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化学物質による食中毒-ヒ素-

2008-07-16 23:56:43 | 食中毒に関するメモ
さて、今日は以前も大きな事件の起きた『ヒ素』による食中毒です

【性状】
  灰食ヒ素、黄色ヒ素、黒色ヒ素の3つの同素体が存在し
 ます。灰色ヒ素がもっとも安定であり、幾分金属の光沢を
 帯びています。
  化合物としては三酸化ヒ素(無水亜ヒ酸)がもっとも有
 名で、無味無臭の白色の粉末である。食品中に存在するヒ
 素の大部分は、毒性が低い有機ヒ素化合物である。

【毒性】
  ヒ素及びヒ素化合物は、TypeⅠに属す人において発
 がん性を示す物質である。ヒ素は構造的にSH基に親和性
 が強いことから、生体内での各種酵素のSH基と結合して
 酵素活性を阻害し、またミトコンドリアの酸化的リン酸化
 に障害を与え、作用は3価の無機ヒ素がもっとも強い。
  ヒ素は、肝臓、腎臓、肺、脾臓に多く分布し、SH基を
 多く含む皮膚、爪、毛髪にも蓄積する。
  吸収された無機ヒ素は、S-アデノシルメチオニンをメ
 チル基供与体として、肝臓内でモノメチル化体、ジメチル
 化に代謝される。
  ヒ素化合物の大部分は、腎臓から尿中に排泄される。無
 機砒素を摂取した場合でも、吸収されてから時間とともに、
 ジメチル化体として尿中に排泄される割合が多くなる。無
 機ヒ素の半減期が28時間であるのに対し、モノメチル化
 体・ジメチル化体の半減期は5~6時間と大変短い。

【主な汚染食品】
  飲料水中のヒ素は無機ヒ素であり、温泉水には高濃度の
 ヒ素を含むものもあるので、頻繁の飲用は注意する。
  魚介類やえび・かに中のヒ素は主にアルセノベタインと
 して、海草類ではアルセノシュガーとして存在しているた
 め、毒性学的には問題にはならない。
  ひじき中には5価の無機ヒ素が多く含まれているが、1
 日あたり約4.7g以上継続的に摂取しなければ、健康被
 害の報告はない。また、ひじきは食物繊維や必死ミネラル
 を多く含んでいるため、極端に多く摂取しない限り問題は
 ないとされている。

【感染後の症状】
  亜ヒ酸による急性中毒症状は、30分から1時間で現れ、
 腹痛、下痢、嘔吐、血圧低下などの症状を呈する。重症に
 なると、手足のしびれを伴う末梢神経障害を起こす。重症
 の急性中毒では、ニンニク臭の呼気をする。
  慢性中毒では、食欲不振、皮膚の色素沈着(黒皮病)、
 手のひらや足底部の角化症、末梢神経炎、肝腫、ポーエン
 病(表皮内の癌の一種)を生じる。

【治療】
  経口摂取による急性中毒の基本的な応急処置は、催嘔と
 胃洗浄で、下部消化管にヒ素が確認された場合は、活性炭
 による吸着や硫酸マグネシウムなどによる下痢治療を行う
 が、効果はそのヒ素の量などによって定かではない。
  特異的な解毒剤としては、SH基を有するキレート剤
 (BAL)が有効であるが、ヒ素が体内でSH基と結合し
 てからでは効果は期待できない。

【予防対策】
  ひじき中の無機ヒ素は、水戻しや調理過程でその多くが
 除かれるが、極端な摂取は避けること。また、温泉水にヒ
 素が多く含まれているものに関しては、引水したり料理に
 使用するときにはその摂取量(0.3mg/日)に注意する。


以上がヒ素による食中毒についてですが、この中毒事件としては過去に大きな事件が2例ありましたね
1995年の森永ヒ素ミルク中毒事件と1998年の保険金目当ての和歌山ヒ素毒カレー事件ですね
和歌山の事件は急性中毒ではなく、慢性中毒症を狙ったものでした
ヒ素そのものは、一般的には入手しにくい物質でしたが、入手しやすい立場にあったことから反抗を考えたのでしょう!

いずれにせよ、我々ができることは過剰のひじきの摂りすぎだけは注意するということです

でわ、また。。。。。



参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋

ジャンル:
食と健康・美容
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