トロイからの落人  Fugitives from Troy

トロイを脱出して7年。約400年後のローマ帝国発祥の杭を、テベレ河河口の地に打ち込んだ男がいた。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1034

2017-05-18 08:06:08 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 『おう、オキテス、戦闘艇の件に関しては納入航海を終えてから話し合う。それでいいな』
 『おう、心得た』
 二人は建造の場へと歩を進める。
 『今度の納入航海の件は、明日の打ち合わせでいいな』
 『おう、それでいい』
 『オキテス、考えなければならんことがある』
 『何だ?』
 『軍船に乗る者らのことだ。彼らは軍装で行くか、どうするかだ』
 『そのことについてはもう決めている。軍装でいく!』
 『そうか、そのように決めているのなら、それで行け!』
 二人は建造の場に着く、ドックスを呼び寄せる。
 オキテスは納入する新艇の準備の整い具合を確かめた。
 『はい、新艇は引き渡し出来るように、万端、整っています。添付納入物品についても、すべて調製を終えています』
 『おう、そうか。安心していていいな』
 『そうです』
 『オキテス、納入新艇の操船はどのようにするか決めているのか?』
 『納入艇には俺が乗ってテムパキオに向かう。操船はゴッカスに任せていいと考えている』
 『そうか。ギアスは、今度の納入航海には参加しないということだな。解った。明日にでも人事について打ち合わせる』
 『おう、解った。俺の方もそのように段取りする』
 『おう、朝からやる』
 『了解した』
 二人は、ドックスとの打ち合わせを終えてオキテスの席の場に来る、ギアスが待っていた。
 『おう、ギアス、待ったのか』
 ギアスと目を合わせる。
 『このたびの航海ご苦労であった。世話をかけたな。ありがとう、礼を言うぞ』
 『いえいえ、そのようなことはありません。そのように言われると痛み入ります。オキテス隊長こそ、ご苦労でした』
 『艇はどのようにした?』
 『はい、もう、ほどなく連絡が来ると思います。建造の浜にドックス棟梁の指示を受けて揚陸するように指示してあります』
 『おう、そうか、それでいい。ドックスの厳密チエックを予定している。航海中の事由について、ドックスから質問があったらできるだけ詳しく返答するようにしてくれ』
 『解りました』
 『パリヌルス、先ほど話した件、いま、ギアスに伝えておこうか』
 『それでいいと思う』
 『ギアス、テムパキオへの納入航海の件だが、新艇の操船にはゴッカスを責任担当としてレテムノンに向かったメンバーで向かおうと考えている。改めてゴッカスにそのように用命してくれ』
 『解りました』
 『テムパキオ行きの新艇への乗り組みは俺を含めて総員23名、操船担当のゴッカス、操舵のホスタル、漕ぎかた20名でメンバーの構成をしてほしい』
 『了解いたしました』
ジャンル:
小説
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