王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

オバマ大統領が初の予算教書

2009-02-28 10:34:44 | 海外
財政赤字過去最悪、09年度は1兆7520億ドル=オバマ大統領が初の予算教書(時事通信) - goo ニュース

オバマ大統領が26日初の予算教書の概要を発表しました。
麻生総理がオバマ大統領を訪問したのがこの前ですから「この忙しいときにいい加減にしてくれ」とばかり「記者会見抜きの昼飯抜きで単に顔合わせ」になってしまったのもなんとなく判ります。

この報道の様に09会計年度(08年10月-09年9月)の結果に重きを置いて09年度と表題を付けているところと10会計年度(9年10月-10年9月)に焦点を当て10会計年度と題している社もあり一瞬頭が混乱します。
前者についてはブッシュ政権下で組まれ行政も同政権かで行われているのでオバマ大統領の手腕と関係有りません。しかしこの報道の速報値の様に09年度の財政赤字は1兆7520億ドルと過去最悪だって前年度の4倍にも上るという悪しき結果の影響は避けられません。

10会計年度にしても骨子はブッシュ政権で出来ていたものを「政権移行チーム」が必死こいてオバマ風味に組み替えたのでしょう。矛盾、不整合、数字合わせの面が多々あるそうです。
まあ4月の詳細演説が楽しみです。
爺の様な市政の素人が新聞発表の概算を集計するだけで累積1兆ドル(ざっと100兆円)の「イラク・アフガン戦費」は驚きです。(共同通信もそう書いていました)
日本の税収2年分が「戦争に浪費され死と荒廃を現地にもたらされました」

この後「レトリック(修辞法的言語--きれいな言葉、言い換え)だけでなく何かを具体化するには議会との機能的咬み合わせが必要になります」
さあどうなりますか。
注目しましょう。


時事通信:
【ワシントン26日時事】オバマ米大統領は26日、就任後初めての予算教書の概要を発表した。過去最大の景気対策やイラク戦費の拡大で2009年度(08年10月~09年9月)の赤字は1兆7520億ドルと、過去最悪だった08年度(4590億ドル)の4倍近くに膨れ上がる見通しだ。

 深刻な景気後退と金融危機に見舞われる米経済の立て直しを最優先課題に据える大統領は一方で、財政規律の維持も強調。4年の任期後13年度には赤字を5330億ドルまで圧縮する意向を示した。しかし、経済の先行きは依然不透明で、財政の早期改善は困難との見方が強い。

 予算教書概要によると、10年度には財政赤字を1兆1710億ドルに削減する方針。これが実現すれば、実質GDP(国内総生産)比では09年度の12.3%から8.0%に改善することになる。13年は3.0%まで低下させる方針だ。

 10年度の歳出は9.8%減の3兆5520億ドルに抑制する。このうち国防費の伸び率は4%に抑制。また、イラクやアフガンなど海外の軍駐留経費は09年度補正で755億ドル、10年度当初予算で1300億ドルを計上する。一方、年金や医療などはいずれも増額。ただ、09年度に金融機関の不良資産買い取りなどで新たに計上する予備的資金2500億ドルを含む、金融安定化策のための資金約5000億ドルが減るため、10年度の義務的経費は合計20.2%減の2兆0090億ドルに圧縮される。(引用終わり) 

共同通信:
【ワシントン26日共同】オバマ米大統領は26日発表した2010会計年度(09年10月-10年9月)の予算教書で、イラク、アフガニスタンを中心とする対テロ戦費に1300億ドル(約12兆7400億円)を計上した。同日発表の09年度補正分の755億ドルと合わせ2055億ドルの要求。実現すればブッシュ前大統領が始めた「テロとの戦い」の戦費は、累計で1兆ドルの大台を突破する見通し。(引用終わり)

写真:議会での演説(トムソンロイター)
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駐イラク米軍 来年8月までに主要部隊撤退

2009-02-28 08:02:08 | 海外
駐イラク米軍、来年8月までに主要部隊撤退…オバマ大統領(読売新聞) - goo ニュース

オバマ大統領が「駐イラク米軍の主要(戦闘)部隊の撤退」を公表しました。
ざっと10万人に上る主要な部隊を2010年8月末までに残る4万人も11年待つまでに撤退するという骨子です。

「イラク撤退を決断できないオバマ」と批判されていましたが当初案より3ヶ月遅れで方針を公表できたのはオバマ大統領の力量の表れと思います。

さてこのイラク駐留に関わる戦費は幾ら位掛かっているものでしょう?
つい最近オバマ大統領が議会に送った教書では10会計年度(09年10月-10年9月)の中では「イラン・アフガン関連の戦費」として今後18ヶ月で2000億ドルを計上しています。
もう少し細かい数字をあげて見ましょう。
以下は爺が7年2月4日に取り上げた米国08会計年度に関する記事の抜粋です。
08会計年度にイラク戦費を1400億ドル計上し07会計年度の追加予算で1000億ドルを計上、合計2400億ドルなる。
これに06会計年度までの5000億ドルを加えると7400億ドルに達する。
これはベトナム戦費の5700億ドルを大幅に上回る出費となっている。
これに加えるに09会計年度の当初戦費700億ドル(アフガンも含む)を考えると天文学的な国富の浪費である。

更にオバマ大統領をして今後18ヶ月で2000億ドル必要としているのである。
しかも「アフガンも撤退」なら判るが「イラクは撤退しアフガンは増強」だそうである。本心はアフガンも撤退だがブッシュ政権下の「タカ派の生き残り」に目くらましをするため「アフガン増強」を高度に戦術的な政策として掲げているのか「アフガン増強」で事態が解決するとオバマ大統領は思っているのであろうか
さて日本の立場である。
米国は「赤字財政」を自ら改善する必要があるが一方「米軍の世界展開の費用を日本につけ回して来る事は間違いない」
「米国の同盟者で世界第二の経済大国」だなんて言いに行けば「昼飯も一緒に出来なくて奉加帳だけ回ってくる」

「出来ればタローとその後継者に断って欲しいがせめて無理なら“拉致問題に有効な口利きができたら”とか“トマホークを売ってくれたら”とか“地位協定の改定が出来たら”なんて条件を付けなければね」

まあ目下のタローの支持率では聞く耳持たないであろう。
爺たちもしっかりオバマ大統領のお手並みを拝見する必要がある。


読売新聞:
 【ワシントン支局】オバマ米大統領は27日、ノースカロライナ州の海兵隊基地で演説し、約14万人に上るイラク駐留米軍のうち、2010年8月末までに主要な戦闘部隊を撤退させる計画を表明した。

 11年末までには全部隊を撤退させる。イラク戦争開戦から近く6年を迎える中、駐留米軍の撤退が動き始めた。

 大統領は演説で、「2010年8月31日までにイラクにおける戦闘任務を終結する」と表明。その数は約10万人に上ると見られる。イラク軍の訓練などで残留する部隊も11年末までに撤退する。(引用終わり)

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