彦中三八ブログ 

彦島中学校を昭和38年3月に卒業した同期生のためのブログ。 掲示板「彦中昭和38年卒同期会」にもお立ち寄りください。

短い生涯

2015年07月25日 17時39分02秒 | 動植物・自然
今日は朝から自然観察ができました。

セミの抜け殻はよく見かけますが、蝉の羽化本番です。
小学生なら格好の夏休み自由研究材料ですね。

長い年月を土の中で過ごし、今日、ようやく地表に這い出て、
羽化の場所を探している羽化前の蝉を見つけました。

9:32

庭のシラカシにたどり着き、登り始めました。

9:34

堅いシラカシを一歩一歩足先のカギで
足場を確認しながら少しずづ少しずつ登っていきます。

9:39

更に高みに上っていきます。

9:43

どうやら羽化の場所を決めたようです。
足場を決めたら、体を前後にゆするようにしていました。
足の爪を木の肌に食い込ませているように思われましたが、
とうとうジッと動かなくなりました。

10:07

待つこと10数分、背中に変化があらわれました。
殻が開き始めたようです。

10:24

次第に裂け目が広がってきました。

10:28

少しずつ殻からのけぞるように体が出てきます。周囲はこんな感じの庭木の一角です。

10:47

クローズアップしてみると、緑色の羽が小さくたたまれているのが分かります。

10:47

後は、しばらく羽が伸びるの待つだけです。
と思ったら、思わず叫び声をあげそうになりました。
ズームアップして眺めていたファインダから蝉が消えてしまいました。
木の根元付近を見ると、羽化途中の蝉と抜け殻が落ちています。

10:50

かわいそうに、羽がまだ全然伸びていません。これからいったい
どうなるのでしょう。
でも蝉は果敢にも羽化を完了できる場所を探し始めました。
まだ、弱い足で、まさぐるように動いています。

10:57

何度か目を離しているうちに行方が分からなくなり、
周辺を探していると、少しでも高い場所を求めて、草花に縋り付いていました。
そこで、少しでも早く羽を伸ばしたいようでした。

11:06

しかし、しばらくするとその場所にも見えなくなっていました。
また落下してしまったのでしょうか。
別の場所を探すように、草の間を弱弱しく歩いていました。
羽も十分ではありません。
おそらく落下したときに傷ついたのでしょうか、左右がそろっていません。
お昼になり、暑くなってきたので、観察はここまでと打ち切りました。

11:25

夕方、どうなったか、やはり気になり、その付近を探すと、
最後に見かけたところからあまり離れていない場所で、
仰向けに転がっており、蟻が寄ってきていました。
草の葉をよじ登っていて落下して仰向けになり、力尽きたのでしょう。

17:08

シラカシの木に登り始めたとき、こんな堅い木に登って大丈夫かなと
チラッと不安に感じたことが現実のことになってしまいましたが、
手を出すことも、どうすることもできず、自然の成り行きに任すしかない現実ですね。
ネットで調べると、羽化失敗は結構多いとの記事がありました。

この蝉には、あまりに短かった地上の生でしたが、
精いっぱい生きたことだけは僕がしっかりと見届けました。


by W

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