こんにちは! 姫路レザー有限会社スタッフです。
新年、明けましておめでとう御座います。
今年もアルコタンニンレザーを宜しくお願い致します。
本日は漉き加工についてご案内します。
床面の漉き加工
上の2つの写真は、床面を漉き加工したモノとしていないモノを比較した写真です。
漉き加工をすると均一に削り取られるので綺麗な床面になります。
漉き加工をしなければ素材として出来上がったままなのでザラザラ(モロモロ)した感じですね。
しかしこの漉き加工をしない方が「革らしくて良い」と言った意見も少なくないですね。
さて本日ご紹介する漉き加工なのですが、
新年よりご注文頂いたお客様方の半裁を、漉き加工するために外注先へ届けに行き来ました。
そこで面白いお話しをお聞きしたので少しご紹介致します。
漉き加工を行うマシンです。
漉き加工を行っておられる業者様も姫路ではここだけで、
全国でも7社ほどだとお聞きしました。
写真のマシンの製造メーカーも廃業され、今はもう存在しないそうです。
と言う事は・・・、
部品交換やメンテナンスも自前で行われているそうです。
そしてマシンの部品も3世代ほど前のJIS規格との事で、
もうどこを探しても適合する部品はなく、
ボルトやギア等一つ一つ自前で鉄工所へ注文し製造され、ストックしているそうです。
そこまでして・・・。と、思うのですが、
引き続きお話をすると「革の漉き加工はこのマシンでないと出来ないからなぁ」と、
拘りや特徴などをお話し頂きました。
最新のマシンもあるそうですが、
「床面を薄く漉いて整えるような加工には向いているが、厚みのある革を大きく漉く場合などに難がある」
「やっぱりこのマシンが一番やな」と仰いました。
バンドナイフ
写真の右から左へ細長くベルト状になっている部分がお解り頂けるでしょうか。
これをバンドナイフと呼びます。約15~20cm幅で帯状の金属部品です。
そしてその先端が全て刃先で、包丁や刀と同じ鋼になっています。
バンドナイフはヨーロッパからの輸入部品だそうです。
大きな帯状の金属の先端が全て刃先になっていて、
それがベルトコンベアのようにぐるぐる回転しているのです。
暑さ1~4mmほどの革をこんな大きな機械で1枚1枚手作業で漉いて行く。
部品もメンテも自前で。
何か凄いですよね!
漉き加工の様子
バンドナイフを回転させながら1枚1枚入れて行きます。
反対側から出て来た革の厚みを計測します。
漉かれた革が出て来ます。
下には薄く削がれた床が落ちてきます。
外注先の社長様は、
「お客様がある限り頑張って行くよ」と笑顔で仰いました。
皮革業界は斜陽化していますが、日本の文化を支えて頂いているのだなぁと感慨深くお聞きました。
鞣しから仕上げまで1枚1枚手作業で製造される日本の皮革、是非応援してくださいね。
本日は漉き加工のお話でした。
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