山里の神社を中心に、歴史や建築等からの観点ではなく、風景という視点で巡ります。
神社のある風景



中川から少し進むと、すぐに杉坂方面への道が分岐する。
杉坂川に沿ったその道を更に進めば、小野道風ゆかりの道風神社や、かつて宮中に氷を献上した氷室の里と氷室神社などがある。
その辺りも高校時代によく歩いた地域で懐かしいのだが、今回は真弓方面へと向かうことにする。
杉坂周辺は何度も歩いているのに、何故か真弓集落には訪れたことが無かったし、そこにある八幡神社も気になっていた。

どちら方面に進んでも、この辺りは北山杉の里で、杉ばかりのやや単調な風景が続く。
真弓の集落も、さして特徴の無いところで、想像していたよりも明るく、平凡な長閑さがある。
車を停め、学校跡と思しき建物のところから横道に入る。
民家の尽きたところで舗装も尽きると、ふっ、と涼しくなって神社の気配になる。



小さな谷間にある神社なので、湿度が高く、道は苔生している。



カーブのすぐ先に鳥居。
その奥に、苔生した素朴な石段が続き、一気に引き込まれる。



天気は晴れたり曇ったりで、どちらの光でも写真を撮ってみるが、理想的な光には出遭えない。



ちょっと雑然としていて写真にしにくくもある。
あと百年くらいしたら、参道両脇の杉が門のように聳え、いかにも神域への入り口といった素敵な風景になりそうだ。
人生は短くて口惜しくなるが、植えた人が頭に描いた風景に、近づきつつはあるのだろう。



本殿は覆屋の中。
拝殿は簡素なもの。



山里の神社らしい雰囲気に満ちた、寛げる場所だった。
スズメバチがいたのですぐに退散したけれど…。

真弓からは周山街道を更に北上する予定だが、いったん峠を越えて雲ヶ畑へ向かう。
雲ヶ畑は鴨川の上流にある集落で、かつて集落に死人が出た場合、下流の御所に畏れ多いとして遺体を真弓側へ運んだことから、峠には持越峠という名前がついている。
むっちゃんさんは、式内社や磐座に関心がおありのようで、雲ヶ畑には式内社である厳島神社がある。



峠を越え、鴨川の上流部を少し下ると厳島神社。
道路に沿った細長い境内の神社で、式内社としては規模が小さいが、鳥居前の巨杉や、その手前にある切り株の大きさからすると、やはり長い歴史があるのだろう。



鳥居を振り返る。
左手は遊具などがあって、子供の遊び場になっていたようだが、もう遊ぶ子供もいなくなって久しいようだ。



右の覆屋の中には四つの境内社。



本殿も覆屋の中である。



本殿右側の斜面上には磐座らしき露岩があって、石門岩と呼ばれているが、例によって上手く写真に撮れず。
磐座を撮ると、何故かボケることが多い。

再び持越峠を越え、周山街道に出て北へ進む。
周山の道の駅で昼食後、この辺りの中心的な神社である山國神社へ向かう。



ここは過去に掲載したことがあるし、開けた境内に良い天気と撮影条件は悪いので、あまり写真は撮らず。



ここも式内社であるが、境内はそれほど広くはない。



ただ、拝殿は凝った格天井で、前回もこれを見上げた記憶がある。
蜂の巣の跡が多いのも前回と変わらず。



本殿も立派で格式が感じられる。
覆屋も無いので維持管理は大変だろうが、やはり隔たり無く見られるのは嬉しい。

次の「その3」で最後です。



コメント ( 10 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
Unknown (Jun)
2016-10-16 17:41:28
お天気が良い日は歩くのはとても愉しいでしょうね。
でも写真は撮りづらいですね(笑
葺屋がない神社は嬉しいです。
最近は維持が大変なので葺屋で保護してしまう神社が多いです。見上げると立派な建造物なのに写真には撮りづらい、悔しいですが、氏子さんも苦労されているとわかるし。

先週は秋祭りでしたが、我が家は法事。忙しかったです。

金曜日、実は事故に遭いまして、私は無事でしたが車が大破、修理中です。代車では出かける気がしなくて、今日はランチと買い物に連れて行ってもらい、憂さ晴らし。神社や滝の方がすっきりするのですが、連れて行ってもらうので我が儘言えません。
暫くトラウマになりそうです。 こんな時、電車やバスが利用出来る人はいいな、と思いますよ(苦笑

新聞に載っていましたが、養父市で今時珍しい花嫁さんが家に直接お輿入れの結婚式があったそうです。村中で大歓迎で神楽が出たり沿道に村人が並んで花嫁行列をお迎えしたとか。そう言う風景も写真に撮ってみたかったなぁと思います。
 
 
 
Unknown (hiro1jz)
2016-10-18 09:10:30
>Junさん
この日は、それなりに暑かったので、
特に次回に載せる滝への道のりは、結構キツかったです。

都市部はともかく、山間部では覆屋が無い方が珍しいくらいですよね。
写真的には厳しくなることも多いですが、
中には味わいのある覆屋もあったりして、
それもまあ楽しみかなぁ、と思ったりもしてます。
維持管理の大変さを思うと、無い方が良くても「無くせ」とは言えませんよね(笑

車が大破するような事故って、それはかなりショックでしょう。
大きな怪我など無かったようなのが幸いですが、
暫く引き摺りそうですね。
どうかなるべく憂さ晴らししてください。
車でも同じようなものですが、
電車も結構イラっとさせられることが多いので、
出掛けても却って鬱憤溜まったりとかありますよ(笑
マナーの悪い人は、何処にでもいますしね。

ああ、そういう結婚式は絵になるでしょうねぇ。
とはいえ、お祭りとかも撮るのが苦手だし、
私はそういう写真は下手くそだろうなぁ…。
 
 
 
Unknown (Jun)
2016-10-26 21:15:09
日曜日に丹波市柏原町の新井神社へ行って来ました。
以前こちらにも投稿があった神社です。
hiro1jzさんが訪問された時はお天気が良かったようですが、私の訪問時は空がどんより曇っていて雨が降りそうでした。
開放的な場所であることは確かで、周辺で治水工事の様なものもあって、重機などがあり、ちょっと目障りでしたが、神社は良かったです。
お猿さんも撮りました。
屋根は保護の為か針金の様な物がたくさん張られていました。
どこも古い建築物の保護は苦労されているようですね。
昔の鎮座地である「滝ヶ谷」と言うところも見たいなぁと思いました。
 
 
 
Unknown (hiro1jz)
2016-10-29 10:19:01
>Junさん
返事が遅くなってすみません。

新井神社とは懐かしいですね。
確かに私が訪れたときは、天気が良すぎるくらいでした。
というか、あの屋根、まだ修復されてなかったんでしょうか?
私が見た当時には、既に相当傷んでいたように思うのですが…。
と、最近の写真をネットで見てみると、屋根は葺き替えられて綺麗になっているようですね。
それ以降の修繕というところでしょうか。
以前は痛々しいくらいでしたから、こまめに手入れされているなら嬉しいことです。
旧社地は、恐らく何も残っていないんでしょうね。
それらしき雰囲気だけでも残っていればいいのですが。
 
 
 
Unknown (Jun)
2016-11-18 06:58:13
おはようございます
10月に交通事故に遭い、怪我はなかったのですが、車が大破して、先日、やっと示談成立、新しい車を買えることになりました。

可笑しな話ですが、9月末にある神社を訪問した際、何かが憑いて来た様な感じがして、それ以来体調がおかしいし、変な気分でした。
それが事故で他車にぶち当たられた瞬間、パンッと跳んだ様な気がして、それから体が楽になりました。
神社に誰かが落とした物が居て、それが憑いてしまったのでしょうか?(笑

先週、紅葉を見に篠山へ行きました。
追手神社の見事な公孫樹を見て、二宮神社にも行きました。
夕方だったので薄暗く、誰もいない神社でまだ少し早めの紅葉を楽しみました。とても綺麗でしたよ。
青垣の高源寺は、もの凄い観光客で、同僚が同じ日に行ったのですが、駐車場に入るのに1時間待ったそうです。私は道路に並ぶ車の列を見ただけで、パスして篠山へ行ったのですよ。(笑
紅葉狩りは、山裾の神社が一番だと、相方も言っています。
(彼はすっかり二宮神社ファン)
 
 
 
Unknown (hiro1jz)
2016-11-19 06:52:16
>Junさん
おはようございます。
私も経験がありますが、事故というのは、怪我の有無に関わらず、
事後処理も何かと煩わしくて気疲れするものですよね。
お疲れ様でした。

ありゃ、それは気になる出来事、というか、感覚ですね。
私は単純に、神社に行った方が護られるし清められる、
なんて風に受け止めていたりするのですが、
実は怖い、なんて話も聞きますし、Junさんの身に起こったような出来事も、
気のせいとか偶然で片付けられないのかも…。
でもまあ、あまりそんなことは考えないようにします。
私は暗示にかかりやすいので。

街の街路樹や公園の木々の色付きが、今年は少し早いような気がして、
もう山間部ではピークは過ぎたかな、と考えていましたが、
まだ見られそうな感じですね。
高源寺の紅葉を見たわけではありませんが、
一時間待つくらいなら、ひと気の無い二宮神社の紅葉を見る方が絶対にいいと思います。
あそこは本当に穴場ですよね。
ご主人が気に入られるのも当然かと。
 
 
 
Unknown (Jun)
2016-11-20 09:05:57
おはようございます

私は宗教のことはわからないし、神道も全然無知ですから、漫画や小説からの知識しかありません。
京都の街は、四方を呪いで護りを固めているそうですが、そのせいで昔からいた魔が出られずに閉じ込められていると聞いたことがあります。
同じように、私が訪問した神社でも誰かが落とした厄が聖域から出られずに漂っていて、私にこれ幸いと憑いて出て行ったのかも知れません。播磨国風土記に出てくる田舎の古い神社で、普段は人っ子1人いないのですけど、かなり大きな立派な神社でした。
実際、何か変な気配はしたのです。霊感なんてありませんけどね(笑

今年の紅葉は場所によってばらつきがありますが、全体に早いですね。但馬はもう落ち葉の絨毯になっていそうです。
紅葉と滝と神社をセットで見られたら良いのですが、そう都合の良い場所はなかなかありませんね。

 
 
 
Unknown (hiro1jz)
2016-11-22 17:48:20
>Junさん
こんばんは。

こんなブログをやりながらも、私の無知さ加減はトップクラスだと思います(笑
更に霊感の類も一切ありません。
でも、おっしゃるように、「何か」感じる場所は確かにありますね。
景色や雰囲気の良し悪しとは別のところで、
捉えどころのない空気のようなものが。

最近、近所の公園とかによく行ってますが、
意外と綺麗に色付いていて悪くないなぁ、と。
山や神社に出掛けて写真を撮りたくもなるのですが、
そのくせ、重い機材を抱えて行く気にもなれず、
のんびり、ぼーっとして手近な紅葉を楽しんでいたりします。
浄丸の滝が条件に合いそうですが、もう散っていますかね。
 
 
 
Unknown (Jun)
2016-11-22 21:36:05
こんばんは

偶然、滝サイト「おっ!とっと 兵庫」さんの最新記事が浄丸の滝です。
紅葉は散ってしまって、岩が真っ赤な絨毯に覆われ、その中を滝と川が流れていると言う風景です。
とても美しいですよ。
濡れた感じもよく風景にマッチしていました。

北播は植林の森が多いので、手近な紅葉と言うのがあまり見当たりません。それに雨が降ったので、もう散っていますね。
八千代の大岩不動尊の滝と紅葉があったなぁっと今書きながら思い出しました。
 
 
 
Unknown (hiro1jz)
2016-11-24 19:45:49
>Junさん
こんばんは。

なるほど、確かに紅葉の盛りではありませんが、
晩秋の風情といった感じでいいですね。
もう少し近所に、こういったところがあれば…。

植林が多いのは残念でしょうが、うちの近所はそもそも緑自体が少ないですし…。
まあ街路樹の欅のくすんだ紅葉や、近くの公園、
それから、小さな神社の公孫樹の木に、
秋を感じることは出来ますが。
 
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