湖南オヤジのlast stand

50代オヤジのささやかなチャレンジ記録です。

能郷白山 能郷谷 山スキー 2017年 早出早着できず(大反省)

2017-03-20 11:20:08 | 山スキー

(注意:以下は登山の参考にしてはいけない素人の失敗事例です.。(-.-))

さて、先週の赤兎山の敗退に懲りずに体力づくりと滑りの両立を・・となかなか踏み出せずにいた登山口まで遠い冬の能郷白山に出撃することにする。

 

天気予報だと3連休の中日は好天。

日曜の赤兎の林道移動が相当体力を奪ったようで今一つ元気がでない週だったので土曜は休養、月曜はの能郷白山の翌日ということで全面休養という計画。

赤兎山の反省でスタート時間が遅いとか、プチラッセルが延々と続いたこともあって遅かったと思っていたが翌日以降の体のだるさを考えて、はたと気がつく。

大汗をかきすぎて体のミネラル分をかなり失い、脱水症でばてていたのでは?

二週間前の姫路城マラソンの疲れが残っていたのもある。

 

そこで、標高があがり、汗冷えするまではウィンドストッパーのジャケットで登高していくことにする。

計画は5時半出発、18:00には駐車場に戻り。

滑走は地形図睨めっこして、前山から能郷谷上流の堰堤始まりまでドロップして林道でトラバースして登山口に降りてくるルートをとる。

昼食時間は摂らずにエナジージェル5パックとエナジバーを数本。

菓子パンを非常食に持参。

・・・・

3月19日。

3時には自宅を出る予定が・・出発は5時か~~とむにゃむにゃ。え、!

結局、家を5時に出発。

 

薄墨の里に入っていき、「落ちたら死ぬ」看板で有名なR157の温水峠のほうに登らずに

分岐を左に。

能郷の猿楽堂の横の

 

バス停に登山届。あるとは思わなかった。家に出してあるのでパス。 

 

進んで、

どこまで車で進めるか不明なので

土木工事会社の駐車場に停車。

 

既に3名のベテランさんが山スキーの準備して出発。

がっつり食べて

 

8:10出発。

スタート遅れたのでリスケ。日没は18:00。

登頂 15:00

登山口戻り 17:00

林道を滑って19:00には車に戻り。18:30にはヘッドライトがいるな・・

 

待っててください。能郷白山。

まだ、前山しか見えませんが・・・遠い~~。

 うん?轍が・・まだ進めるのか・・

 サファリならいけるか・・・

杉林を突っ切ると 

根尾川に沿ってずっと進んでく・・ ふみ跡がしっかりしているので、シール歩行はやめて

ザックに板を結わえて歩いていく。

 

 このあたりから斜面からの流れで雪がつながらない箇所がちょこちょこ出てくる。

・・・帰りはスキーを脱いだり履いたり。一気に戻れないのか・・・

8:57 ゲートを過ぎると 

大きな堰堤群が始まる 

 

流れに目を落とすと・・・ 

春の活動が・・・

雪が切れたり

繋がったり・・お、テント泊。昨日休みだしな・・これなら4時出発も可能だな・・

 ベテランさんたちに追いついた。私も相当遅い時間の行動だが・・どこまで行くのかしら?

9:57根尾川を渡って

左岸を進む

 林道を進んで巻いていくと突然スキーヤが降りてくる。どこから??

地図を見ると川の上流の右俣から続く堰堤の林道から降りてきたみたい・・

そうこうして、堰堤を渡って

 渡渉ポイント

 ポイントの下に渡り易そうなところがあったので渡ってみると

 あ、沢からの流れで分断・・・渡れるから渡渉ポイントになるんだよな~~

渡渉ポイントに戻るとちゃんとトラロープも張ってある。

水量は多くないのでバックル絞めてサクサクずぶずぶ渡る。

 ベテランさんたち、地図観て思案中。ここで戻るそうです。スキーハイキングだったのかしら。

10:59 ハイクアップ開始。駐車場から2時間50分。ちょっとのんびりしすぎ。

急登のグサグサ雪。板をザックに結わえたままキックステップで登っていく。 

 800m地点で傾斜が緩んだのでここからシール登高。

ザラメ。 

 ところが雪がグサグサでグリップ悪く

800m地点でシール登高やめる。 

歩く!! 

 11:50 P928

尾根に乗ったので

シール歩行再開。 

げ、まだ4.3kmもある!! 

 今日の滑走エリアを下見しながら登っていく。まだよくわからない・・

 

少し見えてきた。滑走はできそうに見えるが・・この尾根に戻ってくる林道が見えない。 

 ぐさぐさザクザク登っていく。

途中のブナ林になんとイグルー・・・溶けかけてますが・・これもありだな・・テント担がなくていいし。

だいぶ前山の吊り尾根の全貌が見えてきた。

やは右に見える雪庇下の斜面は急なので不可。そもそも雪庇崩れが怖い。

予定通り雪庇発達手前の左斜面からドロップして堰堤上部の沢筋の左俣に下って左斜面を分断する林道に進むことにする。

ただ・・・左俣最後の合流点上部の狭隘箇所が気になる・・

 

よっこらしょと上がると林道との合流点。滑走後こにに戻ってくる予定。林道が雪崩でどれだけ埋まっているか気になるが・・・ 

再び登っていく。 

 急です。

登山道横の谷の斜面も面白そう・・ 

ぜーぜー 。

 1160mあたりからうねうね進むことになる・・

やっぱり右俣は無理。左俣も真ん中へんから急勾配。下部の狭隘部分が気になる・・ 

 うねうね前山を目指す・・

途中、バラバラバラ・・と重低音の音が響いてきた・・

何だろう?ヘリは飛んでない?

 

13:10。この辺りからどんどん下山するパーティーやソロの方々とすれ違う。

どう見ても登山部の雰囲気がある方にスキーを結わえているので「どこまで?」と聞かれ、「とりあえず頂上目指します!」と答えると

「泊まるんですか?頂上はとんでもない強風ですよ・・」

「(普通はそう思うよな・・)いや、タッチしたらさっさと滑って降ります。

「え、速いですね!」

「雪はどうでしたか?」

「アイスバーンではないですかクラストしてます。ぎりぎり滑れるかな・・お気をつけて!」

「ありがとうございます」

・・・こんな時間にこの山の登っているということは雪洞でも掘るんだな・・と思うのが普通なんですね。

汗;

道具一式はあるがシュラフを持ってきてないので下山しかない。

振り返る。お~~~。 

今度は雪洞。これもありだな・・・ 

 もう少し・・

え、まだ2.7kmもあるの~~ 

もう少し・・・ 

 白谷の稜線・・神々しいですね。

 ここも風が強くなってきた。時たま突風が吹いてザックの板を煽る

 左端の斜面からドロップすることに決定!問題は雪質。

決めたドロップポイントの更に左側は積雪が薄そう・・滑ったら雪割れ誘発しそうでパス。 

ぜーぜー、もう少し 

 14:20 1510m 前山登頂

さぁ、どうする。頂上の祠はまだ点にしか見えない。今から滑走して下山すると日が落ちたころに駐車場に戻れる。

今から頂上目指すと・・16:00過ぎ。

速攻で下山してここに戻るのが17:30頃。 

そうすると登山口に18:30頃。

日没後に登山口の急登あたりで、ヘッドランプで林間滑走・・

林道の様子はわかっているので沢に落ちるなどの危険個所は無い・・・

どうする!

帰路のシュミレーションは頭の中にある。ヘッドランプで戻れる。

先週は滑らない林道がどれだけ時間を浪費するか計算できなかったので撤退を決め込んだが

ここで撤退したらこれから負け癖がつきそう・・

よし、進む!

(楽観はしていないが手順を踏めば下山できる)

ウィンドストッパーのジャケットだけでハイクアップし大汗をかかなかったのでばててはいない。

(補給はここまでエナジージェル2パック。エナジーバー二本。あと、ジェル3パック、バーも3本ある)

風が強くなっているのでシェルジャケット、ニット帽、バラクラバを首に巻き、シェルグローブを装着。

いったん下っていき・・・ 

登り返していく・・

風が強烈!でもぐいぐい進む。

風が強く雲がどんどん動く! 

ぜーぜー、クラストした斜面をキックステップで登っていく 

さすがに喘ぐ・・・ぜーぜー 

雲が去った。風がやむ。 

左が前山。稜線の真ん中前は滑って下れる。これで時間を稼ぐ算段。 

もう少し。 

シュカブラ。かちかち。 

 15:50 祠登頂。頑張ったので10分稼いだ!

ここまで12km、7時間40分。長~~。 

すぐに頂上目指す。かちかち。 

16:00 能郷白山1617m 登頂。

ほとんど使わなかったシールを外して 

 滑走モードに。

まず頂上から滑降開始! 

がウィンドクラストのシュカブラがカチカチで砕氷船のように砕いてターンしていくが

とても滑りとは言えない。ターンしないと吹っ飛んでいくほどのスピードになる。

脚腰のグリコーゲンは枯渇して踏ん張りが甘く斜面に負ける・・・ 

カリカリと大きなターンで下って 

急斜面が終わると少しエッジが効く滑りができるように・・ 

白谷につながる斜面。

 クラストしてるのでスピードが出て

すぐに次の滑降ポイント。

白谷続く斜面を雪庇の下に一気にトラバースぎみに滑べる。

ビューん。

大変おいしそうな斜面。一度滑って昇り返したい誘惑を振り切り

 板をザックに結わえて、稜線登り返し・・・

西日が・・・

 

どんどん傾いていく・・・ 

17:20 前山に戻る。 予定より10分速い。いいぞ!

日没が近い。 

準備して 

下見で決めておいた左俣にドロップ! 

 いくぞ!

40度近いウィンドクラスト。

大きなターンでスピードを殺して滑っていく。

 縦縞ができているがひっかかるほどではない・・

 さらさら自分のターンが削り取った雪面表面の氷片がサーと追っかけてくる・・・

 途中40度を超える部分がありカチカチで歯が立たず、ジャンプターンなどにリスキーなことはせずに

階段降り。安全第一(笑)

脱出して斜度が緩んだ斜面に出るとデブリが出だしている。

ガタガタ降りていくと、気になっていた狭隘部分。

両サイドが切り立っていて、上部の木立の際に雪庇になっていた雪がデブリ化してどんどん落ちて斜面を塞いでいる。

おまけに斜度がきつく、スキーでターンして下ることは困難。

板を外して手にもってツボ足で降りていき

やっと堰堤上部の合流部。ここで板を再装着。

ここもかちかち。大きなターンで下り、

吹っ飛ばないようにこらえて林道に乗る。 

何か所か雪崩で斜面化している箇所があったが、そこは滑らずに一歩一歩トラバース。

18:20そうこうして登山道と合流。左俣の狭隘部分の脱出と林道をすべて滑走できなかったことで余裕なし。

ここでヘッドランプ点灯。

予定では18:30登山口。10分では無理。

時間節約で下り登山道右側の疎林帯を滑っていくことにする・・

あれ!!雪崩跡。昼間聞いた音がこれだったのか・・

黒いブロックが多いので斜面に乗った部分が暖気で重くなりずり落ちた模様・・

これでこのルートは使えない。

林間をライトで照らしながらゆっくりターンして降りていく。

小さいころ、近所の野山で日没までスキーして慌てて家まで滑っていた記憶がよみがえる・・ 

地面近くの雪がゴロゴロブロック化して転がっている。 

ここからは踏み跡や朝あったスキーヤーが下山で使ったシュプールあとを追跡しながら慎重にくだり

最初の急登上部で板を外して、踵を雪面に踏み込みながら慎重に降りて

19:00 渡渉 ふ~~。予定より30分遅れ。

あとは林道を行けるヘッドライト点灯でところまで滑って進み道中の3分の1ほどは稼いだが

流れで雪がつながっていないところが頻繁にでてきたので、板を外してスキー靴歩行に切り替え。

これが踏み抜きに捕まらないよう足元照らしながら慎重にならざるを得ないので、雪が切れ舗装面が出だしてくるところまで全然ペースを上げられない。

そうこうして、あれれ、ヘッドライトの照度がどんどん落ちていき、消える。

電池交換はしていたが、使ってなかったが電池古かったかしら・・・

幸い、オリオン座も北斗七星も川の両サイドにくっきり輝いていて、雪や舗装路の水に流れを照らし進むべきルートは認識できる。

鹿が興味をもったのかピーピー鳴いて斜面の上を追ってくる。

口笛でこっちもヒューヒュー返すと、逃げて行った模様・・

ただし、駐車場に近くなる杉木立では枝が空を遮るので星の光が届かず真っ暗。

しかし、闇夜に目を凝らすと路面のかすかな光の反射が目に入ってくる。

ところどころガーミンのバックライトで照らして前方を確認。

そうこうして

21:10 到着。24km、なんと13時間!!登山口から2時間10分。闇夜の行動は

時間を取られます。

とりあえず、時間以外は登山計画通り進めることができた。

 

肝心の滑りはソフトスノー60%ハードスノー40%のLINK95ではカチカチの斜面には歯が立たず

気分の良い滑りではなかったが安全に降りることができたので良しとする。

 (登りで足のエネルギーが売り切れて踏ん張りがきかないのもあるが・・汗;)

林道歩きとハイクアップは汗のコントロールがうまくいき、ばてなかった・・ 

 

日の出前に出発し、滑りで冒険しなければ、のんびり進んで12時間弱では下山できそう。

いずれにしても、ヘッドライト点灯下山は喝!!

充実感だけはいっぱいで速攻で高速に乗り、養老SAで豚丼+きしめんでまともな食事をして

午前様で無事帰宅。

 

先週の赤兎敗退より疲労感少ないので、やはり人間はメンタル次第と実感。

あと一回いけるかしら・・・ 

 

 

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2 コメント

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Re:つくづく思いますが (湖南オヤジ)
2017-03-29 18:49:28
雪崩れが怖いので結局今シーズンも藪山スキーでチマチマ滑りましたが、結局様々な雪の状態を消化できる技術にはまだまだ、と実感してます。それよりこの3月、3週連続でハードな行動したので疲労困憊です。(-.-)
cd さん、冬期復活、頑張りましょう!
つくづく思いますが (cd)
2017-03-29 00:49:42
赤兎にせよ、この能郷白山にせよ、こういう山スキーが出来るのは、体力と、なによりスキー技術がしっかりしているからだと思いますね。
私の方は、来年はせめて伊吹に行けるくらいには復帰できたらいいなぁと思いますが、まだまだ先は長いです。

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