言葉の散歩 【歌舞伎・能・クラシック等を巡って】

日本の伝統芸能や音楽を中心に、感じたことを書かせていただきます。

もしまたこんな事があったら   ・・・ N響オーチャード定期第95回

2017年07月14日 | 音楽
N響のオーチャードホールでの定期演奏会に初めて行ってきました。
指揮は  マルティン・ジークフリート
曲目は  エルガーのチェロ協奏曲
     ブラームスの交響曲第一番

好きな曲が並ぶ、嬉しいプログラムです。

マルティン・ジークフリートさんは、私は「初めまして」、
チェロ協奏曲のソリストの、クレメンス・ハーゲンさんは、どこかで見たお顔と思いながらわからなかったのですが、プロフィールを見て初めて、ハーゲン四重奏団のハーゲンさんだと気が付きました。

エルガーの協奏曲は、クァルテットの名手として、またソリストとしても活躍するハーゲンさんの、とても安定感のある演奏に魅了されました。

ブラームスの交響曲第一番。
家には、随分前に買ったCDですが、バーンスタインとウィーン・フィル、カール・ベームとベルリン・フィルの二枚があります。
私は前者を聞くことが多いのですがそうした録音と、以前一度だけ演奏会で聞いた時の記憶も含めて、私の中で勝手に作り上げていたイメージとは、少し異なる演奏に思えました。

今回の演奏では、音の厚味がある大きな場面場面の、むしろ間にスポットを当て、そこの静かな風景を、時間をかけて丁寧に描きだしているように感じたのです。
そして第4楽章は、私の中に勝手にある「いつものテンポ」(※1)より、少し速い感じがしました。
けれどもそのちょっとした違和感を感じることによって、今まで気付かなかった細部の美しさを意識するとともに、指揮者の意図をもっと知りたい、この曲をもっと聞きたいという気持ちが強くなりました。

また第2楽章の後半の、コンサート・マスターのヴァイオリンによる甘美なメロディーは、演奏する姿を目の当たりにすることによって、より一層心に迫って来、とても感動しました。

アンコールは、モーツァルトのディヴェルティメントK136の第3楽章、
弦楽器の音がさざ波、あるいはそよ風のように軽やかで繊細で、もっともっと聞いていたい素敵なモーツァルトでした。
ウィーン出身であるジークフリートさんだからこその音色なのかもしれないと、勝手に想像しました。


夕食の支度を少し済ませてきたので、のんびりとホールを出、階下のお店を覗いたりしながらBunkamuraの出口へ。
するとそこになんと、先程甘美なヴァイオリンを奏でていらしたコンサート・マスターの篠崎史紀さんが、ピンク系の(たぶんピンクだったと思います)エレガントな私服姿で立っていらして、びっくりしてしまいました。
じろじろ見ては失礼かと思い、会釈だけして通り過ぎたのですが、後になって、
せっかくあの「まろさま」をステージ以外の所でお見かけしたのですから、
もうちょっと何かお伝えできなかったかと、後悔しました。

それで、もしまたこんな事があった時のために、
「今とても素敵な演奏に感動したばかりなのに、こんなところでお会いできて、とても嬉しいです。」
という雰囲気の醸し出せる黙礼を、是非マスターしておこうと思いました。




※1

私の「いつも」はたぶん、バーンスタインのCDによって作られたと思います。
比較してみたところ、第4楽章について、
カール・ベームの録音は16分34秒、
バーンスタインは17分54秒です。
でも少し調べてみたところ、指揮者によっては
19分以上ということもあるようなので、
バーンスタインの演奏は、特に遅いというわけではなさそうです。




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