健康回覧板 ~よむクスリ~

◆病気・健康などテーマごとに綴ったブログ◆

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

真菌による食中毒

2008-07-06 23:12:52 | 食中毒に関するメモ
カビ(真菌)に汚染された食品を摂取することによって起こる食中毒を、真菌中毒症といいます
これは、カビの産生する有毒な二次代謝産物であるカビ毒(マイコトキシン)が原因とされています

カビはキノコ、酵母とともに真菌類と呼ばれ原生生物に類しています。
カビという呼び名は俗称で、一般的には不完全菌類、子嚢菌類として担子菌類の一部と酵母の一部のうち、食品などの上で増えて肉眼で見えるようになる種類をカビと呼んでいます。

真菌は次の5種類に分類されています
 ①鞭毛菌類・・・・・ミズカビなど
 ②接合菌類・・・・・ケカビ、クモノスカビなど
 ③子嚢菌類・・・・・ユウロチウム、ハンゼヌラなど
 ④担子菌類・・・・・シイタケなどのキノコ
 ⑤不完全菌類・・・・食品を汚染するカビの多くが含まれる

カビは、糸のような「菌糸」と「胞子」から成り立ち、菌糸は枝分かれしながら菌糸体を形成します。
胞子は、球形、楕円形、棒状、三日月状、らせん状などいろいろな形をしおり、カビの様々な色はこの胞子の色です。

カビは、餅、パン、菓子などのデンプンや糖分を含んだ食品を好むほかに、人の垢、ペンキの成分、プラスチックも栄養源にします

カビは、湿度70%以上と細菌より低い水分でも発育できるため、乾燥した食品にも映える場合もあります。
しかし、カビは酸素がないと発育できず、ほとんどのカビは10~30℃の温度を必要としています

カビは、食品製造、医薬品製造などに利用され、人々の役に立っているばかりではなく、他の微生物とともに生物の死骸を分解して環境を浄化することもしています
しかし、逆に病気やアレルギー疾患の原因になったり、食品に生えて毒素を発生しガンや中毒の原因や衣食住のあらゆる物をカビさせだめにしてしまうといったことも起こしています

それでは、カビの中でも食品衛生上問題のあるカビについて簡単におはなししましょう

 1.ユーロチウム
  ・やや乾燥した環境(水分活性0.70~0.85)を好む好乾菌
  ・和・洋菓子類、魚介類乾燥品、ジャム、佃煮など糖類
   あるいは塩濃度の高い食品や乾燥食品に発生
  ・青緑色又は一部が黄色の集落を形成
  ・毒性の強いカビ毒の発生の報告はない

 2.ワレミア
  ・好乾菌
  ・チョコレート、カステラ、羊羹、干し柿など糖度の高
   い食品
  ・ほこり、じゅうたん、畳表から多数検出される
  ・直径2~3mm程度のチョコレート食の集落を形成
  ・カビ毒は産生しない

 3.アスペルギルス
  ・コウジカビとも呼ばれ、自然界にもっとも普通にみら
   れるカビ
  ・約150菌種がこの属に含まれ、醸造に必要な物、有
   機酸製造に応用される物から発がん性のカビ毒を産生
   する物などがある
  ・パン、まんじゅう、ケーキ類、紅茶などに発生
  ・ナッツ類、トウモロコシ、種々の穀類、穀粉類などの
   食品、ほこり、土壌などに分布
  ・集落の色調は、緑、黄土色、茶、黒、白、青緑と菌種
   によって様々

 4.ペニシリウム
  ・青カビとも呼ばれ、食品から頻繁に検出されるカビ
  ・約150菌種に分類される
  ・ペニシリンをつくったり、チーズの製造に作られたり
   する
  ・もち、柑橘類、リンゴ、魚肉練り製品、清涼飲料水、
   サラミソーセージ、乳製品などに発生
  ・穀類、穀粉類などの食品。ほこり、土壌などに分布
  ・青緑色の集落を形成

 5.クラドスポリウム
  ・属に黒カビと呼ばれ、よく風呂場の壁で見かける黒い
   カビ
  ・まんじゅう、ケーキ、野菜などに生え、衣類にも生える
  ・暗緑色から黒色の集落を形成
  ・空中の浮遊菌で一番多い菌
  ・喘息やアレルゲンの原因になる

 6.アルタナリア
  ・ススカビとも呼ばれている菌
  ・柑橘類やリンゴの腐敗の原因になる菌
  ・ゆでうどんなど水分の多い食品に発生する
  ・土壌、空中、ほこり、植物、穀類に分布
  ・灰色から黒色のやや綿毛状の集落を形成
  ・植物病原菌、アレルゲンの原因菌の一つ

 7.フザリウム
  ・畑などで麦をはじめ多数の植物に寄生する植物病原菌
   の一つ
  ・キノコをカビさせた例はあるが、市販の加工食品状で
   繁殖した例はわずか
  ・灰白色から深紅で綿毛状の集落を形成
  ・この菌の感染した麦を食すことで、アカカビ中毒を発
   生する
  ・土壌、麦などの植物、汚水などに分布
  ・一部の菌種においてトリコテセン毒素という強う刺激
   性の強うカビ毒を発生する

 8.ムコール
  ・ケカビと呼ばれている
  ・発育は速く、食品状でも短時間のうちに大きな集落を
   形成
  ・長期間低温に保存した食品、生鮮野菜・果実に発生
  ・灰白色で綿毛状の集落を形成
  ・土壌、果実、野菜、デンプン、腐敗物等に広く分布

 9.オーレオバシヂウム
  ・清涼飲料水、ところてん、ゼリーなどの食品や工場の
   壁面などで発生
  ・発育初期は白色の集落を形成し、次第に黒色の湿潤し
   た集落となる
  ・醤油及び清涼飲料水製造工場やその周辺の環境から検
   出される

 10.ハンゼラヌ
  ・産膜酵母の代表菌
  ・漬け物汁、固形食品、ケーキ、パン、いなり寿司など
   に発生
  ・漬け物汁等の液体表面では膜状に発育
  ・寒天培地や一部の固形食品では乳白色の円形、丘状の
   集落を形成
  ・ケーキ、パン、いなり寿司などの食品で増殖時に酢酸
   エチルを産生し、シンナー集を発生させる
  ・漬け物、ジュース類、シロップなどから検出される


以上、食品衛生上問題のあるカビについて10種類話しました。

次回はこれらのカビで、カビ毒という人体に有害な作用を示すことについてお話し致します

でわ。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋
ジャンル:
食と健康・美容
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 号外(^^)/ 『光化学スモッグ... | トップ | 連絡事項 »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

食中毒に関するメモ」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事