アンマーとぼくら | |
有川 浩 | |
講談社 |
「ー那覇空港はいつもこうだ」(9頁)の文章と作者が有川浩氏ということで購入を決めました。本を買う同機って,結構単純ですね。
大好きな実の母が亡くなったのは,主人公が小学校4年生頃。その地は北海道でした。それから,約1年後,父は沖縄の女性と結婚し主人公と共に沖縄に移り住む。その女性が主人公の2番目の母親になる。簡単に書くと,これらの人間関係中心に描いた物語である。
昨年沖縄に行ったときに,物語の舞台の一つとなっている「斎場御嶽(セイファーウタキ)」の入り口までは行ったのですが,結局斎場御嶽には行かなかった。
標識に徒歩で15分位かかると書いていたので断念しました。何しろ入り口行くまで結構歩いていたので「もう,これ以上歩きたくない」と思ったのです。
しかし,このような物語の重要な場所になるのであれば,もう一踏ん張りして「斎場御嶽」まで行けば良かった。
先日も15歳?の子供が45歳?の母親を殺したという悲惨なニュースが報道されていましたが,この物語の親子はお互いに,相手を思い遣る気持ちで一杯です。「相手を思い遣る」。いつの時代でも,この気持ちは大切ですが,その表現方法は難しい。
物語の終わり頃には,自然と目頭が熱くなってきます。そして,沖縄に行きたくなります。沖縄に馴染みが深い人には特にお薦めです。