王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

ネパールの日本人鍼灸師

2007-03-06 11:42:53 | 海外
TBSの日曜日夕方6時半の番組「夢の扉」というのがある 25日は所用があり見られなかったので今日ビデオで見た

ネパールの古都パタンで鍼灸治療をする吉岡大祐(30)氏が主役であった
その吉岡氏を美人のキャスターが訪問する
吉岡氏は首都カトマンズに近い自分のクリニックで日に30名ほどの患者を無料で「針治療」を9年も続けている
今日も大勢の患者が待つクリニックで脳性麻痺の患者に針を打っている 画面では1本15円する「日本の使い捨て針」を打っている
次は糖尿病の患者 関門というつぼに針を打ち血糖値が220→171で具合良くなったと喜んでいた
ナレーター(何と宮沢りえさんだ)によれば「つぼが670もある」「WHOの認定で高血圧、神経痛、糖尿病など40種以上の病気に効果が認められている」
さて吉岡先生は語る 「私は医師でないから全ての病気を治せない 鍼灸師であるから患者の痛みや苦しみを軽減できる 電気も道具も十分でないネパールで針治療は役立つのでないか」と謙虚に語る

さてさて吉岡先生であるが高校生の頃柔道稽古の治療で鍼灸治療に出会い(効果に納得)22歳で鍼灸資格を取得した(高卒後3年間鍼灸学校に通ったのであろう)
その後父君の知人であるネパールの社会福祉家のつてでネパールに渡る 下宿の屋上で早速治療に当たる傍ら言葉の勉強に大学に通ったそうである
そのネパールでは国民の95%が医療を受ける事が出来ない 
平均的市民は月5000円程の収入で病院での診察料が1回1000円程ではとても無理 インタビューに出る市民は食べるのが先で余裕がないとか金があるなら子供の学費に使いたいと答えていた
多くは病を得ると祈祷師に「まじない」を頼む程度であると

ネパールの病院長も「95%が医療を受けられない現状を率直に認める」
吉岡先生の「無料の針治療」はこの様な環境の中での行為に感動した「ネパールガン協会の会長」の後援によっている

さてさてある日市内から車で1時間ほどのコカナ村の往診に出かける 村に入るとあちこちから治療以来の声がかかり路上で治療 目的の患者の家に着くには2時間掛かった 患者は坐骨神経で歩けなかったがここ半年の治療で立って先生を出迎える程に回復した その家で感謝の昼食をご馳走になり帰途に着く 路上日当たりに置かれる老婦人 体中痛く家族も手当ての仕様がなく日中は路上に置かれるのだと
先生は針を打つが病歴が長く未だ快方に向かわないそうだ キャスターの娘さんは(悲惨さに打たれて)声も出ない
さて又別のある日かなり遠くのダヌワール村へ行く 細い山道を上り下りしてゆく
人口500人ほどの無医村である 先生は小学校で治療をするが先生の往診を聞いて歩けぬ病人を籐篭や竹篭に乗せあちこちから人が集まってくる

病人は圧倒的に婦人が多い ネパールでは労働の多くを婦人が担う 過労による腰、ひざの痛み (爺が思うに平均1400メートルの高地での朝夕と昼の温度差---要するに冷えるんだよ)先生は次々に針を打って治療する

先生は治療の合間に衛生指導もする
ネパールでは毎月3万人の子供が死亡するのだと 多くは感染症である 子供達はのみやしらみを身にたけてかきつぶした後が栄養不足で潰瘍になる
そんな要素の一つでも無くすべく頭髪を洗う事を親と子供に教えていた

吉岡先生はネパールの皆さんが医者に掛かれるまで針治療で病人の治療に当たるそうである 健康に留意し益々のご活躍を祈念します

先に灸でネパール国民の健康を守る畑美奈栄子の話を書いたがこの度も爽やかな良いお話でした


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