味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

孔子の道。

2017-05-18 09:47:12 | ブログ
第3061号 29.05.18(木)

孔子の道『論語の活学』頁249 以下同書より少しく引いてみます。

 孔子は徹底せる人道主義者ということができる。
 彼はいかに窮するも歎ずるも、決して人間に絶望したり、これを棄て去ろうとしなかった。
 長沮桀溺(ちょうそけつでき)の謗(そし)りに対しても、彼は憮然として「鳥獣は与に群を同じうすべからず。吾れ斯の人の徒と与にするに非ずして誰と与にかせん。天下、道あれば、丘は与に易(か)えざるなり(微子)」といい、「道の行われざるや已に之を知れり」と覚悟しつつ、「その身を潔くせんと欲して大倫を乱る(微子)」ことを許さなかった。
 しかし半面に深い寂寥を抱き、「吾れは點に与(くみ)せん(先進)」の歎あり、また時々、「九夷に居らんと欲す(子罕)」「桴に乗りて海に浮ばん(公冶長)」の歎を発した。これは決して矛盾ではなく、彼の人格の深厚と調和とを示すものである。
 即ち彼は偉大な仁者であった。
 彼の教学の根本は仁ということができる。したがって仁ということは容易に人に許さなかった。仁とは枝葉末節の徳目ではなく、人間における天地生成化育の徳とした。

 〇孔子は一面、極めて現実的科学的精神に富んでいた。
 「子貢曰く、夫子の性と天道とを言うは、得て聞くべからず」(公冶長)。すなわち形而上学的空論や未開な宗教的思想のことで、この天道が吉凶禍福を言うことは銭大昕(しんたいきん)も指摘している。
 怪力乱神を語らなかった(述而)ことも有名である。彼は理性的には宇宙の本体を天としたが、これを一神教的に解せず、むしろ超人格的に生成化育の作用自体----道を考えた。しかし感情的にはやはりしばしば天を人格的に表現している。

 やはりあくまでも人間を超越した絶対者、神、天の信仰に生きるという態度志向をとらず、徹底して人間の中に天を発見し、人格の権威と自由とを確立せんとした。
 彼はいわゆる宗教家ではなく、偉大なる道徳家であり、実践哲学者というべきである。否、偉大なる全人というべきである。

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『人としての生き方』(第15回)

   満心あるときは、聖人に親炙すというとも、心上切磋の益は毛頭なくして、
   日に満心・勝心の病を益(ま)して、隠を素め怪を行う罪人に落在す。


 これは、日本でただ一人、聖人と称された中江藤樹の言葉です。満心に覆われると、聖人というような有徳の人物に接しても、切磋琢磨するような啓発にはならず、日に日にこれが増長してゆく。王陽明は「人生の大病は只是一の傲の字のみ」と言っていますが、自分では気付かぬうちにこの驕った心が蔓延・増長してゆくんです。「隠を素め怪を行う」、これは『中庸』の中にありますが、世人を欺き虚名を求めるということです。こういうことでは罪人に陥ってしまうと言っております。

 孔子も『論語』の中で、


 如し周公の才の美あるも、驕且つ吝ならしめば、其の余は観るに足らざるのみ。

と言っております。周公(周公旦)というのは、孔子が最も尊敬した人物です。その周公のような人でも、「驕」、驕り高ぶる気持ちと、「吝」、要するにケチであっては、これはもう問題にならないということです。
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「死に代えた『南洲翁遺訓』」(第9回)

 西郷にもこんな気性がありました。これは明治八年、菅たち数名が鹿児島に西郷の教えをうけにいったのですが、そのとき石川静正が書いた紀行文、『薩摩紀行』に、
 「西郷先生は殺伐の気風ある方なり。英雄の気風感に堪えず、余り武に勝ちたるときは、歌をよませ、琵琶を習わせる事もあり、或いは運 試しとて、鉄砲に火縄をつけて回わすなど、手荒に過ぎたることもありたりと」
とあり、石川は、「殺伐の気風」を「英雄の気風」として「感に堪えない」といって羨んでいますが、「殺伐の気風」を現代風にいえば、〔旺盛な気力〕といってよいでしょうが、これは、「英雄の気風」の基底をなすものでしょう。

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昨日は身体がフラフラするものですから、脳神経外科に行き、コンピューター断層写真を撮りました。結果は異状なしということでした。老人の甘えなのでしょうか。
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