志摩 ゆみのつづり方

以前は国際交流のボランティア一筋だったのですが、最近はスクエアダンスなるものにお熱を上げているmixのblogです。

スイスでスキー

2005-10-15 10:25:36 | つづり方
スキーのことを考えていたら、スイスでスキーしたことを思い出したので載せてみます。
夫の学会についてスイスへ。夫は日本で授業があるので1週間で帰ったのですが、私はその後スイスレールパスを持って一人旅。そして、子供のときからの夢だったスイスでスキーすることができたのです。今思い出しても幸せ~!

スイス旅行記(2000.6.30~7.18)

7月12日(水)曇りどきどき雨と雪
 ホテルバーンホッフ(駅前ホテル)では賄いはなく、共同のキッチン付きで、登山客に人気があるようだ。朝食に熱いミルクコーヒーぐらいは飲みたい。仕方なく昨夜の残りのサンドイッチと氷河急行で持ち歩いていたブラックベリーを食べる。「地球の歩き方」で夕食もおいしいというペンションに移ることにし、荷物をフロントに預けて出かける。
曇っていてどこの頂も見えないので、ツェルマットで有名な3の展望台の一番低いスネガまで地下ケーブルで登ることにした。案の定、遠くの山は見えない。しかし日本人観光客は次のケーブルで上を目指す。鐘が鳴るので、そちらのほうに目をやると、羊たちが、雪のついた草をついばんでいる。音を立てながら、草を口でむしり取って食べている。そのたびに首につけた鐘が鳴り、のどかである。近寄るといっせいに首を上げるが、しばらくするとまた食べ始める。かわいい愛嬌がある顔をしていて、見飽きることはない。寒いので頂上での飲み物ホットチョコレートと思ったが、レストランはまだ開いていない。仕方なく下山することにした。
先ほど電話しておいたペンションに荷物を移し、隣りのスポーツ店を覗いてみる。スキーをしたいと言ってみると、英語の上手なお兄ちゃんは明日のほうがいいと言う。マネージャーの女の子は何でそんなことを言うのか怒っている。
ツェルマットの町をぶらつく。昨日のうちに一通りは見ておいたが、クライン・マッターホルンへのロープウェイのほうに入っていなかったので、そちらに足を延ばす。どこのロープウェイの乗り場にもそのときの頂上の様子がわかるモニターが置いてある。クライン・マッターホルンは雲のみ。しかたがない、ゴルナーグラートまで登山鉄道で行ってみることにした。滝などが見えてきれいだが、肝心のマッターホルンが見えない。シュトックホルンまでロープウェイは行っているが、ここまでにしてホットチョコレートを飲む。大きなセントバーナード犬が2匹。スイスで遭難者を助けるブランディの小さな樽を首につけた観光用の犬で、記念写真をとり商売にしているようだ。雲ばかり見ていてもしょうがないので、移動しようかと思ったが、山の上は雪。ならば、スキーをしようと決めた。先ほどのスポーツ店で明日借りるスキー、靴、ウェアーを決める。帽子だけは買わなければならない。29フランのグレーの帽子にしたが、日本に帰ってももうスキーをしないと思う。4時半、放牧帰りのやぎの群れがメインストリートを通った。わざわざ観光客のためにここを通ってくれるようだ。後にころころとしたものをたくさん残していったので歩くのに気を付けよう。
夕方になると雲が切れてきたが、まだ、どの頂も見えない。フルーツを買いにCOOPへ。旅行をしていると野菜類が不足するので、極力フルーツで補うようにしている。ウインターツールのようにフルーツの種類がなく、ヨーグルトとワインの小ビンを買ってきた。
ペンションの夕食は前菜がラザニアで、メインは小さなステーキと4種類ぐらいの付け合わせが載った料理で、おいしかった。粉砂糖をあしらったアイスクリームまで出て、この安さで大満足。
夜、もう1度マッターホルンの見える教会のところまで行ったが、雲がかっていた。でも、雲の動きが速いので期待することにした。

7月13日(木)
雲ひとつない晴天。5時、まだ薄暗い中、マッターホルンを見に教会まで出かける。夜中にも星がよく見えていたので、期待に胸を弾ませながら教会へ急ぐ。ほんの少し白んできた空に蒼白いマッターホルンが不気味なほどにくっきりと姿をあらわしていた。雲ひとつない空。ここ2・3日雨と雪に見舞われていたので、信じられない気がする。興奮から一息ついて回りを見回してみると、日本人だけである。ツェルマットで1番いい眺めという橋まで行ってみる。ここにも日本人が20人ほど集まっている。寒い。とにかく寒い。昨日のうちにウェアーだけでも借りておくべきだったと後悔する。刻々と明るさは増してくるがまだ日の出までには時間がありそうだ。ペンションに戻り1枚余計に着てくることにする。
 出直したときにはマッターホルンの上には日が差し始め、ピンク色に染まっていた。やっと外国人観光客(ここでは日本人も外国人だが)もちらほら姿を見せ始めた。下のほうまで赤く染まったところで帰る。7時半の食事まで少し休み、荷物をまとめる。
8時、スポーツ店でスキーウェアーに着替え、スキーと靴を持ってロープウェイ乗り場へ。スキーを持っての12・3分の道のりは結構きつい。6人掛けのゴンドラリフトでフーリへ。こんどは120人乗りのロープウェイでトロッケナー・シュテークへ。そこで靴を履き替えクライン・マッターホルンへ。心配と高度のせいで、少し胸の鼓動が早くなる。隣りの英語の上手な人に、コースを探すのは簡単か尋ねてみる。みんなが滑っているからすぐ分かると言うことだった。でも、眼下に見える氷河にはところどころにクレパスが見えて、ちょっと恐ろしい。
頂上に着くとブライトホルンに向かう雪山登山のパーティが何組も出発の用意をしている。先ほど話したベテランの横でゆっくりスキーを履く。スキーをつけた感覚、何年ぶりだろうか。近くでスキーをつけていた子供たちの後をつけて滑り始める。自転車と同じで何年していなくても昔やったことのある人はできるという言葉を信じて。特別上手な人も見当たらない代わりに下手な人はいないようだ。一人だけ子供か女性が、男の人の後ろ見ぴったりついて滑っていた。割となだらかな斜面なのでどう滑ってもよさそうだが、直滑降ではスピードが出てしまうし、ボーゲンでは疲れるのでいやだし、パラレルではお尻が残ってしまうのが分かる。
10分も滑るともう足首や靴の上部が当たるところが痛くなり始めた。途中で、スキーヤーに頼んで、マッターホルンを背にシャッターを切ってもらった。最後のところには雪がない。ロールウェイ乗り場までかなりある。ゴロゴロの大きな石を踏みしめて痛くなり始めた足で登るのはきつい。年という言葉は使いたくないが、このあたりで年を感じてしまう。やっとのことでたどり着いて靴を脱いだときの開放感。もう1度滑り降りることはできても最後の登りはいやだ。さて、スキーと靴をロッカーにいれて、今度はクライン・マッターホルンからの景色を見にロープウェイに乗って上に向かう。そして、頂まではエレベーターと階段。少し息苦しい。ゆっくり一段一段上る。正真正銘の360度パノラマ。雲ひとつない。数ヶ所に山の形と名前が書いてある看板がある。スイスの山のみならず、イタリアやフランスの山も見える。モンブランなどのお目当ての山だけ探してみた。こんなきれいな景色を見るときには、話し相手がほしい。そして、山の説明でもしてくれたらなおのこと良いのだが。スキーウェアーを着ているので寒くはないが、長居して気分でも悪くなっても困るので、下山。麓からスポーツ店まで電気自動車のタクシーを呼ぶのもいやなので、ゆっくり30分ぐらいかけて歩いた。スポーツ店で楽しかった話しをしながらスキーを返す。1式のレンタル料は確か80フランもしなかったと思う。
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1 コメント

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興奮が新鮮です (ラ・マンチャの男)
2005-10-17 15:48:58
mix様 スキーを楽しむ人は多いでしょうが、スイスで滑る幸運に恵まれた人は少ないでしょう。よい経験をなさいました。この記録はまさか後年(?)ブログに載せようなどという意識なしに綴られたものと思います。その分ひたむきさ(?)みたいなもの、現地にいなければ書けないものが伝わってきます。清々しいです。それからご主人のお仕事は大学の先生だということは、ペンシルバニアにおられたという個所から拝察していましたが、この手記で確認できました。授業のために愛妻をスイスに残して日本に帰るというのもなかなかにカッコイイですね。

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