トロイからの落人  Fugitives from Troy

トロイを脱出して7年。約400年後のローマ帝国発祥の杭を、テベレ河河口の地に打ち込んだ男がいた。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1072

2017-07-11 08:17:43 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 パリヌルスは、考えながらとつとつと話を続ける。
 『考えてみると、船をほしいと考えている者らは、船に進化を求めているのではないかと考えられる。時代は変わろうとしている。オキテスがレテムノンで受注に近い状態で引き合いに及んだ試作した戦闘艇のような船が船の好事家らの目にとまる。我々のネクストがそこにあるように考えられる。我々のネクストは造船、船造りにかけてみませんか』
 軍団長がオロンテスに声をかける。
 『おう、オロンテス、いま、パリヌルスとオキテスの言ったことを聞いてどのように考えるかではなく、どう感じている?』
 『オキテス隊長のレテムノンでの受注、集散所における我々の造った船に対する視線を考えると、船を造るということにいい感じがします』
 『そうか解った。よし、いいだろう。パリヌルスとオキテスの熱気にあてられそうだが、この件について統領と二人で二人と違うスタンスで考えてみる。時間をくれ。熟慮せずに、ここで方針を決めるでは浅はかな決断と考えられる。当面、造船については、テカリオンの戦闘艇2艇の建造に注力してくれ』
 『解りました』三人が唱和する。
 『今日の会議は充実していた。我々の未来に不安があってはならない。三人に言っておく。案件は俺が預かる。次回会議は明後日、オロンテスがキドニアから帰ってくるのを待って開く。場所はここだ。案件について答えを出す。それについて話し合う!いいな。今日の会議はこれにて終了とする』
 統領が声をかけてくる。
 『オロンテス、勝利の祝宴の件よろしく頼む。彼らを心から祝してやりたい』
 承諾の返事をするオロンテス、彼ら三人は場をたつ、連れ立って浜へと歩を運ぶ、風通りのいい草地を選んで腰を下ろした。
 オキテスが二人に声をかける。
 『どうする、何か面白いこと、とんでもないことをやって場を盛りあげたい』
 『『おう、お前ら、よくやった!さあ~、飲め!食べろ!』では芸がない。祝される者ら一同が感激し、場のすべての者らが感動するようなことをやりたい。それでもって彼らを祝してやりたい
考えてくれ』
 『考えてみれば、統領を頂点に五人が物事を考え、仕事のあれこれをやっている。これは船を造るという領域の問題ではない、まつりごとの領域だ。よし、力いっぱい考える』
 『オロンテス、そういうことだ。お前も考えてくれ』
 『おう、解った』
 三人は、それぞれに知恵を巡らせる。やれば簡単なことであるのに考えるとなれば時間がかかる。
 三人は、頭の中でまとめた考えを話す、三人三様だが考えの終点はよく似ている、やることを決定した。
ジャンル:
小説
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