『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1174

2017-11-30 08:25:44 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 『解りました。その意義と発想の原因と状況について理解し、納得しました。問題は、この船舶等の事業が将来どのような形態になるのかですな。そのことに私らの対処のありかたを考えねばならないということです。そのために皆さんが私らに力を貸して下さるということですかな』
 『そうです、所長!所長は理解も早い、そのうえ物事の読みにも深さがあります』
 『エドモン浜頭、そのようなことで『よいしょ!』されると照れるじゃありませんか』
 『この状況が進展していく、船舶の建造とその販売のありかたが変わります。それを考えれば、その変革がこのクレタ島においても変わるということです。大船は別として、中小の船舶は建造のやり方が変わり、それの取り扱い、販売のやり方も、それにつれて変わるということです』
 『浜頭の言われることが解ります。どのような形態になると考えられますかな?』
 『それは、船を造る側、売る側の役割ですな。今の現状をみると船を造ることはアエネアス側がやる、彼らは、売るという機能を持っていません。売るという技術を持っていても機能を持っていなければ、船という商品は売るということはできません。また、私ら側としても、彼らに売る機能を持たせないということにもなります。船を売ることは集散所がやる。それを売る集散所もマリアとキドニアの集散所に限定して、これをやるということです。まあ~、クノッソスの集散所の引き合いに関しては販売はマリアが代行していく。そのようにすればと考えます。いかがですかな』
 『そのように言われると話がカタチになって見えますな。集散所はほかにフエストス、ザクロスにもあります。これらについてはどのように考えますかな?』
 『これについては、客をマリアまたはキドニアの集散所に回してもらうということになります。この船という大型の商品は、売り方、取り扱い方、特に売り方については、当マリア集散所、キドニア集散所が今回の経験で集散所として、その機能を駆使して販売の知識、技術を持つにいたるわけです。現状では他の集散所が持っていない知識であり、販売の技術です。五つの集散所がありますが、この船という商品の売る知識と技術は、マリアとキドニアの集散所が持つのです。この船という商品の販売業務をマリアとキドニアの集散所がやるといったカタチで業務をやるということになります』
 『おう、エドモン浜頭、テムノス浜頭、そして、スダヌス浜頭、この件よくわかりました。この事業形態と実務の遂行について考えます。それを踏まえて実行決断をしましょう。三方の熱情、その思考に感じ入りました』
 ダントス所長は、三人と目線を絡ませ、力を込めて手を握り合った。


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