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動物性自然毒 - 貝毒 -

2008-08-27 23:56:46 | 食中毒に関するメモ
さて、今日は動物性自然毒の6回目 最終回です

今日は、『貝毒』についてお話しします。

【貝毒】
  二枚貝は水中の懸濁物をエラでこし集めて餌としているため、有毒プランクトンが現れるとそれを餌として摂取し、毒を蓄積します。この毒を蓄積した貝を人が摂取することで、中毒を起こすこととなりこれを貝毒といいます。貝毒は、主に毒化原因となるプランクトンの種類により有毒成分が異なります。
  日本では、これまでに麻痺性の貝毒と下痢性の貝毒による中毒のみ発生しています。

【性状及び毒性】
  麻痺性の貝毒は、サキシトキシンという毒性分とその同族体群であるゴニオトキシン、ネオサキシトキシンなど30種ほどあります。国内の二枚貝の中には数種の毒性分の混合物として存在しています。
  毒性分は、いずれも水溶性で、中性や弱酸性溶液中では加熱に対して安定ですが、アルカリ性では不安定です。中毒症状の作用は、テトロドトキシンと同じ神経筋細胞状のナトリウムチャンネルの選択的な遮断によるものです。
  下痢性の貝毒は、全て脂溶性のポリエーテル化合物であり、その中で最も重要な毒は、オカダ酸類である。オカダ酸類は強い下痢原性を有し、通常の加熱調理では破壊されない。

【汚染食品】
  二枚貝の種類によって毒化の程度や毒の保持時間に差が
 あります。
  麻痺性貝毒では、ホタテガイ、アカザラガイ、ムラサキ
 ガイ、アサリ、マガキによって食中毒が発生しています。
  下痢性貝毒では、ホタテガイ、ムラサキガイなどにより
 発生しています。毒は中腸腺に局在するので、ホタテガイ
 ではこの器官を除去して利用しています。

【感染後の症状】
  麻痺性貝中毒は、食後5~30分で口唇周辺のしびれか
 ら始まり、しびれが四肢末端に広がります。重症になるに
 従いしびれは腕、足、首の麻痺に変わり、運動失調、言語
 障害が起こります。更に重症になると呼吸麻痺により死亡
 します。
  下痢性貝中毒は、主に消化器系の障害で、下痢、吐き気、
 嘔吐、腹痛が顕著である。症状は食後30分から数時間で
 発生し、70%以上が4時間以内に発症しています。通常
 は3回内に回復します。この症状は、腸炎ビブリオと誤認
 されやすいですが、新鮮な二枚貝や加熱調理品で発生し、
 発症までの時間が短いことから目別ができます。

【治療方法】
  麻痺性貝中毒の治療法は、特に特効薬は現在のところ無
 く、毒が体外に排泄されるまで延命する人工呼吸が重要で
 あります。
  下痢性貝中毒後療法は、回復が早いことから毒を排泄す
 る対症治療と水分補給が重要と考えられます。

【予防方法】
  毒の有無は二枚貝の外見からでは判別できず、また、通
 常の加熱調理で毒が失活しないことから、生産地における
 監視によって毒化二枚貝が流通しないようにすることが予
 防策として重要であります。

以上、貝毒についてお話ししてきましたが、貝毒にかからないためにはやはり昔ながらのきれいな海を保つことと、食の安全のための流通をきちんと構築することが重要ということです。
みなさんも。これらの貝毒にかからないよう、摂取する貝の生産地を必ず確認するようにしましょう

以上で、動物性自然毒について6回にわたりお話ししてきました
そして、今日の貝毒を最後に、6月27日から始めてきました、『食中毒』に関するメモがとりあえず一段落し、本日で最後となりました。
この食中毒の投稿内容が、少しでも皆様方の健康に役立てばと思います。


次回からは、また新たなテーマにて投稿を始めます。



でわ。。。また。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋
ジャンル:
食と健康・美容
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