ひろかずのブログ

加古川市・高砂市・播磨町・稲美町地域の歴史探訪。
かつて、「加印地域」と呼ばれ、一つの文化圏・経済圏であった。

ヤマト・タケル物語(7):タケル白鳥に

2010-11-23 00:09:12 | ヤマトタケル

タケル白鳥に

9ce33f3e_2 大和に帰ろうとします。

 オトタチバナヒメのことが忘ら れません。

しかし、悲しんでいるばかりおれません。

甲斐の国(今の山梨県)を過ぎ、信濃(今の長野県)に入り、そこにはびこっている悪者を従え、尾張の国(今の愛知県)に帰りつきました。

そこには、結婚の約束をしたミヤズヒメが待っていました。

姫の顔はなぜかさえません。

「本当に長い年月を待っていたので、とうとう病気になってしまいました・・・・」と答えるばかりでいた。

タケルは、剣をミヤズヒメに預けて伊吹山の賊を征伐に出かけました。

「この山の神(賊)ぐらい素手でも捻りつぶしてやるぞ・・・」と山を登って行くと、白い大きなイノシシが現れました。

気にもとめず、さらに登りつづけました。

このイノシシこそ、山の神が姿を変えて現れていたのです。

やがて、枝葉が折れるばかりの雹(ひょう)が降ってきました。

「苦しい(寒い)・・・どうすればいいのか・・・・」タケルは歯を食いしばり、山を下り、やっと正気に戻りました。

タケルの旅はさらに続きます。

ある村にたどり着いた時でした。

「ああ・・・私の足はこんなに三重に曲がってしまった。もう歩けない・・・」とつぶやくのでした。

そのため、その地を三重(今の三重県)と呼ぶようになったといいます。

それでも我慢して能煩野(のぼの)の野登山(ののぼりやま)というところまでたどり着きました。

そこからはあの懐かしい大和の地が見えます。

  大和は 国のまほろば

  たたなづく 青垣

  山ごもれる 大和しうるはし

タケルは、この歌を歌い終わると、力つき息を引き取りました。

皆が泣き悲しんでいる時でした。

一羽の白鳥が、海岸の方へ飛んでいくでは、ありませんか。

タケルの魂が白鳥になり、大空に舞い上がったのです。

王子たちは、どこまでも、どこまでも追いかけて行ったといいます。

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