hydroplane ~goo BLOG~

Diary,Essay and Story

looking into it

2010-02-11 03:07:16 | 小説
ある日のこと、君は空間を切り取ることができるようになった
それは君が新しい眼を手に入れたということだ。

君は僕にこう言った
「あなたはまるで自分がここにいないみたいね。
鏡の中から隠れている自分を探しだして、腕を突っ込んで
引きずり出したい。そんな感じに見えるわよ」

それは間違いだ、探さなくても僕はここにいるだろう
君の目の前にいるのは誰だい、僕だよ。
鏡を見るようにはいかなくとも。

「じゃあ、何を探しているの」

それは思いを探しているんだよ。
こうありたい、そうだったらいいなという思い
それは理想ということもできるだろうし、
はるかな昔には悟り、とでも呼んだかもしれない
自分でもよくわからないんだけれど共通認識というか、
ひとつの前提というような、ある種の条件を見つけようとしてるんだ

I can do this. You can do that, maybe.
君ができないことだけど、ひょっとしたら僕ならできるかもしれない
そんなことを考えみたんだけど、きっと君は僕ができることなら
なんだって簡単にやってしまうんだろうね

ほら、いつだっけ君はカフェのテーブルで
イラストを書いてみせてくれたよね
あまりにもさっさと書くからびっくりしたし、感心したんだよ。

僕が君がノートの隅っこや手帳に書く(あるいは書いている)イラストを
こっそりと見るのが好きだった。
君は僕が見てることに気づくと、口をへの字に結んで、
ぱたんとノートを閉じてしまった。

君は僕をずるいという。
そして、僕は自分の書いている物を決して君には見せようとしなかったっけ。
ある日、君は僕の手帳を見て言った。
「サム、あなたやっぱりずるいわよ、私はあなたの書いてる字が読めないもの」

僕は笑った。

「じゃあ、写真を撮りましょう。
来ているものを全部脱いでもらえるかしら、芸術家さん」

じゃあ、君も裸になったらいい、Yoko and Johnみたいじゃないか。
僕と君とはもう一度笑った。


鏡の向こう側はどこまで続くんだろう。

リンダ、君はいまどこにいるんだ。
ジャンル:
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キーワード
僕はここにいる
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