はどこにいるのだろうか?



※※※※

 ペトレイアス将軍のイラクの方針を変えないと言う呼びかけは、兵員の数を少しばかりいじくるものにすぎない。彼は触れなかったが、次の数週間にペンタゴンは追加兵力4000人を送る短期計画を立てているのだ。



※報告はアメリカによるイランに対する圧力を高めるように念入りに作られていた。



※「大規模な撤退を要求する圧力は立ち消えとなった」という報道は的を得たものである。民主党が真剣に反撃をしようと言う覚悟をしているという兆候は何もない。



※暴力が減少し、生活水準が向上しているなどと言ったペトレイアスの主張の多くが妥当なものであるかどうかについては、答えられていない重大な疑問がある。



※新しい世論調査によると、ずっと多くのイラク人が占領に反対するようになり、即時撤退への支持が増加し、イラク戦争と占領の期間のどの時期よりも、自分たちの生活の評価についてはずっと否定的である。



 ペトレイアス将軍とクロッカー駐イラク大使が何重にも繰り返した証言はブッシュ政権がいつもイラク占領の中心的な口実にする、いわゆる「地球規模の対テロ戦争」をほとんど焦点からはずしてしまった。問題としては上がったが、もしそうでなければ無視されたのである。ゲリー・アッカーマン下院議員(ニューヨーク州・民主党)がこの問題を押し進めさえして、もしもイラクでの「増派」がアメリカを攻撃するかもしれないテロリストを発見し除去することが本当にできるのなら、どんな兵士も撤退させたいとはだれも望まないだろう、と言った。しかし、そうなっていないのは、彼に言わせると、イラク戦争はテロの問題ではないからである。



 アッカーマンがやらなかったのは、明確な点を指摘しなかったことである。すなわち、本日行われた、今回の情報操作の標的はイランなのである。他の場合には彼の「良いニュース」に釣り合わせてバランスを取るものとしてペトレイアスが描き出した「問題が多い」ニュースとは、イランがアメリカの予想した以上にイラクに関係を持っているということである。イランは我々が考えていた以上の大きな問題だ。イランはアメリカ兵士の死に責任がある。イランは悪魔の化身だ、というわけである。ペトレイアスは彼の発言がイランに対する圧力を徐々に上げていくことを意図しているのではないのか、という記者の疑問を否定したが、その一方ではこの点が主題であったことに疑問の余地はない。コンドリーサ・ライス国務長官はこの宣伝に合流して、イランを「とてもやっかいな隣人」であると呼び、ジョン・ネグロポンテ国務副長官は、イランの武器がタリバンの復活のために提供されているのだという主張を持ち出した。



 月曜日の連邦議会下院での彼の説明の間、民主党と共和党の両党の議員たちは、将軍の胸一杯に付けられた勲章と瞬き一つしない注意深い態度に威圧されてしまって、彼が言うどんなことにも疑問を挟むことを思いつきさえできなかったようである。上院では厳しいやりとりがあったが、それでもなお、ペトレイアス−ブッシュの既定の方針、すなわち2、3千人の兵力を引き上げ、2008年夏までに2007年1月の「増派以前」の水準に戻し、それから延々と長い期間居座り続けるのだという、ペトレイアス−ブッシュの既定の方針に本質的に挑戦する覚悟のある議員がいるという兆候は全くなかった。彼は実際にはある形態の「[2008年]3月に戻ってきて、兵士が何人帰国できるか教えてあげます」という言葉を語ったのである。



 ペトレイアスの報告は、2007年末までに約4000人の「増派」兵士を戻し、2008年夏までに3万人「増派」兵士の撤退を検討する、というものである。そうしたとしても、不確定の将来にわたって「増派以前」の13万人の水準の兵士をイラクに残すことになるだろう。しかし、今年の年末までに全体で4000人の兵力削減があるだろうという主張でさえ、正確ではないことが分かる。ペンタゴンの先週の発表では、次の数週間にイラクで兵力を4000人増やして、総計を17万2000人にする。したがって、12月の4000人の「増派」兵力のいわゆる「削減」はどんなものでも、兵員数を今日の増強された合計16万8000人へと戻すにすぎないのである。



 木曜日までには、メディアはブッシュと連邦議会が本質的には同じ「妥協の」ページの上に乗っているということに同意した。ニューヨークタイムズ紙の大見出しは「ブッシュが中間案として限定的なイラクからの撤兵を売り込み」であり、一方ワシントンポスト紙は「民主党がイラク政策の中間案へと進む」であった。



 共和党は、ペトレイアスがわずかばかりの兵員数の調整、すなわち方針を変えない戦略ではないのだという証拠として採用できる小規模な撤退を呼びかけたことに満足しているようだ。



 民主党は、戦費を支出しないと言う「投票権を我々は持っていない」という使い古された呪文を繰り返している。しかし、平和運動の多数の団体が、拒否権発動の危険を冒さないで戦争を止める異なった方法に注目しているのである。



 ・デビッド・オベイ下院議員は下院歳出委員長だが、新規の1410億ドル(あるいはそれ以上)の追加予算法案審議は歳出委員会から始まらなければならない。彼は歳出委員会での追加予算法案の採決を認めるのを拒否しさえすればいいのだ−そうすれば追加予算法案成立を遅らせることになる。ブッシュは委員会採決がされていない法案に拒否権を行使することはできない。下院議長は歳出委員会について議場投票を要求する回避策を採ることができるかもしれないが、カリフォルニア選出の下院議員のナンシー・ペロシ議長は米国の国民の70%が終結させたがっている戦争を継続するための投票を認めることにはそれほど熱心に見えるようにはなりたがっていないようである。



・連邦議会(あるいは委員会)は歳入の流れが、1410億ドルの戦費をまかなえるのだと確認するように要求することができる。このことが意味するのは、政府はその戦費の費用をどこから得るのかを説明しなければならないということであり、それは武器商人に対する増税なのか?、資産売却利益税の増税なのだろうか?。あるいはもっとあり得ることだが、貧困地域の社会サービスの削減や、病院の閉鎖や、中国からの借金の増加などであろうか?



・連邦議会と報道陣はペトレイアスの図表とグラフにとても感動したようである。しかし、その数字がどこから来たもので、どのように計算されたのかについて説明を求める者は誰もいなかった。報告は本質的に「増派」の準備段階の時期から始まっていた。イラク戦争と占領の最初の3年間に対しては何の注意も払われなかった。最初の主張はイラク市民の死者が目立って減少したと述べた。イラク戦争のごく初期から、ペンタゴンの立場は「我々は死者の数は数えない」であった。ペトレイアスに、いつその政策を変えたのか?と質問する者はいなかった。ワシントンポスト紙や他のメディアも述べているが、現在のペンタゴン[米国防総省]の数字は独断的に選ばれた基準に基づいている−その中では、自動車爆弾による死者が除外されているし、頭の後ろを撃たれて殺された人たち(宗派主義者/テロリストによる殺害と表示)と頭の前を撃たれて殺された人たち(犯罪として表示されるので除外される)が区別されているのである。



 今週発表された新しいBBC/ABCの世論調査で明らかになっているのだが、イラク人の生命の危機が高まっているし、占領軍の撤退を求めるイラク人の数は引き続き増大している。



・47%が米英軍の即時撤退を望んでいる(昨年は35%だった)

・85%が米英軍をほとんどまたは全く信用していない。

・70%が「増派」軍の地域で治安が悪化したと信じている。

・65%がイラク政府の仕事の能力は以前より悪くなったと信じている。

・70%が政治対話の条件が悪化していると信じている。

・77%が生活全体の質が悪いか非常に悪いと信じている。

   93%が電気の確保状況が悪いか非常に悪いと言っている。

   80%が仕事の確保状況が悪いか非常に悪いと言っている。

   75%が清潔な水の入手状況については、悪いか非常に悪いと言っている。

   92%が石油の入手状況が悪いか非常に悪いと言っている。

・29%が生活が良くなるだろうと思っている。(2005年には64%がそう考えていた)

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