健康回覧板 ~よむクスリ~

◆病気・健康などテーマごとに綴ったブログ◆

動物性自然毒 - 貝毒 -

2008-08-27 23:56:46 | 食中毒に関するメモ
さて、今日は動物性自然毒の6回目 最終回です

今日は、『貝毒』についてお話しします。

【貝毒】
  二枚貝は水中の懸濁物をエラでこし集めて餌としているため、有毒プランクトンが現れるとそれを餌として摂取し、毒を蓄積します。この毒を蓄積した貝を人が摂取することで、中毒を起こすこととなりこれを貝毒といいます。貝毒は、主に毒化原因となるプランクトンの種類により有毒成分が異なります。
  日本では、これまでに麻痺性の貝毒と下痢性の貝毒による中毒のみ発生しています。

【性状及び毒性】
  麻痺性の貝毒は、サキシトキシンという毒性分とその同族体群であるゴニオトキシン、ネオサキシトキシンなど30種ほどあります。国内の二枚貝の中には数種の毒性分の混合物として存在しています。
  毒性分は、いずれも水溶性で、中性や弱酸性溶液中では加熱に対して安定ですが、アルカリ性では不安定です。中毒症状の作用は、テトロドトキシンと同じ神経筋細胞状のナトリウムチャンネルの選択的な遮断によるものです。
  下痢性の貝毒は、全て脂溶性のポリエーテル化合物であり、その中で最も重要な毒は、オカダ酸類である。オカダ酸類は強い下痢原性を有し、通常の加熱調理では破壊されない。

【汚染食品】
  二枚貝の種類によって毒化の程度や毒の保持時間に差が
 あります。
  麻痺性貝毒では、ホタテガイ、アカザラガイ、ムラサキ
 ガイ、アサリ、マガキによって食中毒が発生しています。
  下痢性貝毒では、ホタテガイ、ムラサキガイなどにより
 発生しています。毒は中腸腺に局在するので、ホタテガイ
 ではこの器官を除去して利用しています。

【感染後の症状】
  麻痺性貝中毒は、食後5~30分で口唇周辺のしびれか
 ら始まり、しびれが四肢末端に広がります。重症になるに
 従いしびれは腕、足、首の麻痺に変わり、運動失調、言語
 障害が起こります。更に重症になると呼吸麻痺により死亡
 します。
  下痢性貝中毒は、主に消化器系の障害で、下痢、吐き気、
 嘔吐、腹痛が顕著である。症状は食後30分から数時間で
 発生し、70%以上が4時間以内に発症しています。通常
 は3回内に回復します。この症状は、腸炎ビブリオと誤認
 されやすいですが、新鮮な二枚貝や加熱調理品で発生し、
 発症までの時間が短いことから目別ができます。

【治療方法】
  麻痺性貝中毒の治療法は、特に特効薬は現在のところ無
 く、毒が体外に排泄されるまで延命する人工呼吸が重要で
 あります。
  下痢性貝中毒後療法は、回復が早いことから毒を排泄す
 る対症治療と水分補給が重要と考えられます。

【予防方法】
  毒の有無は二枚貝の外見からでは判別できず、また、通
 常の加熱調理で毒が失活しないことから、生産地における
 監視によって毒化二枚貝が流通しないようにすることが予
 防策として重要であります。

以上、貝毒についてお話ししてきましたが、貝毒にかからないためにはやはり昔ながらのきれいな海を保つことと、食の安全のための流通をきちんと構築することが重要ということです。
みなさんも。これらの貝毒にかからないよう、摂取する貝の生産地を必ず確認するようにしましょう

以上で、動物性自然毒について6回にわたりお話ししてきました
そして、今日の貝毒を最後に、6月27日から始めてきました、『食中毒』に関するメモがとりあえず一段落し、本日で最後となりました。
この食中毒の投稿内容が、少しでも皆様方の健康に役立てばと思います。


次回からは、また新たなテーマにて投稿を始めます。



でわ。。。また。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋

動物性自然毒 - その他の魚毒 ② -

2008-08-26 23:40:10 | 食中毒に関するメモ
さて、今日は動物性自然毒の5回目です

今日は『その他の魚毒②』についてです

【体表粘液毒】
  魚類の中には体表粘液に毒性分を含む物が存在します。
 毒性分は、ウナギ、アデウツボ、ゴンズイではタンパク質
 の成分が、フグ類ではテトロドトキシン、ハコフグ類では
 特殊なコリンエステルのパプトキシン、ヌノサラシ類では
 ペプチドのグラミスチン、コバンハゼ類やウバウオ類では
 グラミスチン類似ペプチドなどがあります。しかしながら、
 食品衛生上の問題はないと考えられている。

【ビタモンA】
  ビタミンAは人において必要な栄養素で、1日あたりの
 必要量は約2000IUとされています。一方、ハタ科のイシナ
 ギの肝臓にはビタミンAが約10~20万IU含まれており、こ
 の肝臓を5~10g摂取するだけでビタミンA過剰症の中毒症
 状を引き起こします。
  中毒症は、食後30分~12時間で発症し、激しい頭痛、発
 熱、吐き気、嘔吐、顔面浮腫が見られ、下痢や腹痛を伴う
 こともあります。最も特徴的な症状は、2日目頃から始ま
 る顔面や頭部の皮膚の剥離で、重症の場合は全身に及び、
 回復には1ヶ月程度かかることがあります。
  イシナギの肝臓は1960年に食用禁止になっていますが、
 サメやマグロ、カツオ、ブリなどの大型魚、特に老成魚の
 肝臓に多くのビタミンAが含まれており、中毒症状の原因
 となっています。

【異常脂質】
  筋肉中の脂質含量が異常に高い、または脂質成分が特殊
 であることから、食べると必ず下痢を起こす魚として、ギ
 ンダラ科のアブラボウズ、クロタチカマス科のバラムツお
 よびアブラソコムツが知られています。
  アブラボウズの脂質の主成分は普通の魚と同様にトリグ
 リセライドですが、筋肉中の脂質含量は50%知覚にも成
 下痢を招きます。
  また、バラムツとアブラソコムツの場合は、脂質含量は
 約20%と高ばかりではなく、脂質の主成分は高級脂肪酸
 と高級アルコールのエステルであるワックスであるため、
 摂取後消化吸収されにくく、悪臭を伴った油状下痢便とし
 て排泄されます。しかしながら、基本的にはバラムツは
 1970年に、アブラソコムツは1981年に食用禁止措置が執ら
 れているため、中毒症状は生じることはないとされている。


ビタミンAの過剰中毒症は、昭和30年代以降の人なら記憶にあると思いますが、小学校で『肝油』を販売していて、味がおいしがために多く食べたくなるのを、学校の先生や親に1日○個までだよと、よく言われ片付けられていた記憶はありませんか?
今日の中毒症状は、一見問題がないような物ですが、やはり摂り過ぎや取り扱いが悪いと一種の中毒症状を起こす物です。サプリメントもそうですが、1日の摂取量には充分気をつけるようにしましょう。


でわ。。。また。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋

動物性自然毒 - その他の魚毒 ① -

2008-08-25 20:54:24 | 食中毒に関するメモ
さて、今日は動物性自然毒の4回目です

今日は『その他の魚毒』についてです

【魚卵毒】
  魚卵毒というと、一般的にフグの卵巣に含まれているテ
 トロドトキシンは除いて考えます。
  卵巣を摂食して嘔吐、下痢、腹痛などの胃腸障害を引き
 起こす魚としては、ニゴイ類とナガズガが知られています。
 その他、チョウザメ類、カワカマス、コイ類、ナマズ類、
 クロダイなど50主知覚の魚の卵巣も中毒を起こすといわ
 れています。尚、これら魚の卵巣の毒成分については今回
 記載は省略させて頂きますが、卵巣を摂食する場合は、漁
 師や専門家によく聞いてから食べるようにしてください。

【コイ科魚類の毒】
  コイ、ソウギョなどのコイ科魚類の胆嚢は、古くから中
 国で眼精疲労や、聴力伊予微積に効果があると伝えられて
 きています。
  しかしながら、これらの胆嚢で中毒症状が発声している
 ことも事実です。
  ソウギョの胆嚢の摂取による中毒は、急性腎不全、肝不
 全、唇や舌の痺れ、手足の麻痺や痙攣などの症状を呈し、
 死亡も確認されています。
  コイの胆嚢では、ソウギョと同様の中毒症状が現れてい
 る。
  いずれにせよ、これらの種の胆嚢の摂取には危険を伴う
 ことを十分理解してから、自己責任の下食べるようにしま
 しょう。

【血清毒】
  ウナギ、アナゴ、ウツボなどのウナギ目魚類が血清中に
 毒性分を含んでいることは古くから有名であり、これらの
 魚類の新鮮な血清を大量に飲むことにより、下痢、血便、
 嘔吐、チアノーゼ、呼吸困難などの中毒症状を呈し、死亡
 例も報告されています。毒成分自体は、非常に大きな分子
 量を持つタンパク質なので、通常の加熱処理により食品上
 摂取しても中毒症状は発生しません。しかしながら、加熱
 前の血液が、目や口に入ると灼熱感や、粘膜の発赤、炎症
 などが生じるため、調理は充分に気をつけるようにしまし
 ょう。


結構古くからの言い伝えや、摂食ではなく調理時による中毒など様々です。食べるときだけ気をつけるのではなく、一般の食中毒同様調理時に関しても注意しましょう。


でわ。。。また。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋

動物性自然毒 - パリトキシン毒 -

2008-08-24 22:37:38 | 食中毒に関するメモ
さて、今日は動物性自然毒の3回目です

今日は『パリトキシン毒』についてです

【パリトキシン】
  刺胞動物イワスナギンチャク類より見つけられた毒性分
 で、ペプチドやポリサッカリンを含まない天然物としては
 シガテラ毒のマイトトキシンに次ぐ分子量(MW=2,680)の
 大きさである。毒性の点においてもマイトトキシンに次い
 で強い自然毒として有名であります。

 1)毒成分
   パリトキシン。加熱処理しても毒性は失われない。
アオブダイ食中毒の原因物質として同定されている。
   ナトリウムチャンネルに対し何らかの形で作用して、
  細胞膜のナトリウムイオン透過性を増す。フグ毒のテト
  ロドトキシンの作用と反対である。主症状は筋肉痛や麻
  痺・痙攣等と言われている。重症になると呼吸困難や不
  整脈、腎障害等が見られる。パリトキシンは、人間の冠
  状動脈に対して極度の収縮作用があり、それが人に対す
  る致死原因になると考えられている。


 2)中毒の症状
   食べたあと不快な金属味を感じ、吐き気、嘔吐、腹痛、
  筋肉痛、血圧低下などが引き起こされる。シガテラと比
  べると中毒はまれであるが、死亡率が高いことが特徴で
  あります。

 3)治療法
   現在のところ、効果的な治療法は確立されていません。

 
パリトキシン毒は、シガテラ毒と同様毒性が強いため注意する必要がありますが、特に死亡率が高いということから考えると、アオブタイの摂取には充分気をつけることが大切です。一番安全なのは、食べないことですね!しかし万が一摂食する場合は、専門に人に見てもらうようにしましょう


でわ。。。また。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋

動物性自然毒 - シガテラ毒 -

2008-08-22 23:21:12 | 食中毒に関するメモ
さて、今日は動物性自然毒の2回目です

今日は『シガテラ毒』についてです
フグ以外にも、食中毒に関与している魚類の自然毒は数多くあります。その中でも代表といえるものは、シガテラ毒です。

【シガテラ毒】
  熱帯から亜熱帯海域、特に珊瑚礁海域に生息する魚類を
 原因とする死亡率の低い食中毒を総称してシガテラといい
 ます。
  シガテラ毒魚は、数百種に及ぶといわれており、中でも
 問題となる魚種は、ウツボ科のドクウツボ、カマス科のド
 クカマス(オニカマス)、スズキ科のマダラハタ、バラハ
 タ、フエダイ科のイッテンフエダイ、バラフエダイ、ブダ
 イ科のナンヨウブダイ、ニザダイ科のサザナミハギなどの
 約20種であります。毒性は筋肉より内蔵の方が数倍高い
 ですが、中毒の大半は筋肉の摂取により生じています。

 1)毒成分
   毒成分は、脂溶性のシガトキシン類であるシガトキシ
  ン1Bと、水溶性のマイトトキシンです。シガトキシン
  及びマイトトキシンはいずれも複雑な構造をしたポリエ
  ーテル化合物です。
   シガトキシンB1は、フグ毒のテトロドトキシンの30
  倍、マイトトキシンは200倍の毒性を持ち、微生物由
  来の毒性を除けば生物ドクの中で最強といわれています。
   シガトキシンもマイトトキシンも神経毒として作用し、
  シガトキシンはナトリウムチャンネルをブロックするテ
  トロドトキシンとは反対に、ナトリウムチャンネルを活
  性化し、細胞外から細胞内へのナトリウムイオンの過剰
  流入を招きます。マイトトキシンはカルシウムチャンネ
  ルに作用し、細胞内のカルシウム濃度を高めます。

 2)中毒の症状
   中毒症状は食後30分~数時間で現れ、温度感覚異常、
  筋肉痛、関節痛などの神経障害、下痢、嘔吐などの消化
  器系障害、血圧低下などの循環器障害が見られる。死亡
  することはまれでありますが、神経系障害は長期間続く
  ことが多く、回復には数ヶ月要することもある。一度中
  毒を起こすと次の中毒では過敏になり、症状が重くなる
  傾向があります。

 3)治療法
   現在のところ、効果的な治療法は確立されていません。

 4)予防対策
   ドクカマスは食用禁止措置が執られており、また、そ
  の他のシガテラ毒魚も魚市場で見つけ次第廃棄処分とさ
  れているため、流通段階では食用としては出ることがな
  いとされています。

シガテラ毒は、フグ毒より毒性的には強い成分を保有していますが、死亡率は低くまれである反面、回復に時間がかかることがあります。この自然毒は基本的に摂取する可能性が低い物ですが、釣りなどをしてその魚の鑑別を誤ったときに中毒にかかることがあるため、むやみに安全と決めつけず、専門に人に見てもらうようにしましょう


でわ。。。また。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋

動物性自然毒 - フグ毒 -

2008-08-21 23:57:08 | 食中毒に関するメモ
さて、今日からは動物性自然毒についてです

動物性自然毒は、主に魚貝類により起こる中毒症で、6回に分けて話したいと思います
今日はその1回目として『フグ毒』についてです

【フグ毒】
  フグ毒は、テトロドトキシン及びその同族体からなり、
 現在では30以上のテトロドトキシン誘導体が確認されて
 います。テトロドトキシンは強力な神経毒で、Na+チャ
 ンネルに特異的に作用して、Naイオンの透過を妨げるた
 め、筋肉の末梢神経及び中枢神経を麻痺させます。テトロ
 ドトキシンは微量で毒性が強く、ちなみにマウスの半数致
 死量(LD50)は、静脈投与で8.7μg/kg、腹腔内投与
 で10μg/kgであり、非常に毒性が強いことがわかります。

  処理等により人の健康を損なう恐れがないと認められる
  フグの種類および部位

    科名   種類        部位
                筋 肉  皮  精 巣

   フグ科  クサフグ    ○   -   -
        コモンフグ    ○   -   -
        ヒガンフグ    ○   -   -
        ショウサイフグ  ○   -   ○
        マフグ      ○   -   ○
        メフグ       ○   -   ○
        アカメフグ    ○   -   ○
        トラフグ      ○   ○   ○
        カラス       ○   ○   ○
        シマフグ     ○   ○   ○
        ゴマフグ     ○   -   ○
        カナフグ      ○   ○   ○
        シロサバフグ   ○   ○   ○
        クロサバフグ   ○   ○   ○
        ヨリトフグ     ○   ○   ○
        サンサイフグ  ○   -   -

 ハリセンボン科 イシガキフグ   ○   ○   ○
        ハリセンボン   ○   ○   ○
        ヒトヅラハリセンビン  ○   ○   ○
        ネズミフグ     ○   ○   ○

  ハコフグ科 ハコフグ    ○   -   ○

  ※上記の表の内容は、再度専門家に確認してください



 1)主な汚染食品、有毒食品
   フグ毒中毒の主な原因食品は、その名の通りフグ科魚
  類であります。一般的に、肝臓と卵巣の毒性が強く、腎
  臓、腸、胆嚢などの内臓、皮、精巣も毒性があります。
  筋肉には一般的に毒性がないかあっても低いとされてい
  ますが、中には高濃度のフグか魚類があるので注意が必
  要です。

 2)中毒の症状
   フグ毒による中毒症状は、食後20分~3時間程度と
  短時間であらわれます。中毒症状は臨床的には4段階に
  分けられています。
  ①第1段階
    口唇部および舌端に軽い痺れがあらわれ、指先に痺
   れがおこり、歩行が難しくなります。同時に頭痛や腹
   痛を伴うことがあります。
  ②第2段階
    不完全運動麻痺が起こり、嘔吐後まもなく運動不能
   になり、知覚麻痺、言語障害が顕著に表れるようにな
   ります。同時に、呼吸困難、血圧降下が生じるように
   なります。
  ③第3段階
    全身の完全麻痺症状が現れ、骨格筋は弛緩して、発
   声はできるが言葉にはならず、血圧が更に低下し呼吸
   困難となる。
  ④第4段階
    意識の消失が始まり、呼吸が停止します。呼吸停止
   後心臓はしばらく拍動しますが、やがて停止し死亡と
   なります。

 3)治療法
   現在のところ、効果的な治療法および解毒剤はないの
  が現状です。中毒の初期段階では、催吐や胃洗浄は有効
  な場合がありますが、中毒が進行した場合は誤嚥の原因
  となります。初期状態の段階から、人口呼吸等で呼吸を
  確保することが、有効で確実な対処療法の一つでありま
  す。

 4)予防対策
   フグ毒中毒の予防の基本は、許可されたフグの種類と
  部位以外を食べないことが絶対である。フグは地方によ
  って名称が異なることから、鑑別に関しては細心の注意
  を払うとともに、可能な限り専門家に問い合わせた方が
  よい。フグ毒は一般的な加熱処理では分解しないことか
  ら、可能であれば都道府県条例で定めたフグの取り扱い
  資格を有した専門店で購入し、摂食することが確実な予
  防法であり、個人で釣ってきたフグを過程で料理するこ
  とは危険である。また、冷凍フグについては注意が必要
  で、皮や内臓の毒性が強いフグ類の場合は、解凍により
  筋肉に移行して筋肉が毒性を示すことがあるのでくれぐ
  れも気をつける必要があります。


フグ毒は、中毒症状が出始めると治療するにはかなり難しいのが現状だと思います。つい数ヶ月前も資格を持たない人による調理で死亡者が出ていました。予防対策にもありましたように、必ず取扱い免許を持った人による調理のフグを食べるようにしましょう


でわ。。。また。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋

植物性自然毒 -植物毒 ⑥-

2008-08-20 22:05:14 | 食中毒に関するメモ
さて、今日は植物毒の最終回です

最後は、『アコニチン系アルカロイド』についてお話し致します。

【アコニチン系アルカロイド】
  キンポウゲ科トリカブト属のジテルペンアルカロイド成
 分のひとつで、炭素数19個の骨格を有している。特にこ
 の化合物の中でも、ジエステル型のものの方が毒性は強い
 とされている。

 1)主な有毒植物とその有毒成分
  ハナトリカブト、エゾトリカブト、ヤマトリカブト
  ホソバトリカブト
      → アコニチン、メサコニチン、ヒパコチニン
        ジェサコチニン、アコニン など
 2)中毒の症状
   神経中枢麻痺が主な中毒症状である。初期には、手足
  のしびれ、めまい、心悸亢進があり、その後に嘔吐、脱
  力感、呼吸麻痺、痙攣を生じる。
 3)治療に関して
   基本的処置として、催吐、胃洗浄などがあるが、解毒
  剤や拮抗剤はない。対症療法として、呼吸器及び循環器
  の管理治療が重要である。死亡事例は、発症後6時間以
  内がほとんどで、24時間以上生存すれば回復すること
  が多いと言われている。
 4)予防対策
   蜂蜜のトリカブト由来の混入を予防するためには、検
  鏡による花粉の形態試験を行う。

アコニチン系アルカロイドにおける中毒例としては、みなさんもご存じのトリカブト属によるものが多い。特に、トリカブト属植物の若葉をニリンソウ、ゲンノショウコ、モミジカザ、ヨモギ、セリなどと間違えて摂食することで中毒を起こす例が多いようです。

植物性自然毒の植物毒は、日常よく摂食するものによく似た毒性を持ったものによる中毒がほとんどであり、野生のものを採取する際には充分気をつけることがコレラの中毒症状にかからないための基本であります。

従って、怪しいと思ったときは採取を止めるか、専門の人に鑑別してもらうようにすることが大切です。

以上で、植物性自然毒についての話を6回に渡りしてきました。
次回からは、動物性自然毒についてお話し致します

でわ。。。また。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋

植物性自然毒 -植物毒 ⑤-

2008-08-19 21:44:31 | 食中毒に関するメモ
さて、今日は植物毒の5回目です

今日は、『トロパンアルカロイド』についてお話し致します。

【トロパンアルカロイド】
  トロパンアルカロイドは、脂肪族アミノ酸であるオルニ
 チンからトロパン骨格が構築され、副交感神経遮断作用を
 持つアルカロイドのことです。

 1)主な有毒植物とその有毒成分
  ハシリドコロ、ベラドンナ、チョウセンアサガオ
  ヨウシュチョウセンアサガオ、ヒヨス
    → スコポラミン、ヒヨスチアミン、アトロピン
 2)中毒の症状
   ムスカリン受容体におけるアセチルコリンとの競合的
  拮抗による副交感神経遮断作用を呈する。まず、30分
  ほどで口渇があらわれ、嘔吐、瞳孔散大、痙攣、錯乱、
  幻覚、呼吸困難などがあらわれる。
 3)治療に関して
   基本的処置として、催吐、胃洗浄などがあるが、遮光
  して安静にしておく。また、拮抗薬としてフィゾスチグ
  ミンなどを用いる。対症療法としては、膀胱の弛緩性麻
  痺による閉尿の場合には、導尿が必要となる。
 4)予防対策
   チョウセンアサガオ類は、観賞用にも栽培されるので
  誤って食べることのないように気を付ける。

トロパンアルカロイドにおける中毒例として、ハシリドコロの新芽をふきのとうやタラノメと間違えて天ぷらや味噌汁の具にしたり、チョウセンアサガオ類の根をゴボウと間違えたり、つぼみをオクラとシシトウと、種をごまと間違えて中毒を起こすことがあります。むやみにとって自己判断で摂食することの無いように注意しましょう
一歩間違えると、取り返しの付かないことになりますよ!

でわ。。。また。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋

植物性自然毒 -植物毒 ④-

2008-08-18 21:16:55 | 食中毒に関するメモ
さて、今日は植物毒の4回目です

今日は、『ソラニン類』についてお話し致します。

【ソラニン類】
  ソラニン類は、構造的にはステロイドアルカロイド配糖
 体に分類される化合物群であり、ソラニジンをアグリコン
 とし、ガラクトースをはじめとする等が結合した物であり
 ます。また、類縁体のチャコニン類は、ソラニジンにグル
 コースをはじめとする糖が結合した物である。

 1)主な有毒植物とその有毒成分
  ①ジャガイモの芽や緑色をした皮
    → ソラニン類、チャコニン類
  ②ナス属植物の葉や未熟果実
    → ソラソニン
  ③イヌホオズキ
    → ソラニン、ソラソニン
  ④野生のトマト
    → トマチン

                        など
 2)中毒の症状
   コリンエステラーゼ阻害作用による神経毒症状が主な
  中毒症状で、嘔吐、腹痛、下痢、脱力感、めまい、呼吸
  困難、昏睡状態から呼吸停止に至ることもある。
 3)治療に関して
   基本的処置として、胃洗浄などがあるが、解毒剤や拮
  抗剤はない。
 4)予防対策
   ソラニン類は水溶性なので、茹でたりすることで減少
  するが、加熱だけでは分解は少ないので注意が必要であ
  る。

ソラニン類は、基本的にこれといった治療法がないため、可能な限り摂取しないことが中毒にかからない第一歩です。特にジャガイモによる中毒症状が多く、日の当たる場所で保管したジャガイモは要注意です。昔から、ジャガイモの目はよくとってから調理しなさいとよく言われましたが、通常の保管及び調理を行うことで特に中毒の心配はいりません

でわ。。。また。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋

植物性自然毒 -植物毒 ③-

2008-08-17 15:43:39 | 食中毒に関するメモ
さて、前回は強心配糖体での中毒症状に関してお話しいたしました今日は、青酸配糖体についてお話しいたします。

【青酸配糖体】
  青酸配糖体は、加水分解によりシアン化水素を遊離する、
 α-ヒドロキシニトリル類の配糖体であります。青酸配糖
 体そのものは特に毒性を示しませんが、植物に含まれる加
 水分解酵素エムルシンなどと一緒に摂取すること、または、
 腸内細菌による加水分解により遊離したシアンによって毒
 性を発現します。

 1)主な有毒植物とその有毒成分
  ①ウメ、ホンアンズ、モモ、スモモビターアーモンド
    → アミグダリン、プルナシン
  ②シロツメクサ(若葉)、アオイマメ
    → リナマリン、ロタウストラリン
  ③ソルガム
    → ドゥーリン
  ④アマ
    → リヌスタチン、ネオリヌスタチン

                        など
 2)中毒の症状
   主に神経障害と呼吸麻痺などの呼吸器系障害。激しい
  嘔吐、失神、昏睡、痙攣、代謝性アシドーシスも引き起
  こす。
 3)治療に関して
   基本的処置として、催吐、胃洗浄、下剤の投与による
  有毒成分の排泄。また、対症療法として呼吸器系・循環
  器系の管理、代謝性アシドーシスの補正治療。
 4)予防対策
   多くのバラ科の植物の種子にはアミグダリンが含まれ
  ていますが、種をかみ砕かない限り中毒は起こさない。
  ウメ、モモ、スモモ、アンズなどは未熟果実を食べなけ
  れば中毒にはならない。

青酸配糖体は、未成熟果実を食すと中毒になる場合があるので、山などに登ったときはむやみに果実を食べないようにしましょう。基本的に店で売られている物に関しては問題はありませんが、道端で売られている未熟性のものについては、必ず売り手の人に確認や調理法を尋ねるようにしましょう

でわ。。。また。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋

植物性自然毒 -植物毒 ②-

2008-08-16 22:23:33 | 食中毒に関するメモ
さて、前回から植物毒に関してお話を始めました。
今日からは、その毒の成分についてお話しします。

【強心配糖体】
  強心配糖体は、心筋に対して特異的に作用し、うっ血性
 心不全に対して顕著な効果を示すステロイド配糖体のこと
 です。キョウチクトウ科、キンポウゲ科、ユリ科などの植
 物に含まれています。

 1)主な有毒植物とその有毒成分
  ①ジギタリスおよびケジギタリス
    → ジギトキシン、ジゴキシン、ラナトシドC
  ②フクジュソウ
    → シマリン
  ③キョウチクトウ
    → オレアンドリン
  ④スズラン
    → コンバラトキシン
  ⑤クリスマスローズ
    → ヘレブリン
                        など
 2)中毒の症状
   悪心、嘔吐、頭痛、脱力感、めまい、心臓麻痺、不整
  脈、呼吸困難などが生じる。
 3)治療に関して
   基本的処置として、催吐、胃洗浄、下剤の投与による
  有毒成分の排泄。また、対症療法として抗不整脈薬の投
  与。
 4)予防対策
   山菜などを曖昧な判断で採取・摂食しないこと。スズ
  ランなどを生けた花瓶の水にも強心配糖体を含むことが
  あるので気をつけること。

強心配糖体は、冒頭でもお話ししたように医療医薬品としてもうっ血性心不全患者に使用されます。従って、これらの成分を摂取すると重度の中毒症状を発現する場合があるので、充分に気をつけるようにしましょう

でわ。。。また。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋

植物性自然毒 -植物毒 ①-

2008-08-15 23:01:40 | 食中毒に関するメモ
さて、今日からは植物性自然毒の中の『植物毒』についてお話します

植物毒とはあまり聴きなれない言葉ですが、植物がもともと含有している成分であって、人においてはそれが有害となるもののことを『有毒植物』といいます

主な有毒植物は、みなさんもご存知のトリカブトをはじめ、バイケイソウ、チョウセンアサガオ、スズラン、ドクゼリ、ヤマゴボウ、ジャガイモ青梅などがあります。
これらの有毒植物が持っている有毒成分が、植物毒として人体に影響を与えます。

この植物毒としては、強心配糖体、青酸配糖体、ソラニン類、アルカロイド類などがあります。

それでは、これらの植物毒が人体にどのような影響を与えるのか、次回から代表的なもの5種類についてお話いたします。


では。。。また。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋


植物性自然毒 -毒きのこ ⑤-

2008-08-14 21:49:32 | 食中毒に関するメモ
さて、今日は植物性自然毒の『毒きのこ』の最終回です

毒きのこは、今までお話ししたように食用きのこと似た特徴を持った物が多く、逆に『食べて~』といわんばかりにおいしそうに自生しています

従って、食用か毒きのこか判別が難しい場合は、絶対に食べないことです!
ここで、再度毒きのこ中毒の3原則を示します。

 1)毒きのこの特徴を知ること
   日本に自生しているきのこは、約5,000種類存在すると
  いわれており、そのうち中毒を起こすきのこは約50種類程
  度です。従って、食べ間違えしやすい物の区別をよく覚え
  ておくことです。
 2)知らないもの、自信のないきのこは絶対に食べないこと
   きのこに関する知識不足、素人鑑別が中毒の原因になっ
  ています。従って、鑑別できないものを食べることは非常
  に危険です。
 3)昔からの迷信は信じない。
   例:縦に裂けるキノコは食べられる  → ×
     色の鮮明なものは毒きのこ→×
     おとなしい色のものは食べられる → ×
     ナスと煮れば中毒は起こらない  → ×
     塩漬けにすれば食べられる    → ×
               (効果のない物がある)
     虫に食われていれば食べられる  → ×
     油で炒めれば食べられる     → ×
     乾燥すれば食べられる      → ×

この暑い夏が過ぎると、きのこ狩りなど行く方が多いかと思いますが、科なら上の3項目に注意しましょう

でわ。。。また。。。

植物性自然毒 -毒きのこ ④-

2008-08-13 23:43:23 | 食中毒に関するメモ
みなさん、こん○○わ!

さて今日は、毒きのこの4回目です

今日は、消化器障害を起こす毒きのこについてです

【消化器障害を起こすもの】
 ツキヨタケ、クサウラベニタケ、カキシメジ、ドクヤマド
 リ、アシベニイグチ、ツチスギタケ、ネズミシメジ、ニガ
 クリダケ、ハナホウキタケ
 <鑑別法>
  ツキヨタケの茎の肉に暗紫色の斑紋があるが、類似食用
 きのこのムキタケにはありません。
  クサウラベニタケはやや小型で柄は中空、粉臭があり、
 類似食用きのこのウラベニホテイシメジの柄は中実でほと
 んど無臭です。
  カキシメジはヒダ、柄に傷を付けると赤褐色に変わりま
 すが、類似食用きのこのチャナメツムタケは変化が無く、
 水を付けるとぬめり気が出てきます。
  尚、呈色反応による鑑別は以下の通りです。

            グアヤクチンキ  硫酸バニリン
 ツキヨタケ(毒)       反応しない   反応しない
 ムキタケ(食用)       青緑色     赤紫色

 クサウラベニタケ(毒)      緑色     反応しない
 ウラベニホテイシメジ(食用)   反応しない    赤紫色

 カキシメジ(毒)       青緑色      紫色
 チャナメツムタケ(食用)     反応しない   反応しない
 
 <中毒症状> 
  30分~2時間後に悪心、嘔吐、下痢などの胃腸症状か
 ら全身倦怠感。下痢による電解質成分の減少。
 <中毒成分>
  ・ツキヨタケ(イルジンS、M)
  ・クサウラベニタケ(たんぱく性成分)
  ・カキシメジ(ウスタリン酸)
  ・アカヒダワカフサタケ(ヘヘビノサイド)
  ・ニガクリダケ(ファッシクロールE、F)
 <治療法>
  水分及び電解質成分のバランスを補正する。


以上、今日は消化器障害を起こすものこについてお話しいたしました。ただ、今回ここに記載した鑑別法は一般的な方法です。自分で山できのこ狩りをしてきた場合必ずきちんとした鑑定(もしチョットでも確信を持てない場合は専門家などに見てもらう)を行ってから食べるようにしましょう。

では、また。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋 -->

植物性自然毒 -毒きのこ ③-

2008-08-12 22:06:50 | 食中毒に関するメモ
みなさん、こん○○わ!

さて今日は、毒きのこの3回目です

今日は、神経や知覚の障害を起こす毒きのこについてです

【神経障害や知覚異常を起こすもの】
 ①副交感神経刺激型(ムスカリン様症状)
  オオキヌハダトマヤタケ、シロトマヤタケ、アセタケ属
  <鑑別法>
   ヒダに10%水酸化カリウム溶液を付けるとオオキヌ
  ハダトマヤタケ、シロトマヤタケは褐色になる。
  <中毒症状> 
   10~30分後に著しい発汗、唾液などの分泌亢進、
  縮瞳、徐脈、血圧低下、重症では呼吸困難、意識消失。
  <中毒成分>
   ムスカリン、ムスカリジン、アセチルコリン
             (副交感神経節前繊維作用)
  <治療法>
   ムスカリン様症状が発現したら硫酸アトロピンを静注。

 ②副交感神経麻痺型(アトロピン様症状)
  テングタケ、ベニテングタケ、ハエトリシメジ
  <鑑別法>
   テングタケのヒダに10%水酸化カリウム溶液を付け
  ると黄橙色、濃硫酸又は濃塩酸で茶褐色になります。
   ベニテングタケは、傘に白いイボがありますが、類脂
  食用きのこのタマゴタケにはありません。
  <中毒症状>
   30分~1時間後に流涎、視力障害(散瞳)、錯乱状
  態から筋線維性痙攣、昏睡。
  <中毒成分>
   イボテン酸、ムッシュモール、トリコロミン酸
    (神経伝達物質GABAレセプターに結合子抑制)
  <治療法>
   アトロピン様症状には、ネオスチグミンを投与する。
    
 ③中枢神経麻痺型(幻覚剤様症状)
  シビレタケ、ヒカゲシビレタケ、センボンサイギョウガ
  サ、ワライタケ
  <鑑別法>
   胞子の色がPsilocybe属は紫黒色、Pannaeolus属は黒色。
  <中毒症状>
   30分~1時間後に幻覚、知覚麻痺、言語障害、酩酊
  状態から重症では精神錯乱、筋弛緩が起こり意識不明。
  <中毒成分>
   シロシビン、シロシン
    (中枢神経伝達物質のセロトニン拮抗作用)

 ④末梢血管運動神経刺激型(肢端紅痛症)
  ドクササコ
  <鑑別法>
   ドクササコの傘と殻の色は茶色、ヒダは白色。類似食
  用きのこカヤタケの傘は肌色~淡赤褐色、胞子は楕円形
  でカヤタケの方が大きい。
  <中毒症状>
   数時間以上後に不快感、吐き気、しびれ感、全身倦怠
  感。
   さらに1~数日後に手足末端が赤く腫れ、灼熱感と激
  痛。疼痛は数日的に増強され1ヶ月以上続くことがある。
  <中毒成分>
   アクロメリンA、アクロメリンB
  <治療法>
   毒性分の除去には血液浄化法、激痛には局所麻酔薬に
  よる硬膜外神経ブロックが有効である。

 ⑤ジスルフィラム(アンタビュース)型
  ホテイシメジ、ヒトヨタケ、スギタケ
  <鑑別法>
   ホテイシメジの傘は漏斗状で灰褐色、柄は下方に向か
  って膨らむ。
  <中毒症状>
   アルコールとの食べ合わせにより中毒症状を起こしま
  す。飲酒後30~1時間に顔面、頸部、胸部の紅潮、激
  しい頭痛、めまい、動悸、血圧低下から呼吸困難、意識
  不明。
  <中毒成分>
   ・ホテイシメジ:ジエノン類
   ・ヒトヨタケ:コプリン
     (アルコール分解酵素であるアルデヒドデヒドロ
      ゲナーゼの活性阻害による血中アルデヒド濃度
      上昇に伴う中毒)
  <治療法>
   ビタミンB群を加えた輸液療法。


以上、今日は神経障害や知覚異常を起こすものこについてお話しいたしました。ただ、今回ここに記載した鑑別法は一般的な方法です。自分で山できのこ狩りをしてきた場合必ずきちんとした鑑定(もしチョットでも確信を持てない場合は専門家などに見てもらう)を行ってから食べるようにしましょう。

では、また。。。


参考:食中毒予防必携 第二版(日本食品衛生協会) より一部抜粋