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化学物質による食中毒-メチル水銀-

2008-07-13 22:37:38 | 食中毒に関するメモ
今日からは、汚染化学物質による食中毒を品目毎に1日1品目紹介致します

さて、第一回の今日は『メチル水銀』です

【性状】
  水銀は、常温・常圧で金属元素の中で唯一液体である。
 元素記号はHgで、沸点は356.7℃、融点-38.88℃である。
 水銀化合物には、金属水銀、無機水銀、有機水銀の3種類に
 大別され、性状や中毒学的特徴がそれぞれ異なってくる。
  メチル水銀は、有機水銀の一種であり、その中でもっと
 も毒性が強いものとして環境汚染や中毒症などに大変重要
 な物質である。その化合物は、メチル基と水銀とが結合し
 たアルキル水銀化合物の一つで、塩化メチル水銀や臭化メ
 チル水銀などがある。
  メチル水銀は、消化管で90%以上吸収され、その他肺や
 皮膚からの吸収もある。吸収後、肝臓、膵臓に多く蓄積さ
 れ血液脳関門や胎盤関門を通過し、脳や胎児にも蓄積する。
 血液中のメチル水銀は、90%以上が赤血球に存在し、チオ
 ール基に対する親和性が高いことから、ヘモグロビンやア
 ルブミンのタンパク、グルタチオンなどのペプチド、シス
 テインなどのアミノ酸などと結合する。
  メチル水銀の主な排泄経路は、糞、尿、毛髪で、人での
 メチル水銀の生物学的半減期としては約70日と言われてい
 る。

【毒性】
  毒性の主体は、中枢神経障害。体内に吸収されたメチル
 水銀は、システインのチオール基と結合し、メチオニンと
 類似構造を持つメチル水銀・システイン抱合体としてアミ
 ノ酸輸送系Lを介して、能動的に血液脳関門を通過して脳
 に移行する。
  高濃度のメチル水銀は、神経細胞の偏性・脱落を起こし
 て神経障害を生じさせるが、現在そのメカニズムは詳細に
 はわかっていない。また、肝臓や腎臓に高濃度にメチル水
 銀は分布するが、水銀農薬で汚染された穀類を短期間に摂
 取した例を除いて、中枢神経系以外の臓器への機能障害は
 報告されていない。

【主な感染食品】
  メチル水銀を蓄積した魚介類とその製品

【感染後の症状】
  メチル水銀の典型的な中毒症状としては、知覚障害、失
 調(協調運動障害)、求心性視野狭窄を3主徴とする
 Hunter-Russell症候群である。
  初期症状は、四肢末端と口唇周辺のしびれ感で、さらに
 進行すると知覚異常、手指振戦、歩行障害、構音障害、聴
 覚障害、失調、求心性視野狭窄が現れる。
  さらに症状が進行すると、手足の不随意運動が出現し、
 重症者では犬吠え様の発声・苦悶を呈し、ついには死亡す
 る。

【治療法】
  まずメチル水銀含有食品の摂取を中止すし、つづいてメ
 チル水銀の体外への排泄を促進することである。 これら
 のメチル水銀の排泄を促進させるために、キレート剤を用
 いる。キレート剤としては、2,3-ジメルカプトコハク酸(DMSA)
 や2,3-ジメルカプトプロパン-1-スルホン酸(DMPS)などが用いられる。


以上が、メチル水銀による食中毒についてですが、日本ではこのメチル水銀の重大な中毒事故『水俣病』を起こしています。

これらは、環境への配慮を欠いたことによる中毒事故でしたが、環境を守ろうと言うことが全世界で言われている中、未だに環境への有害物質の排出をしている人達もいることは確かです

必ず自分たち人類に帰ってくるということをよく考えて、我々個人個人も考えていかなければと思います


でわ、また。。。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋
 
ジャンル:
食と健康・美容
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