★オー！ブラザーズ -2003-★

（『レインマン』＋『ツインズ』＋『ジャック』）÷３×イ・ボムスssi＋ジョンジェssiって感じの映画でした。
ジョンジェssiももちろんGoodですが、イ・ボムスssiの演技に圧倒されてしまいました。
物語の序盤見てなんとなく筋書きが想像できてしまう内容だけど、思ってた以上に肉厚の内容で、笑ってキュンと来てほっこり出来る作品でした。
誰かに『オススメの映画なんかない？』って聞かれたら、5番目以内にこの作品を挙げると想います。

簡単なあらすじ
オ・サンウ(イ・ジョンジェ)は不倫専門カメラマン。不倫現場の写真を撮って脅迫し金銭を巻き上げて生計を立てるというまっとうな生き方をしていない男。おまけに悪徳刑事にゆすられていいて悪の連鎖の中でもがいている最中。そのせいで借金取り立ての仕事にまで手を染める今日この頃。
そんなサンウのところにとんだ悲報が舞い込んできた。サンウが幼い頃、別の女をつくって家を出て行ったアボジが借金を残したまま交通事故死したというのだ。それも借金を残して！
その借金のせいで自分の口座を差し押さえられてしまうサンウ。本当はその借金を返すべき第一責任者はアボジの新しい妻なのに！
借金相続の説明時、自分には12歳の障害を持つ弟ボンウがいるということを知るサンウ。現在行方不明のアボジの妻を捜すべく、春川市立特別学校に預けられているという弟を訪ねていくと、そこにいたのは自分より老けた様相の男が!!
サンウの腹違いの弟ボング（イ・ボムス）は早老症という人の４倍のスピードで年をとってしまうという病気にかかっていて、インシュリンを手放せない日常を送っていたのだ。
ボングの母を捜すためにサンウは彼を引き取り一緒に暮らし始めるけど・・・
　　　　　
12歳の思考力に30代後半の容姿を持つ男ボング。うーん、実は最初12歳より幼い思考力に見えてしまったのがオーバーな演出だった気もするのが残念なんだけど・・・。８歳くらいの設定なら納得いったかも！12歳っていったら小学5.6年生。私はもっとまともだった気がする・・・気がした・・・気のせいか・・・!?ボングが悪知恵を働かす時は12歳並の能力を発揮するんだけどねっ!!

でも、そんなことも吹き飛ばすほどのボムスssiのコミカルで真剣な演技はチェゴ～だったのだ！
画面に最初に現れた時、顔全体がハの字になった恥ずかしそうな表情で、ロビン・ウィリアムズ＠ジャックもビックリって感じでした。
借金を踏み倒している厚顔強面のアジョシも、大人の顔で無邪気すぎるボングに恐れをなし、サンウの仕事がサクサクこなせてしまうのが笑えた。

最初は『利用する素材』としてしかボングを見ていなかったサンウが次第にヒョンの表情に変化していく過程を、ジョンジェssiがとーっても自然に、そして印象的に演じていたと思います。
チンピラから温かい心の持ち主まで１作の中で難なく演じてしまうジョンジェssi。やっぱり彼も演技派だわっ!!

ボングのおかげでずっと心の傷として残っていたアボジのことも乗り越え、サンウの中で止まってしまっていた『誰かを大切に思う』という心も再び息を吹き返して・・・。お互いを思いやることでお互いに成長し始めたこのブラザーズ！
実際にあるこの『早老症』という病気。ボングはきっとサンウより先に老人となって・・・って考えるとチトブルーになるけど、この映画に関してはそのことはひとまず置いておいて、このブラザーズの不器用ながらも堅く繋がった絆にカンドンしていたいと思います！

最初にも書いたけど、『レインマン』や『ツインズ』を見てると、なんとなく想像できるこの兄弟二人の絆が深まっていくであろうというストーリー。
でも、想像以上に心を打つシーンの数々。そしてラストシーンまで心を鷲掴みしてくるこの映画！かなりオススメです！