言葉の散歩 【歌舞伎・能・クラシック等を巡って】

日本の伝統芸能や音楽を中心に、感じたことを書かせていただきます。

テレビで第38回俳優祭を楽しみました   ・・・ 気ままな感想

2017年05月02日 | 歌舞伎・能など
歌舞伎に関心を持っている方は、きっとご覧になったでしょう。
また実際にいらした方は、熱気を肌で感じ楽しまれたことと思います。
普段は伝統、修練、形式美の世界に生きる役者さん達による、意外性とお遊びの、一日限りの「俳優祭」。

一つ目の演目は「二つ巴」。
仮名手本忠臣蔵のお芝居の、今回は七段目と十一段目を、セリフなし、また衣裳を着けない素踊りで演じる舞踊です。

芝翫さんの大星由良之助には、風格と情、そして瑞々しさを感じ、とても惹きこまれました。
力弥の鷹之資さんには気品と重みがあり、この年齢にしてすごいものが具わっていると思いました。
また歌昇さんの立ち回りがきびきびしていて、若々しい義士らしさを感じました。
新・亀蔵(亀寿)さんの、顔が良いですね。松緑さん演じる小林平八郎と、命のやり取りをしている感じが伝わってきました。

「石橋」に続いての、三津五郎さん、勘三郎さん、団十郎さんの映像は、可笑しく且つ懐かしく、涙が出そうになりました。

いよいよ「かぐや姫」とオペラ「トゥーランドット」をミックスした大作「月光姫恋暫(かぐやひめこいのしばらく)」。

菊之助さんのお爺さんに対して、妙に世話っぽい海老蔵さんのお婆さんが可笑しくて、
でもインタビューの時の海老蔵さん、なんと気遣いのある立派な応対でしょうか。

猿之助さん、海老蔵さん、菊之助さん、勘九郎さん、染五郎さん、弥十郎さん、七之助さん、獅童さん、松也さん。
ものすごく豪華なだんまりですね。

猿之助さんのかぐや姫の、猛々しい花道の引っ込み、
続く勘九郎さんは恋ダンスの六方、
かぐや姫の言葉にみんなでずっこける・・・。
舞台上で笑いを取るのは、気持ちが良いものなのでしょうね。
みなさん楽しそうに演じていましたね。

七之助さんはじめ、ギャグ担当でない方々の熱演、
また仁左衛門さん、玉三郎さん、吉右衛門さん、菊五郎さん、幸四郎さん…、
このようなベテラン世代の方々が少し登場するだけで、
ぐっと歌舞伎味が濃くなります。


「俳優祭」、多くの若い方も楽しんだそうです。
世代を超えて同じものを楽しめるというのは、何だかとても嬉しいものです。



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